社長の菜根譚テープ

リーダー達の心の教科書、洪自誠が書き記した「菜根譚」を基に井原隆一が、社長の処世、経営の智恵を説く

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商品情報

形態: テープ4巻組、専用資料1部

収録時間: 約2時間45分

講師紹介

井原隆一 (いはらりゅういち)日本光電工業相談役、埼玉銀行（元）専務

1923年、14歳で埼玉銀行に入行。並外れた向学心から独学で10年刻みに法律・経済・経営・宗教・歴史を修めた苦学力行の人。
　最年少で課長抜擢、常務・専務を歴任の後、大労働争議と大赤字で倒産寸前の会社の助人となり、一挙に40社を分社するなど、独自の再建策を打ち出し短期間に大幅黒字・無借金の超優良会社に甦らせる。その後も数々の企業再建に尽力。名経営者としての評判が高い。

商品の主な内容

テープの主な内容

《第一講》経営の基は徳にあり（全11項文）
　一、徳は事業の基なり、未だ基固からずして棟宇の堅久なる者有らず
　　　　●事業発展の基となるのは社長の人格である…

　二、道徳を棲守する者は一時の寂寞たり、権勢依阿する者は万古に淒涼たり
　　　　●正論の中での孤立であれば、衆に理解されるものである

　三、徳は才の主にして、才は徳の奴なり
　　　　●とかく才ある者はおぼれて人格を軽視するが、これでは人の上に
　　　　　立つことはできない

　四、富貴名誉の、道徳より来たるものは、山林中の花の如く自らこれ
　　　舒徐繁衍する功業より来たるものは
　　　　●徳望によって得た富貴名誉、功績によって得たもの、
　　　　　権力によって得たもの…各々の行く末は

　五、桃李は艶なりといえども、何ぞ松蒼柏翠の賢貞なるにしかん、
　　　梨杏は甘しといえども
　　　　●企業でも一時的な華やかさだけで消滅するところがある。
　　　　　早熟は大器晩成にしかずである

　六、耳中、常に耳に逆うの言を聞き、心中、常に心に払るの事あれば、
　　　わずかにこれ徳に進み行を修むるの砥石なり
　　　　●社長にとって諫言、忠告は聞き入れたくないものだが、
　　　　　甘言で満足しているようでは大成することはない

　七、人の悪を攻むるは、はなはだ厳なることなかれ、その受くるに
　　　耐えんことを思うを要す
　　　　●人を導こうとするとき、あまり厳しすぎてはならない

《第二講》変化に対応する智恵（全13項文）
　一、風斜めに雨急なるところは、脚を立てえて定めんことを要す
　　　　●事業経営失敗の多くは順調な時にその因が発生していることが多い。
　　　　　こういう時こそ積極的な行動を控え災難から会社を守れ

　二、鷹の立つや睡るが如く、虎の行くや病むに似たり
　　　　●天下の大任を果たすには、才能を外に現したり、
　　　　　才知をむやみに振るわないほうがよい。

　三、天地は寂然として動かずして、しかも気機は息むこと少なり
　　　　●存続発展するには、平穏の内には変に応じる心構えが必要。である
　　　　　忙中閑、厳中和の境地に己をおくこと

　四、事を議する者は、身の事の外に在りて、よろしく利害の情を悉すべし
　　　　●総論賛成、各論反対ほど実務進行を阻害することはない

　五、事窮まり勢いちぢまる人は、まさにその初心たずぬべし
　　　　●万事に行き詰まり、形勢きわまったら出発点となった
　　　　　初心に返り考え直せ

　六、功過は少しも混ずべからず、混ずればすなわち人は惰堕の心を懐かん
　　　　●功績と過ちの評価は少しでもあいまいにしてはならない。
　　　　　また、恩と仇とを明らかにしてはならない

《第三講》成功は予にあり（全9項文）
　一、魚網の設くるや、鴻すなわちその中に罹る　蟷の貧る、
　　　　雀またその後に乗ず
　　　　●この世の中は、からくりの中にからくりがあるようなもの、
　　　　　　油断もすきもならない

　二、地の穢れたるものは多く物を生じ、水の清めるものは常に魚なし
　　　　●社長は厳しく几帳面過ぎては部下や取引先は寄りつかない

　三、世を渉ること浅ければ、点染もまた浅く、　　
　　　　事を歴ること深ければ、機械もまた深し
　　　　●人は飾り気なく、粗野であるが素直、素朴のほうが　
　　　　　信用を受けるものである

　四、身を立つるに一歩高くして立たざれば、塵裡に衣を振い、泥中に足を濯うが如し
　　　　●処世の立場として常に一歩だけ世人より高く、処世の道としては
　　　　　一歩だけ退いておくことの大切さ…

　五、世に処するに一歩譲るを高しとなす。歩を退くるは即ち歩を進むるの張本なり
　　　　●世渡りには先を争うときに一歩譲るのがよい。
　　　　　それが後に一歩を進める伏線となる

　六、夜深く人静かなるとき、ひとり坐して心を観ずれば、
　　　始めて妄窮まりて真独り露わるを覚ゆ
　　　●どの世界でも成功経営者の共通点の一つは、
　　　　時に己を孤高の境地におくことだ

《第四講》有終の美を飾る（全12項文）
　一、功名富貴の心を放ちえて下せば、すなわち凡を脱すべし。
　　　道徳仁義の心を放ちえて下せば、わずかに聖に入るべし
　　　　●富貴を望まぬ社長はいないが、これを求める心を流し去ることができれば…

　二、肝、病を受くれば、すなわち目視ること能わず　　
　　　腎、病を受くれば、すなわち耳聴くこと能わず
　　　　●社内の危機も、はじめは見えないところから発芽し、やがておおきくなり
　　　　　取り返しのつかないことになる

　三、利を好む者は道義の外に逸出し、その害顕れて浅し　
　　　名を好む者は道義の中に竄入しその害隠れて深し
　　　　●利益を追い求める者は誰にも分かるので害はそれなり
　　　　　だが名声を求める者は道徳の中に隠れているので害悪が大きい

　四、寵利は人前に居ることなかれ、徳業は人後に落つることなかれ
　　　　●人から受ける利益は他より先に取ろうとしてはならない
　　　　　利を得て徳と信を失ってはならない

　五、富貴の地に処しては、貧賤を痛癢を知らんことを要す
　　　　●社長として地位や財産を築きあげたら今度は貧しかった
　　　　　当時を思い、現在苦しんでいる人のことを理解せよ

　六、ことを謝するはまさに正盛のときに謝すべく、
　　　　身を居くはよろしく独後の地におくべし
　　　　●組織から身を引くのは全盛の時がよい。引き時を謝るほど不幸なことはない