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第61回 『異端のススメ』 (著:小池百合子・林 修)

第61回 『異端のススメ』 (著:小池百合子・林 修)

1日平均で約200冊もの新刊が世に出てくる今日、
良書と巡り合えることは、半ば奇跡的といえるかもしれません。
 
いい商品だから売れるとは限らないのと同様に、
いい本だから売れるとも限らず、
多くの本が知られることもないまま消えていきます。
 
しかし、何らかのキッカケによって、
一度消えた本、消えかけた本が
復活することが、たまにあります。
 
今回紹介するのは、
4年前に出版され消えかけていたのが、
突如脚光を浴びることになった一冊
 
『異端のススメ』

61-1.jpg
 
です。
 
異端のススメ/amazonへ
 
 
今をときめく小池百合子・東京都知事と
「いつやるの? 今でしょ!」でおなじみの人気予備校講師、
林修氏による異色の対談。
 
林氏の対談希望に、小池氏が応じたことで実現した本書、
一見かけ離れたようなお二人ですが、
政治家と教師、すなわち指導者という共通する立場から
それぞれの考えや哲学が交錯。
 
とりわけ、リーダーや経営者にとって、
非常に示唆に富んだ一冊になっています。
 
たとえば、小池氏の言葉をいくつか引用してみると、
 
・勝てると思えば進む、負けると思ったらさっさと撤退する。
 私も、英語だけではダメだなと思ったので、
 アラビア語に行ってみたわけです。
 しかし、自分のことがわからないと、
 その判断はなかなかできませんよね。
 だから私は、「自分はいったい何がしたいんだ」
 「何をしているときが一番楽しいのかな」
 と、自己分析を常にやってみます。
 
・ローマのキケロが演説を終わった時、
 民衆は「なんと雄弁なんだろう!」と感服した。
 しかし、デモステネスの演説が終わると今度は、
 口々に叫んだ「さぁ、行進しよう!」
 という文章を読んだときに、非常に共感しましたよ。
 
・カルロス・ゴーンが言っています。
 日本人は、戦略をきっちり実行することでは抜群だけれど、
 戦略そのものを作るのが下手だと。
 ヨーロッパ人は戦略を作るにあたっては、長けている。
 ただしそれを実行するのが下手だと。
 
といった具合に、ビジネスに役立つものばかり。
 
もちろん、林氏の言葉も極めて興味深いものが多く、
全般に中身の濃い対談となっています。
中でも、お二人が語る「ブルーオーシャン戦略」は必見!
 
『異端のススメ』というタイトルや、お二人のキャラからして
一見ビジネス書とは無関係に思われることも多いでしょうが、
異端どころか王道といっても過言ではありません。
 
この機会にぜひ一読してみてください。
復活してくれてよかったと思える、隠れた名著です。
 
尚、本書を読む際に、おすすめの音楽は
『ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」、第9番「クロイツェル」』
(演奏:マルタ・アルゲリッチ、ギドン・クレーメル)

61-2.jpg
 
です。
 
情熱的なアルゲリッチのピアノと、切れ味鋭いクレーメルのヴァイオリンとの
掛け合いは、これぞ名演! 
どこか本書の対談を思わせるところがあります。
ぜひ合せてお楽しみください。
 
では、また次回。
 
 

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経営コラムニスト紹介

本のソムリエ・団長

本のソムリエ・団長 シブヤ駅前読書大学 学長 一里塚華劇団 主宰

パリ、ロンドン、オーストラリア…国内外で活動を展開する、インディーズ・エンタメロックバンド
「一里塚華劇団」を主宰。ボーカル&ギター。

音楽分野のみならず、ラジオDJ、写真家、講演&教育活動、食文化研究家、翻訳家…はじめ、テレビ出演や各雑誌への寄稿など幅広く、ビートルズの ポール・マッカートニー生家で流れる日本語ナレーションも担当するなど、その活動範囲は、とどまるところを知らない。

特に、年間1000冊以上の読書を楽しむ “本のソムリエ” としてつとに著名で、小中学校や教育機関からの、読書授業の依頼が殺到。 活字離れが加速化する現代、独特の読み聞かせを始めとするユニークな授業を通じて、読書と親しむキッカケづくり、日本語教育に情熱を注いでいる。

シブヤ駅前読書大学・学長、NPO読書普及協会・専任講師、文部科学省「青少年のためのオーサービジット」講師、 日本学びテーナー協会・名誉会長、ワクバカアカデミー・主任教授などを兼務。趣味は帽子集め。世界各地の100個以上所有。大の甘党で"スイーツプリンス"の異名をとる。 著書に「夢は見つかる。必ず叶う!」、「わたしの読書日記(寄稿)」などがある。

※本名非公表。“団長”の名は「一里塚華劇団」リーダーの肩書きと芸名も兼ねています
『本のソムリエ団長』ホームページ http://www.honsom.com

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