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西嶋和夫(にしじまかずお)

 20歳の時、昭和の名僧と謳われた澤木興道老師の講話を聴き感銘を受ける。以来、並はずれた探求心で仏教を究めること七十余年、難解の書として名高い、道元禅師の『正法眼蔵』の新解釈と坐禅の科学的解明に挑み、仏教思想に新しい視点を切り開く。

  1919年(大正八年)横浜生まれ、東京帝国大学在学中に太平洋戦争勃発、歩兵第一連隊に入隊し満州へ。終戦後、大蔵省証券局を経て、日本証券金融(株)常任監査役、のちに氏の講話を熱心に聴講していた(株)井田両国堂の社長・井田日出男氏(故人)に請われて、同社の顧問となる。

  1967年、『仏教─第三の世界観』を出版。東京大学仏教青年会にて「正法眼蔵」の講義を始める。氏は病いの時も、平然と提唱を続け、その熱意と沈着冷静な姿は多くの人を魅了する。また、世界が少しでも真実に近づき、真に豊かで平和な社会とするために、『正法眼蔵』の英訳に取り組み、アメリカ宗教学会のメンバーとして、仏教を世界へ広める活動に尽力する。

  1973年、後に永平寺七十七世貫首となった丹羽廉芳老師のもとで出家、法名・愚道和夫。

  氏が創立した道元禅師の思想を勉強する会「ドーゲンサンガ」の活動は世界へ広がり、影響を受けたアメリカ、フランス、ドイツ、スペイン、ペルー、韓国の人たちが、各国で仏教に関する本を出版している。2014年1月逝去。

  主な著書、「仏教─第三の世界観」「現代語訳正法眼蔵全12巻」「坐禅のやり方」「正法眼蔵提唱録全34巻」「永平広録提唱全11巻」「中論最終版」(以上、金沢文庫)、「英訳 正法眼蔵全4巻」他多数。

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