第8回 「香港で成功する人、失敗する人-後編-」

野田久美子 香港ビジネス成功法

海外ビジネス情報

2015.09.01

野田久美子(ワイルドベリー・インターナショナル 代表)

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 こんにちは。香港在住海外進出コンサルタント野田久美子です。
 
 前回のコラムをご覧くださった方々から「勉強になりました」などのご感想やまた新たなご相談もいただき、お役に立て光栄に思います。
 
 さて、今回は後編とし「失敗しないよう」すなわち「成功するには?」のヒントについて、わたくしが一番大事だと感じているファーストステップに当たるマーケティング・リサーチについてお話しすることにいたしましょう。
 
 マーケティング・リサーチは念入りに!
 
 ●TPOある視察内容を!
 
 日本から香港へ年中たくさんの方々が視察にいらっしゃいますが、その内容や加減も皆さんバラバラ。もちろん業種によっても異なりますが、ここで一つ、小売業を具体例に挙げてみましょう。
 
 店舗の営業時間が夜10時まではざらで朝よりも夜が賑やかな香港。視察の時間帯を日本の勤務時間に合わせ9~18時、19時で行動をされる方もいれば、平日の終業後も食事や買い物が楽しめる環境だけに深夜近くまで熱心に観察される方も。
 
 では、もし仮にスィーツ店を香港に出店したいと弊社にご相談があった場合(当然ご都合を優先しますが)、8時間労働というのであれば午後2時半からのスタートを提案します。なぜならば香港のデザート店の営業時間は午後から深夜。繁忙時間は夕食後となるからです。
 
 そして、小売業であれば、必須となるのが百貨店やスーパー、ショッピングモールなどの店舗見学。わたくしも海外視察の際には、物価やその土地の消費傾向を探るため、平日・土日、時間帯を加味しながら入店客数などをチェックすることにより大よその売上、売れ筋等を読みますが、気を付けていることは「ローカルが日常に利用している店なのか?」です。
 
 香港では、ガイドブックや観光サイトでもたくさんのショッピングモールが紹介されていますが、名高く有名ブランドがメインのところは実はローカルをメイン・ターゲットにしておらず、実のところの香港人の消費動向はつかめません。
 
 数日間の現地滞在はあっという間。きちんとターゲットは誰なのか?競合はどこなのか?など目的・目標に合ったスケジュールを組み、実情や新たな課題などをたくさん取集し、一旦持ち帰っていただきたく思います。
 
●セールスポイントをしっかりとつかむこと!
 
 香港は近年ますますモノが溢れるほど充実してきており、消費者側にとっても選択の幅が広がっている状態。(⇒逆に、香港にはまだ少なく、いやまだない商材ならば……。但し、メディアなどで取り上げられてしまえばすぐに真似をされてしまうのでこの点も想定内に)
 
 そうです。現地で類似商材がヒットしているのであれば、簡単な話、需要見込みは確認できます。そして、それら競合と肩を並べるためには、向こうにないセールスポイントを分かりやすくしっかり掲げることです。
 
 ・特徴は何なのか?
 ・消費者に伝えたいことは何なのか?
 
 それから、これまで「フロム・ジャパン(日本人、日本企業、日本産であること)を看板に」と多くをお話ししてまいりましたが、近頃は日本≒韓国と、食品からコスメ、ファッション、テレビ番組などなどそれこそ肩を並べだしています。
 
 スーパーマーケットで日本産と韓国産の果物が並んでいました。連続し、客は先に日本産を手にするもカゴに入れたのは韓国産。そこでインタビューをしてみると、「韓国産の方が(2~3割)安いから」「(味も日本産に劣らず)韓国産もOKだよ」と。
 
 いくら大の親日である香港でも、今や「フロム・ジャパン」だけでは通用しない時代になってきているため、この点もご留意いただき、成功へのどうぞヒントに・・・
 
 
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講師紹介

野田久美子(ワイルドベリー・インターナショナル 代表)

日本企業のアジア諸国進出を強力にサポートする実力コンサルタント。 1996年香港を訪れた際に日本ブームが起こりつつある現地にビジネスチャンスを感じ98年から移住。06年香港永久居民ID取得と同時に現Wild Berry International Co., Ltd.を設立し香港を拠点にビジネス展開中。日本国内のクライアント...>もっと見る

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