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第12回 ワインの保存について

第12回 ワインの保存について

 
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パリ17区バティニョール地区にあるワインショップ「ル・ヴァン・オン・テット」のディスプレイ。
 
 
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スペイン バルセロナの旧市街にある有名店「ヴィラ・ヴィニテカ」のディスプレイ。
 
 
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ブルゴーニュ シャブリ地区のワイナリー「ドメーヌ・セルヴァン」のプライベートワイン庫。
時間をかけて熟成させるため、すべての瓶は寝かせてある。
 
 
ワインを買ったりもらったりしたはいいけど、どうやって保存していいかわからない、という声がよく聞かれます。ワインはとてもデリケートな飲み物で、保存の仕方しだいで、良くなったりダメになったりしてしまいます。今回は、ワインの保存について考えていきます。
 
(1)すべてのワインはデリケート?
程度の差こそあれ、少なくともウイスキーや焼酎などの蒸留酒に比べるとデリケートです。まず、温度変化に弱く、特に高温が苦手で高温下に長時間置かれると品質劣化を起こします。ワインの保存最適温度は13〜15℃程度といわれていますが、できれば20℃以下の環境に置いておいてください。特に夏場のマンション室内などは、40℃以上になっている可能性もあるため危険です。また、熱に弱いのも特徴。直射日光は当然のこと、できるだけ太陽光および電気の明かりにさらすことは避けたほうが無難です。また、振動にも弱いので、振動の多い場所の近くに置いておくことも避けましょう。また保存以前の話しですが、ワインが送られてきたり、買ってきたときには、数日家で置いて酒質を落ち着かせてから飲むほうがベターです。酒質が荒れていると、もともとも品質を発揮できず、残念な状態で飲むことになってしまいます。
 
(2)保存は必ず横にする必要がある?
ワインの保存というと横にしてあるイメージですが、上記に海外ショップの写真を見ていただくとわかるように、立ててあることも多くあります。ショップで立ててあるのは、すぐに売り切ってしまうため。長い期間保存するためには、横にする必要があります。つまり、自宅でもすぐに飲み切るのであれば立てていても大丈夫です。
 
(3)ワインは横にする理由とは?
横にする理由には2つあります。1つ目は、コルク栓を乾かさないため。コルクがワインに接していない期間が増えると、コルクが乾燥して空気が入りやすくなり、ワインを酸化させる可能性があります。2つ目はオリとの接触を均一にするため。主に赤ワインについてですが、長期保存しているうちにワインの中にあるオリがたまってきます。そのオリへの触れ方によっても、熟成の具合が変わってくるので、立ててごく狭い範囲でオリに触れさせるよりも、できれば横にして広い範囲でオリに触れさせるほうが良いと言われています。
 
(4)冷蔵庫での保存はOK?
まず、ワインにとって一般の冷蔵庫の温度はだいたい3〜6℃と低すぎます。また、庫内は乾燥しているので、これもコルクを乾燥させワインを酸化させる要因を作ってしまいます。ただし、スクリューキャップや樹脂製コルクだと乾燥し、ワインを酸化させる可能性は低くなります。温度が低いと熟成速度が極端に遅くなるのが問題ですが、熟成させる目的がないのならば、少しの間冷蔵庫に入れておいてもいいでしょう。
 
(5)ワインセラーは必要か?
古くからワインが造られてきたヨーロッパでは多くの場所で夏場でも日陰は涼しく、湿度も上がり過ぎないため、石造りの建物の中での保存で十分ワインの品質を保つことができます。ただ、日本はそういうわけにいかず、先にも書いたように、夏場の暑さはワインの敵。そこで登場するのがワインセラー。年中、ワインに適する温度(13~15℃)とコルクの乾燥を防ぐ湿度(70%程度)を守り、また紫外線を防いでくれます。もしワインを長期に保存したいのであれば、家にぜひ欲しいものです。ただし、いい品質のものはそれなりのお値段がしますので、保存したいワインが増えてきたときに購入すればいいでしょう。
 
まとめると、長期保存はワインセラーへ、ごく短期ならば温度と湿度に気をつけてできるだけ涼しい場所へ置くようにする(その場合は立てておいても大丈夫)、と覚えておいてください。
 
 
 

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第12回 ワインの保存について
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経営コラムニスト紹介

ワイン&フードラーター吉田恵理子氏

吉田恵理子氏 ワイン&フードライター

ワイン&フードライター。コピーライター。現在、フランス パリに在住。フランス国立ランス大学高等美食学研究所(シャンパーニュ地方)にてディプロム取得後、『ワイナート』(美術出版社)、『ワイノット?』(メディアボーイ)などのワイン専門誌で執筆。大手食品会社・百貨店などの広告コピーライティングも手がける。WSET Level3 advanced certificate取得。

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