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◆メダカのがっこう◆
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東京・神田神保町にオープンした飲食店『おむすび茶屋・メダカのがっこう』は、
環境運動の新しいスタイルを示している。オープンしたのは、昨年の2月。
客はじわじわと増え、現在では 1日120人から150人が訪れる。
ここで食べられるのは、無農薬・無添加のおむすびや惣菜。
おむすびに使用している米は、自然農法で作られている。
それは、地面を深く耕さず、肥料もあまり使わず、
虫や鳥や魚などの糞や死骸など自然の循環によって育てる手法だ。
店内には、農法や農家の様子を紹介したパンフレットがあり、
壁には、このような農法に取り組み、店にお米を供給している農家の写真が貼ってある。
「今週はAさんのお米」「来週はBさんのお米」と週代わりで
担当農家が代わるので、米の味比べを楽しむ人もいるそうだ。
一方、惣菜に使われている野菜は、いずれも有機栽培。
毎日、違う野菜が送られてくるので、当然、メニューは毎日変わる。
だから、連日通っても飽きないわけだ。
全てのメニューは、テイク・アウトできるし、代表的な惣菜のレシピも紹介している。
また、店内で使用している食材は、全て販売している。作り方がわからない時は、
スタッフに尋ねれば、気軽に教えてくれる。
毎日、食材だけを買いにくる近所の主婦もいるそうだ。
たとえば、米は、毎日、コンスタントに20キロ売れるという。
「自然農法の田んぼを見学したとき、
その中に大量にいたメダカやカエルなどの生きものに強く感動しました。
生きものがのびのびと生息する、このような環境を守りたいと思い、
2001 年、農家の応援団、NPO法人『メダカのがっこう』をつくったわけです」と
副理事長の根本伸一さん。
生きものが溢れる自然農法を広めるためには、そこでつくったお米の売り先を広げることが必要だ。
同団体では、まず、「いのちの田んぼ応援者」の募集を始めた。
応援者には、初級・中級・上級の三種類がある。
初級は米のスポット注文、中級は年間契約、上級は、収穫量に関係なく
面積単位で申し込む環境トラストだ。
同時に、「いのちの田んぼ」の素晴らしさを教えるために、
蛍や星の鑑賞、農家との交流会などがセットになった草取りツアー、
稲刈りツアーなどを定期的に開催している。
個人はもちろん、学校単位、会社単位での参加も増えてきた。
しかし、こうした手法では、最初から環境問題に高い関心を持っている人しか集まらない。
大して関心を持たない人に、関心を持たせる一番効果的な方法は、
実際に食べてもらい、おいしさを知ってもらうことだろう。
1時間におむすびを200個も握れるスタッフと出会い、
また、神田神保町に手頃な物件があっため、店のオープンにこぎつけた。
店を開くと、狙い通り、お米のおいしさから、応援者になる人が増えていった。
もちろん一店舗だけの活動では限界がある。
「安全でおいしい食材を紹介したい」「生物を守ることに賛同した」...。
理由は何でも、無農薬・無添加のおむすび屋 の開業希望者には、
店づくりのコーディネートもしている。
昨年10月には、神奈川県大和市に、整体師が経営し、
地元の主婦が働く地域の健康サロン「おむす び庭」が誕生した。
同団体が成功しているのは、環境の大切さを言葉ではなく、
ツアーや店舗などを通じて五感に訴えているからだ。
ますます複雑化する社会。
環境問題に限らず、こうした工夫が有効な分野は多そうだ。
(カデナクリエイト/竹内三保子)
◆社長の繁盛トレンドデータ◆
『おむすび茶屋・メダカのがっこう』
住所:千代田区神田神保町 1-34 三村ビル1F
TEL:03-3295-2060
最寄駅:半蔵門線・都営三田線・都営新宿線「神保町」駅A5出口より徒歩5分
http://www.npomedaka.net/


株式会社カデナクリエイト/編集プロダクション
『月刊ビッグ・トゥモロウ』(青春出版社)
『週刊東洋経済』(東洋経済新報社)などで執筆中。
その他、PR誌、社内報などの制作を手がけている。
著書は『小資本で、でっかく儲ける法則』『「イベント」で繁盛店』(同文舘出版)。
執筆協力には『大失業時代の勝ち残り経済学』(青春出版社)
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