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第75回 話題の「AIスピーカー」とは?

第75回 話題の「AIスピーカー」とは?

 
今「AIスピーカー」あるいは「スマートスピーカー」と呼ばれる、小型のスピーカーが話題です。
これらは一体何者なのでしょうか?ビジネスへの応用はもちろん、便利な道具として個人での活用も夢が広がります。
ここでは、基本解説に加え、筆者の見解も交えてご紹介したいと思います。
 
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【写真】Google社のスマートスピーカー「Google Home」
 
■そもそも「AIスピーカー」とは?
「AIスピーカー」は、人工知能を活用し、音声でやりとりができる、比較的コンパクトなスピーカーの総称。「スマートスピーカー」とも呼ばれます。役割は、益々発展するネットワークサービスとヒトの間を取り持つ「翻訳者」と考えると理解しやすいでしょう。
具体的には、頭脳に相当する基幹部分をAmazonとGoogleがそれぞれ開発し、実質2強状態。ボディーに相当するスピーカー製品は、これら2社に加え、オンキヨー、ソニーなどが製品を発売していて、今後もより多くのメーカーが参入する見込みです。
 
AIスピーカーを利用すれば、何ができるのでしょうか?
現時点で最も使い手があるのは、音楽リスニング。音声でスピーカーに向かって「●●を再生して」など話かけると、利用できるサービス(月定額の聴き放題サービスに加入しているのが前提)から、適宜再生してくれます。
画面を見ながらボタンで選ぶ「操作」よりも、「話す」だけで済むのは簡単で、メリットと言えます。また、AIのお蔭で、曲名をピンポイントで指定しなくても、アーティスト名、年代、ジャンル、雰囲気など、曖昧な指定が許容されるのも特徴です。
ほか、天気、時間、交通経路など、インターネットで検索できる情報は、ネットからデータを収集して、音声で読み上げてくれます。
少しハードルが高くなりますが、対応した家電を所有していれば、AIスピーカを経由して、音声で操作することもできます。
今後は、ネットショッピング、出前、タクシーの配車などなど、執事や秘書に頼むかの感覚で、「声」で済ませられそうです。
 
 
どこがAI? なぜ「スピーカー」なのか?
AIは、文脈の解釈に加え、音声認識そのものにも利用されています。不完全や発話や、周囲の騒音でマイクが言葉を拾い損ねるような状態でも、AIが補間することで認識精度を高めることができます。つまり、AIの登場によって、音声によるやり取りが実用レベルに達したという訳です。
現時点では、本当の人間とやり取りするような「行間を読む」というレベルには達していないので、「AIスピーカー」よりも「スマートスピーカー」と呼ぶべきとの意見もありますが、現在のAIは自ら学習して賢くなるのがポイント。いづれは、真のAIスピーカーに進化すると期待したいものです。
 
またここで疑問なのが、なぜ「スピーカー」なのか。ネットワークとヒトの間を取り持つ翻訳者ならば、スピーカーではなく、スマートフォン、腕時計、イヤホン、あるいは眼鏡型のウェアラブル機器でも良いはずです。
スピーカー型である理由は、現時点での「AI性能」が大きく関わっています。実際に利用すると、音楽の選曲は便利と思えるものの、ほかの情報検索は未熟で2~3度試すと飽きてしまうレベルで、家電の操作も対応製品が必要と限定的です。まずは実用レベルに達した音楽用途を前面に押し出すことで、ユーザーに一定の満足を与える狙いがあるようです。
 
AIスピーカーの今後
今後、AIがさらに賢く進化し、実用に耐える用途が広がれば、スピーカーに限定されず、スマートフォン、腕時計、イヤホン、あるいは眼鏡型のウェアラブル機器へと形を変えてゆくでしょう。
現時点でAmazonやGoogleが、スピーカーのような形態であっても積極的に家庭を送り込むのは、ネット時代のサービスの窓口として、覇権争いに他なりません。AmazonのAIスピーカーを利用したユーザーは、その後、形が変わろうとも、Amazonのサービスと使い続けることになる可能性が高く、すべてのサービスを牛耳る第一歩と考えられます。
日本企業は、基幹部分で完敗状態。今後、こうした状況下で、どのように生き残るか。今から充分な検討と備えが重要と言えます。

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経営コラムニスト紹介

ディーエーシージャパン 鴻池賢三氏

鴻池 賢三氏  ディー・エー・シー・ジャパン

株式会社オンキヨーにてAV機器の商品企画職、米国シリコンバレーのデジタルAV機器用ICを手がけるベンチャー企業を経て独立。 現在、WEB・テレビ・雑誌等のメディアを通じて、AV機器の評論家/製品アドバイザーとして活躍中。その他、「ディー・エー・シー ジャパン」を設立し、AV機器関連企業の商品企画コンサルティングや、日本唯一のTHX/ISF認定ホームシアターデザイナーとして、商業施設から個人のホームシアターまで、AVの視点から空間の提案やアドバイスなども手がける。 2009年より、日本オーディオ協会「デジタルホームシアター普及委員会」委員、映像環境WG主査。 2010年より、ビジュアルグランプリ審査員(主催: 音元出版)

【主な著作】
オールアバウト「ホームシアター」
http://allabout.co.jp/gm/gt/53/
イミダス「オーディオ・ビジュアル」2007年~(集英社imidas) 「AV REVIEW」(音元出版) (鴻池賢三のハンズオン映像調整講座~画質が100倍良くなる映像調整術ほか)

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