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第11号 「考え事をしてはいけない?」

第11号 「考え事をしてはいけない?」

(読者からの質問)
  座禅には以前から興味を持っており、いつかは実行したいと思っておりましたが、公案とか警策とか、始める前にイヤになってしまう言葉に引っかかり、こ れまでは何もしておりませんでした。
 しかし、それらに対しての西嶋先生のお考えをうかがい、やる気が出ました。そして、早速、坐蒲を購入し、座り始めました。
 そこで、一つ教えて頂きたいことがございます。
 西嶋先生は座禅は考えることではなく、ただ座ることとおっしゃっておられますが、考え事をしてはいけないということでしょうか。
 質問の意味は、考え事をしてしまうことが多い場合は、考え事をしないような努力をするべきなのか、そのまま放っておいていいものかということです。                                        (K.Yさん)

(西嶋先生の回答)
 坐禅の際に物事を考えてもよいのか、よくないのかという問題ですが、坐禅の際に物事を考えるのは、間違いであるといえます。
 「ものを思うは憂いの始め」という言葉がありますが、物事を考えることがいつも楽しいこととはかぎりません。
 物事を考えることが苦しみであるというような事態はいくらもあります。
 そして、釈尊は物事を考えることが。いかに苦しいかという状況を経験されたところから、人間の幸せが、物事を考えることから離れ、外界からの刺激から自由になり、与えられた現在の瞬間において自分自身がやるべきことに専念することである事に気づきました。
 そこで、釈尊は坐禅の修行を実行することにより、自律神経をバランスさせて、われわれが与えられた現在の瞬間における「行ない」に没入することが、人生の幸せであることに気づき、そのような修行をわれわれに対して勧められたということになります。
 したがって、坐禅という修行法の本当の意味は、姿勢を正しくして、現在の瞬間における「行ない」の中に没入することであるといえます。

 

バックナンバー

2008.10.21
第20号 佛教の勉強を何から始めればよいか
2008.09.10
第19号 「坐禅するときの正しい姿勢とは」
2008.08.05
第18号 「自律神経をバランスさせることが大事」
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第17号 「科学でわかること、わからないこと」
2008.07.08
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経営コラムニスト紹介

西嶋和夫氏

西嶋和夫氏

 1919年(大正8年)横浜生まれ。東京大学法学部卒業後、大蔵省証券局を経て、日本証券金融(株)常任監査役、その後、(株)井田両国堂の社長に請われて、平成17年まで同社の顧問を務める。

 そもそも、師が仏教を探求するきっかけは、師の少年時代にさかのぼる。体の弱かった小学校低学年のとき、息子のからだを心配した父親が、毎日、師を散歩に連れ出し、走らせたという。 3年後には、毎朝、数キロ走るのが日課となったが、師は毎日1人で走るうちに、子ども心に「走っていると、どうしてこんなに気持ちが落ち着くのだろうか」と疑問に思うようになった。
 以来、その疑問を解くための探求がはじまる。

 18歳のとき、栃木県大中寺において、昭和を代表する名僧・澤木興道(さわきこうどう)老師に出会い、師が長年、疑問に思っていた答えが、仏教にあると直感。以後、25年にわたって、澤木興道老師の教えを受ける。  1973年、師が54歳の時、在家のまま出家、法名・愚道和夫(ぐどうわふ)となる。

 世界が少しでも真実に近き、真に豊かで平和な社会となるために、道元禅師の教えを世界に広めたいという願いから、ドーゲン・サンガ・インターナショナルを設立し、海外での普及に尽力する。2014年1月逝去。

 主な著書「現代語訳 正法眼蔵 全12巻」「仏教-第三の世界観」「坐禅のやり方」「中論提唱」「道元禅師と仏道」「仏道は実在論である」「仏教問答」「正法眼蔵提唱録 全34巻」「永平廣録」 その他多数。

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杉山巌海 (名古屋大原学園学園長)

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