長谷川武彦 (ヤマハ発動機顧問)
本田宗一郎との『叱られ問答』
本田宗一郎から飛ぶ度重なる叱咤は、私たちに多くの警鐘として仕事だけではなく、
生き方の原理原則を問いかけてくれる。
「また、君か!」
「君はお客様の本音がちっともわかってない。」
社員から「お父さん」と慕われた経営者本田宗一郎。
いま、体を震わせるほど真っ赤になって叱り続けてくれる人がいるだろうか。
生誕100年を迎えた本田宗一郎。
いまなお多くの人から愛される本田宗一郎から薫陶を受け、
ありとあらゆる場面で叱られた続けた岩倉信弥氏が本田宗一郎氏との『叱られ問答』から教えられた
経営とは…仕事とは…そして、人生とは、生きるとは…なにか
本田宗一郎が問いかけた思想、信念、哲学を煎じた一話千字のコラム「千字薬」。
人間関係が希薄なっているいまこそ、個性を伸ばし相手を尊重する本田氏の叱責が
新しい日本を築いていくはずです。
ご自身の仕事、人生に当てはめていただきながらご覧ください。
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最新記事 05/07日更新第52話 「青春とは...」
「本田宗一郎とホンダS600に憧れ、1964年24才で入社し、1999年60才で退職するまでの35年間を過ごしてきた本田技研工業株式会社や(株)本田技術研究所とは、私にとっていったい何だったのだろうか。夢を与えてくれ一人前の人間に育ててくれた「修養の場」であり、伴侶を得、住いを持ち、子を育て、糧を求めた「生活の場」であり、人様に喜ばれるモノをつくり、誇りや自信をもらった「働きの場」であった。世界中に販売店やサービス工場、生産工場や設備、それに開発の施設があり、これらの「物」とも別れることになる。…続きを読む
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- 2010.05.07
- 第51話 「雷オヤジ」
- 2010.05.07
- 第50話 「"創50"に想う」
- 2010.05.07
- 第49話 「再び富士(不二)」
- 2010.05.07
- 第48話 「アイデンティティ」
- 2010.05.07
- 第47話 「道」
経営コラムニスト紹介
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岩倉 信弥(いわくら しんや)氏 多摩美術大学理事・教授 本田技研工業株式会社・社友
武蔵野美術短期大学卒業後、 1964年、多摩美術大学卒業と同時に本田技研工業株式会社に入社。
創業者・本田宗一郎の薫陶を受け、ホンダ社のデザインの担い手となる。
大ヒット車「シビック」のデザイン担当として、
カーオブザイヤー大賞受賞など、受賞歴多数。
日本の自動車デザイン界の第一人者。
デザイン室の技術統括、本田技術研究所専務、本田技研工業常務などを歴任。
一担当デザイナーから経営的立場まで、幅広いデザイン活動や商品開発に携わり
ホンダ4輪事業の基盤づくりに貢献。
また、デザイナーとしては異色である、経営学博士号も取得。
本田氏の哲学を受け継ぎ、専門であるデザイン以外の
販売、生産、開発、調達、資金の分野など経営に関わるすべてに精通している。
退職後は多摩美術大学の教授に就任。
教鞭をとりながら、自ら予備校をまわり大学のPR活動を行う精力的な姿勢で、
少子化と製造業の不振で右肩下がりに落ち込んでいた
入学試験倍率を見事に回復させ、
他の大学がうらやむほどの定員増を成し遂げている。
本当のお客様はだれか。何を望んでいるのか。
その人たちに喜んでもらうためには何をすればいいのか。
いまなお、本田宗一郎から受け継いだ遺伝子を実践し続ける
「本田宗一郎にもっとも叱られた男」である。
【著書】
「本田宗一郎に一番叱られた男の本田語録」三笠書房刊
「ホンダにみる デザイン・マネジメントの進化」税務経理協会刊
「デザイン「こと」始め-ホンダに学ぶ-」産能大学出版部刊
「ホンダのデザイン戦略経営」日本経済新聞社刊・共著
【主な受賞歴】
Car Of the Year大賞 受賞 「シビック」、「アコード」
グッドデザイン大賞 受賞 「シビック」
全国発明表彰・通産大臣賞 受賞 「シビック」
RJCニューカーオブザイヤー 受賞 「オデッセイ」
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