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第57回 『ゲゲゲのゲーテ』 (著・水木しげる)

第57回 『ゲゲゲのゲーテ』 (著・水木しげる)

世の中には素晴らしい内容であるにも関わらず、
あまり読まれることなく、埋もれてしまう本が多数あります。
 
タイトルや印象で避けられたり、並んでいる棚によって
目に触れる機会を逸したり。
 
とりわけ経営者やビジネスマンの場合は、
読書がビジネス書に偏る傾向が強く、
読んでおくべき名著を見逃すことが、しばしば見受けられます。
 
今回ご紹介する
 
『ゲゲゲのゲーテ』

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も、そんな一冊でしょう。
 
 
タイトルでピンときた方も多いと思いますが、
著者は水木しげる氏。
 
『ゲゲゲの鬼太郎』を始めとする妖怪漫画や
数々の賞を受賞した『総員玉砕せよ!』といった戦記もので
有名ですよね。
 
作品はもちろん、水木氏の風貌や発言にも風変わりな印象が強いため、
なかなかストライクゾーンに入りづらいのではないでしょうか。
 
しかし、本書は読むに値するものです。
 
というのも、水木氏の人生の礎となったのは、
ドイツの文豪・ゲーテ。
 
「人生の80パーセントはゲーテ的な生き方」と語り、
遺作となった本書が、自ら解説を加えたゲーテの格言集というのも
偶然とは思えないほどです。
 
水木氏がゲーテを読み始めたのは10代の頃。
戦争出征が迫り、死の恐怖を克服するために、多くの本を読み漁った結果、
最も心に響いたのがゲーテの作品。
 
特に愛読したのが、『ゲーテとの対話』(エッカーマン著)で、
戦地にも持参。
 
生死について、人間について、自らが抱えていた疑問に答えてくれたのは、
ゲーテの言葉で、長きにわたる成功はゲーテによるところが大きいといえます。
 
そんな水木氏が選んだのが、本書に収録された93の格言です。
 
もちろん、仕事や人生の示唆になる言葉揃い!
 
「大事なことはすぐれた意思をもっているかどうか、
 そしてそれを成就するだけの技能と忍耐力をもっているかどうかだよ」
 
「誰でも自分自身が一番よく知っていると思いこんでいる。
それで多くの人が失敗をし、多くの人が長いこと迷わねばならない」
 
「目的を尋ねる質問、つまり、なぜという質問はまったく学問的でない。
 だが、どのようにしてという質問ならば、一歩先に進めることができる」
 
「明晰な文章を書こうと思うなら、その前に彼の魂の中が明晰でなければだめだし、
 スケールの大きい文章を書こうとするなら、スケールの大きい性格を持たなければならない」
 
…例を挙げればキリがありません。
付記されている水木氏の解説、インタビューも非常に興味深いものです。
 
「そもそも人は、いつも驚嘆するものだけを読むべきだ」
 
との格言も収録されていますが、この本がそんな一冊になることを
願っています。
 
尚、本書を読む際に、おすすめの音楽は
 
『ザ・ベスト・オブ・シューベルト』(ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ歌唱)

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です。
 
 
 
ゲーテの作品には、非常に多くの作曲家が曲を付けていますが、
『魔王』『野ばら』といった当アルバム収録の名曲は、シューベルトの手によるもの。
シューベルトはゲーテ作品に70曲もの作曲を行っています。
 
シューベルト歌曲の第一人者、ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウの
名唱とともに、ぜひお楽しみください。
 
では、また次回。
 
 
 
 

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経営コラムニスト紹介

本のソムリエ・団長

本のソムリエ・団長 シブヤ駅前読書大学 学長 一里塚華劇団 主宰

パリ、ロンドン、オーストラリア…国内外で活動を展開する、インディーズ・エンタメロックバンド
「一里塚華劇団」を主宰。ボーカル&ギター。

音楽分野のみならず、ラジオDJ、写真家、講演&教育活動、食文化研究家、翻訳家…はじめ、テレビ出演や各雑誌への寄稿など幅広く、ビートルズの ポール・マッカートニー生家で流れる日本語ナレーションも担当するなど、その活動範囲は、とどまるところを知らない。

特に、年間1000冊以上の読書を楽しむ “本のソムリエ” としてつとに著名で、小中学校や教育機関からの、読書授業の依頼が殺到。 活字離れが加速化する現代、独特の読み聞かせを始めとするユニークな授業を通じて、読書と親しむキッカケづくり、日本語教育に情熱を注いでいる。

シブヤ駅前読書大学・学長、NPO読書普及協会・専任講師、文部科学省「青少年のためのオーサービジット」講師、 日本学びテーナー協会・名誉会長、ワクバカアカデミー・主任教授などを兼務。趣味は帽子集め。世界各地の100個以上所有。大の甘党で"スイーツプリンス"の異名をとる。 著書に「夢は見つかる。必ず叶う!」、「わたしの読書日記(寄稿)」などがある。

※本名非公表。“団長”の名は「一里塚華劇団」リーダーの肩書きと芸名も兼ねています
『本のソムリエ団長』ホームページ http://www.honsom.com

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