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第18号 「米国での外食産業視察のコツ」

第18号 「米国での外食産業視察のコツ」

  海外での外食・レストラン業の視察プランニングは、手間がかかる上、難しそうだと相談を受けることが多い。

  といっても、コツさえ掴めばそう難しいものではないと思われる。
何より物事を決めていく順番さえ間違えなければ、結構スピーディーに進んでいくのではないだろうか。


  このたびは、視察プランニングの手順やコツをご紹介したいと思う。
 

1.目的の明確化 誰のため・何のため


  社内研修をどんな「テーマ(目的)」で行うかを、確定する。いくつかある場合は、優先順位を決める。
さまざまな職種・職位、年齢層の社員が同じ研修に参加する場合は、誰のためなのかについても優先順位を決める。

  「誰のため・何のため」について優先順位が明確だと、視察がより建設的なものとなる。

 


2.物理的要因を決める


  「テーマ(目的)」が確定したら、物理的要因を洗い出して、次々「確定」していく。

ここまでくると、視察の大枠ができあがる。

  どの日には何時間程度の視察が可能か見えてくるので、おのずと行くことができる範囲や地域、何軒程度の店舗を
まわることができるか決まってくる。

  とにかく、決められるものはどんどん決めて確定を出し、骨組みをつくってしまうことが大切だ。
おおよそは、以下のとおり:

     ■予算
     ■参加人数
     ■日程
     ■訪問都市
     ■航空機(航空会社、便名、発着時刻)
     ■ホテル(所在地)
     ■現地での交通機関(バス拘束時間)
     ■その他
        ・セミナー有無(セミナー会場の手配 何日の何時~何時)
        ・予約が必要なレストラン有無(何日の何時
~何時 何件)
        ・調理実習有無(何日の何時
~何時)
        ・コンベンションへの参加(何日の何時
~何時)
        ・自由行動やショッピングの時間、オプションなどを入れるかどうか

  つまり、目的と予算に応じて「都市」を選定したら、

     1)物理的に動かすことができない要素
     (航空機発着時刻、ホテル所在地、バス拘束時間)をまず確定。
    
     2)その他の希望で、「予約」が必要となってくる項目
    (現地での急な対応では間に合わないもの)を洗い出して確定。


3.旅程表作成について

 


  旅程表は、土地勘のある人が組むのが大原則なので、訪問予定地を熟知した者がつくることになる。

  どのように要望を伝えるのがわかりやすいか、いくつかコツを記す;


     1)訪問者のプロフィール
        「職種・職位・年齢・性別」などの情報を伝える。

     2)期間中の予算
        食費予算の上限を知らせる。

     3)持ち帰るべき成果や目的
        特殊なプロジェクトチームの場合は、目的が最初から
        明確なので、そのままを伝える。
         プロジェクトチームでない場合は、
          「誰のため・何のため」について優先順位を伝える。

     4)行きたい店舗ブランド
        どうしても行きたい店舗がある場合は先に知らせる。
        いくつかある場合は、優先順位を決めて伝える。


    ※少人数(2-3名)であれば、現地での突発的な要望にも対応しきれる可能性が
      高いため、あまり詰めすぎずに臨機応変という形をとる場合もある。4名を超える
      場合、事前にしっかりと予定を立てることをお薦めする(外食視察の場合)。

 

■ 現地で充実して楽しくすごすコツ


  さて、現地では予定どおりにコトが進まない場合が多々ある。米国は日本と違い、価値観や行動パターンの違う
人々が集まって生活している場。だからこそ、予想外に、嬉しいことも、がっかりすることも両方おこりえる。

  つまり、予定外のハプニングがおこった場合、予定を全部こなすことだけを目的にしていると、
かえって予定が死んでしまうという場合がある。「現実」の波に乗る勇気をもって、全員でポジティブに乗り切ろう。
視察はまさしく、対応力の訓練の場だ。

  さて、ポジティブに乗り切るためのヒントとしては、交渉して事態が変わること・変わらないことに区別を
即時つけることだ。
  例えば、どんなに怒鳴っても叫んでも、変わらないことは変わらない。逆に、粘って交渉したら事態が
変わることもある。どちらなのかを見極め、いずれにせよ明るく対応することだ。


■ 旅程は細かく


  上記とは逆の話のようだが、旅程は細かく立てよう。現地で臨機応変に対応するためにこそ、十分な準備が必要だ。
きっちりと1つ1つつぶしておけば、いざというときにスムースな意思決定が可能になる。
「選択」するためには、選択肢が準備されていることが必要になるのだ。

  視察のプランニングと催行は、まさしく生きて動くビジネスそのものが凝縮された世界。仕事への心構え、準備、
予定とどう向き合うか、ハプニングへの対応法などあらゆる訓練が詰まっている。


  是非、米国研修にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

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経営コラムニスト紹介

Food Information Technology フードビジネスコンサルタント 山本洋三氏

山本洋三氏
Food Information Technology
フードビジネス
コンサルタント

米国の成功法則を、どうすれば日本で横展開できるのか…。

独自の『業態ワンボイス(ひとこと集約)』論コンサルティングの応用で、
米国のビジネスモデルをアレンジ。無理のない方式で日本企業への導入に
成功している注目のコンサルタント。


常に“まず訪ねる、まず観る、まず触れる”の現場主義を貫きながら、
「業態論」と「ブランドマーケティング論」の理論的側面からの考察をも併せて、
成功要因とリスク回避の方策を分析。
食品メーカーや大手料飲サービスFCをクライアントに有し、社長直属の
“知恵袋”としての情報提供や、年2~3度の帰国に合わせた
「流行・定点観測セミナー」の開催など、日米をフィールドに活躍中。


1957年兵庫県生まれ。79年、京都外国語大学英米語学科卒業後、渡米。
ロサンゼルス地区にてレストランに勤務。
その間、ハリウッド(映画・音楽・テレビなど)の授与式や
オープニング式典等のケータリング・演出を数多く担当する。


97年、その手腕を請われて流通コーディネーターに転身。
00年、フードサービス専門コンサルタントとしてMDPアソシエーツ
(カリフォルニア州モントレーパーク)に参画・独立。
01年、『業態ワンボイス』論コンサルティングをさらに拡げるべく、
フード・インフォメーション・テクノロジー
(FIT社、アリゾナ州スコッツデール)を設立、現在に至る。

山本氏が代表を務めるFIT社は、フード・ビジネスを中心としたコンサルの他、
「日本経営合理化協会アメリカ視察団」等、一般公募視察の現地コーディネート、
また、企業ごとにカスタマイズするオーダーメイド現地研修、米国企業との
交渉・業務提携の仲介業務などを専門支援する。

『アメリカ社会と外食マーケット論考』
(柴田書店「月刊食堂」2004年9月号~2005年2月号)
MOOK『NYデリ・カフェ、LAファストカジュアル』
(柴田書店)の構成・執筆協力、 『フードビズ』(株式会社エフビー、 15号より連載)
他、専門レポート等の執筆多数。

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