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第24号 「ミール・アッセンブリー(Meal Assembly)」(1)

第24号 「ミール・アッセンブリー(Meal Assembly)」(1)

【すい星の如く現れたニッチのビジネスモデル】

  バズワード(buzzword) という言葉がある。

専門用語が元になった「流行語」という意味だ。短期間で大量に流通し、消費されすぎることから、多くは数年で
つかわれなくなる。
  見渡してみると、米国のフードビジネス界にもバズワードが数多く存在する。

例えば、10 年前に大流行したHMR(家庭の食卓代行)はその代表例といえるだろう。「表1」をご覧いただきたい。
HMR という語の印刷媒体への登場回数である。

初登場は1993 年。HMR という言葉を創案したボストンチキンがIPO( 株式公開)を果たした年だ。

公開当日に株価が143% も膨れ上がった同社を、シカゴトリビューン紙が取り上げたのだ。それから間もなく、1995年には
FMI( 食品マーケティング協会)が総会でHMR を強く打ち出し、フードビジネス界で一気に関心が高まった。
  筆者も1997 年前後に何度かFMI のコンベンションを視察したが、誰もがHMR というバズワードに熱病のように
浮かれていた。そして、同年をピークに、HMRのマスコミ登場回数は減少の一途を辿っている。

ところが、この家庭の食卓を代行するというビジネス概念、2005 年の売上市場規模は
1700 億ドル(約20 兆4000 億円)にまで大成長。食品小売業の同年市場規模が1 兆億ドル(約120 兆円)(注1)
フードサービス業のそれは4760 億ドル(約57 兆1200 億円)。
  単純計算だと、HMR はアメリカ人の胃袋の11.5% を賄ったことになる(注2)
  つまり、HMR はすっかり定着したため、「流行語」としてあまり使われなくなったということだ。

ともあれ、巨大マーケットに成長したHMR 市場であるが、ここに、すい星の如く現れ、話題を集めはじめたニッチの
ビジネスモデルがある。
  それが、「ミール・アッセンブリー」という新業態だ。
  近年、各地で雪だるま式に増え続ける同業態は、協会まで組織化されるなど業界内での期待は高まる一方である。

さて、HMR というバズワードから飛び出した新業態「ミール・アッセンブリー」。次回から3 回に分けこの新業態の
解説をお送りしたい。お楽しみに。

(注1):その内、約半分の4789 億ドル(約57 兆4680 億円)はスーパー
    マーケットが占める。
  (注2):HMR 市場は食品小売業とフードサービス業の両分野に分布する。
    ※食品小売業ではMS(食事の解決法)とよばれることが多い。

 

 

(写真1)(写真2) ドリーム・ディナーズ ■写真提供:ドリーム・ディナーズ社
http://www.dreamdinners.com/main.php?static=index

 

「ミール・アッセンブリー」の急速成長企業。
 
創業から僅か4 年で200 店まで多店化した。

(写真3)(写真4)ボストンマーケット(元・ボストンチキン)
http://www.bostonmarket.com/home

HMR(家庭の食卓代行)という言葉を創案したボストンマーケット。90 年代、
瞬く間に出店を重ね1000 店を超えたが、スーパーマーケットの逆襲で
98 年あえなく倒産。現在、マクドナルド傘下で再生中。
業界内では売却の可能性が
囁かれている。

※米国進出(レストラン)をご計画の方、お知らせください。山本がお手伝します
             http://www.foodinfotech.us

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経営コラムニスト紹介

Food Information Technology フードビジネスコンサルタント 山本洋三氏

山本洋三氏
Food Information Technology
フードビジネス
コンサルタント

米国の成功法則を、どうすれば日本で横展開できるのか…。

独自の『業態ワンボイス(ひとこと集約)』論コンサルティングの応用で、
米国のビジネスモデルをアレンジ。無理のない方式で日本企業への導入に
成功している注目のコンサルタント。


常に“まず訪ねる、まず観る、まず触れる”の現場主義を貫きながら、
「業態論」と「ブランドマーケティング論」の理論的側面からの考察をも併せて、
成功要因とリスク回避の方策を分析。
食品メーカーや大手料飲サービスFCをクライアントに有し、社長直属の
“知恵袋”としての情報提供や、年2~3度の帰国に合わせた
「流行・定点観測セミナー」の開催など、日米をフィールドに活躍中。


1957年兵庫県生まれ。79年、京都外国語大学英米語学科卒業後、渡米。
ロサンゼルス地区にてレストランに勤務。
その間、ハリウッド(映画・音楽・テレビなど)の授与式や
オープニング式典等のケータリング・演出を数多く担当する。


97年、その手腕を請われて流通コーディネーターに転身。
00年、フードサービス専門コンサルタントとしてMDPアソシエーツ
(カリフォルニア州モントレーパーク)に参画・独立。
01年、『業態ワンボイス』論コンサルティングをさらに拡げるべく、
フード・インフォメーション・テクノロジー
(FIT社、アリゾナ州スコッツデール)を設立、現在に至る。

山本氏が代表を務めるFIT社は、フード・ビジネスを中心としたコンサルの他、
「日本経営合理化協会アメリカ視察団」等、一般公募視察の現地コーディネート、
また、企業ごとにカスタマイズするオーダーメイド現地研修、米国企業との
交渉・業務提携の仲介業務などを専門支援する。

『アメリカ社会と外食マーケット論考』
(柴田書店「月刊食堂」2004年9月号~2005年2月号)
MOOK『NYデリ・カフェ、LAファストカジュアル』
(柴田書店)の構成・執筆協力、 『フードビズ』(株式会社エフビー、 15号より連載)
他、専門レポート等の執筆多数。

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