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第12講 最終回 社員の創意工夫と情報資源

第12講 最終回 社員の創意工夫と情報資源

■創意工夫を奪う会社 

「これは会社の決まりだから、決まりどおりにやってもらわないと…」 

「つべこべ言わずに、オレの言うとおりにやればいいんだ…」 

『宦官が野武士を殺す』という言葉は乱暴に聞こえるかもしれませんが、経営者や管理者が無意識のうちに、会社の決まりごとをタテに、社員の創意工夫を奪ってしまうのは、よくあるケースです。 

創意工夫を奪われた社員は、次第に発想を生まなくなり、言われたことだけをこなすことに居心地の良さを感じるようになります。

また、人間には、「創意工夫したい」というごく自然な欲求がありますが、その欲求を抑え込まれた社員は、モチベーションが下がり、働き甲斐を失うことになります。 

こうして、知らず知らずのうちに、会社全体がほころび始めるのです。

 

■経営資源で大切となる「情報資源」 

企業がライバルとの競争に打ち勝つためには、顧客が求めるものやライバルの動向に注意を払うことが大切です。と同時に、経営資源を蓄積し、有効に活用することも大切になります。 

経営資源といってすぐに思い浮かべるのは、「ヒト・モノ・カネ」でしょう。しかし、ヒト・モノ・カネと同じぐらい、時にはそれ以上に意識しなければならないのが、「情報」という経営資源です。 

情報というと、製品情報、顧客情報、業界情報などをイメージするかもしれません。しかし、ここでいう情報とは、「技術、ノウハウ、信用、企業イメージ、ブランド」などのことです。 

カネ(資金)は使えば外に出ていきますし、一般的に販売されているモノ(原材料・機械設備など)は、他の企業でも買うことができます。しかし、情報資源は、その企業にとって特有のものであり、一度蓄積したらなかなか外には流出しにくい固定的なものです。そのため、他の企業が真似できなかったり、真似するのに時間がかかるものです。 

つまり、情報資源こそが、高い付加価値を生み出したり、ライバルとの競争を優位にする源泉なのです。 

 

■情報資源は優れもの 

情報資源のすばらしい点は、他にもあります。それは、カネやモノと違って、ひとつの情報資源を、多数の社員が同時に利用できる点です。 

カネを例にとると、販売部門が10万円でノベルティーを購入すれば、その10万円は社外に出てしまうため、他の部門で使うことはできません。 

モノを例にとると、製造部門が利用しているプレス機を、販売部門の社員が利用することは(一般的に)ありえません。

ヒトを例にとると、店舗で販売活動を行っている社員が、同じ時に工場で生産活動を行うことはできません。

しかし、情報資源は違います。

例えば、販売部門と製造部門が緊密に連絡をとりあいながら最適な生産量を取り決めるという仕組み(ノウハウ)を得た会社では、販売部門はその仕組みをもとに製造部門に生産量を指示し、同時に、製造部門はその仕組みをもとに生産計画を立案して生産活動を行います。 

他にも、カネやモノと違い情報資源は使いべりしない点や、ある情報資源を使っているうちに新たな情報資源が生まれる(例:ノウハウの発展)点や、情報資源どうしが結合して新しい価値を生む(例:ブランド拡張)など点で優れています。

 

■社員の創意工夫と良い企業文化が良い情報資源を生む 

こうした情報資源を生み出すのは、やはり社員です。 

しかも、情報資源が生まれる瞬間は、会議や研修会などの場よりも、仕事そのものを行っている場の方が圧倒的に多いのです。 

つまり、日常業務における社員一人ひとりの創意工夫と、創意工夫を職場全体に広げたり形づくるためのコミュニケーションこそが、高い付加価値を生み出したり、ライバルとの競争を優位にする源泉なのです。 

会社の決まりはもちろん守らねばなりませんし、上司・先輩の経験は代えがたい財産です。 

しかし、決まりを守ることだけに、過去の経験だけにしがみついていると、世の中の変化に適応できない悪しき企業文化をつくりかねません。

企業文化も、その企業にとって特有であり固定的な情報資源です。 

悪しき企業文化や悪しき情報資源を生み出すのも、良い企業文化や良い情報資源を生み出すのも、経営者や管理者の心がけによるところが大きいのです。

皆さまのご活躍とご発展をお祈りしています。

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2011.02.11
第12講 最終回 社員の創意工夫と情報資源
2010.12.24
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第10講 理想像の伝達力
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第9講 リーダーシップを成長させる
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第8講 忘れてはならない思想と思想教育
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経営コラムニスト紹介

人財開発コンサルタント 斎田真一氏

斎田真一氏 人財開発コンサルタント

会社の業績向上は「社員のモチベーションから生まれる」と主唱する
若手気鋭の人財開発コンサルタント。

ケーススタディとロールプレイングを組み合わせ、職場の課題にあわせた
参加型教育プログラムや研修ツールを開発し、解決へと導くプロ。
ベテランから若手社員まで、自ら考え行動し、成果を出せる社員へと
育てあげるその指導法は中小企業を中心に実績多数。

大手通信会社での営業マン時代、できる社員が揃って持ち合わせた共通点と、現状の社員教育の問題点に着目。その経験をもとに、コンサルティング会社にて独自の教育プログラムや教育ツールを次々と開発。社員教育に採用した経営者から反響を呼び、以来、全国を飛び回る。
2008年独立。中小企業診断士。
KKC代表経営コラム「職場のこころ学」好評連載中

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