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第12回 教わる側の意欲を引き出すために(1)

第12回 教わる側の意欲を引き出すために(1)

今回から「一対一(マンツーマン)で学ばせる」際に重要になる、教わる側の意欲の引き出し方について、
3回に分けて見ていきます。

教わる側の意欲を引き出すためのキーワードは、「有意義感」「達成感」「自己重要感」の3つです。
第8回
でご紹介した「教え方の基本 フレームワーク」に基づいて、今回は仕事をやらせる前に「有意義感」を
もたせるという方法について見ていきましょう。


【有意義感をもたせる】

仕事を教える際には、相手の教わろうとする気持ちや「やってみよう!」という意欲を引き出す必要があります。
そのためには 「有意義感」をもたせることが重要です。
教わる側が「これはやる価値がある」と感じられるようにするということです。
本人が「やる意味ないじゃん」と思っ ていることを一生懸命やろうとはしませんからね。


Whyを伝える

有意義感をもたせるには「Why」(目的・理由)を伝えることです。何のためにこの仕事をやるのか?
どういう価値があるのか?これらをきちんと伝えてあげないと、教わる側のやる気は引き出せません。
Whyを伝えるためにも、その仕事が全体にどう関わっているのか、全体像を理解しておく
必要があります。

また、第7回で確認したように、「Why」(目的・理由)さえ明確に伝えておけば、彼ら自身がやり方を
工夫することもできます。自ら考え行動できるようにするためには、
細かいやり方よりも本質である目的を理解させるほうがよいのです。



仕事におもしろみを見出させる

「自分の仕事は、なんの役に立っているんだろう」これがわからなくなると、仕事がつまらなくなり
やる気が出なく なります。特に、ずっと中にいて同じ仕事をする事務、管理系の業務や、
成果が見えづらいルーティーン作業に従事している社員には気をつける必要があります。

仕事におもしろみを見出すのは、本人がやるべきことですが、教える側の私たちが
手助けできることもあります。それは彼・彼女らの視野を広げてあげることです。
彼らの仕事が、他部署にどう役立っているのか、お客様や社会にどう貢献しているのか。
話して聞かせたり、実際に現場を見せたり、お客様に会わせたりなどして、
視野を広げてあげるのです。



本人のやりたいことと結びつける

今やっている仕事が、自分の将来と結びつかないと考えると、やる気が失せるものです。
特に、自分のキャリアプラ ンを明確にもっている若手社員の場合、その傾向が強くでます。
長い眼で見れば、必ず本人の役に立つと周囲は思っていても、本人はそうは思えないんですね。
「今この仕事をしている時間がもったいない」と考えてしまうのです。

そこで、私たちにできることは、彼らが将来やろうと考えていることやキャリアプランなどを聞き、
それと今の仕事 を結びつけて考えられるよう手助けすることです。実際に、仕事に価値を見出し
意味づけをするのは彼ら自身です。

私たちが安易に「今こういう仕事をやっておけば将来役に立つよ」と言っても、彼らにしてみれば
「またか。何度も いわれているよ。」と反発するだけです。大事なのは、彼らの将来に
配慮しているというこちらの姿勢です。
「今、直接手は打てないけど、君が考えていることはわかっているよ。」それが伝わるだけで、
多くの若手社員は満足します。「あの人は、自分のことをわかってくれている」と。

以上、今回は教わる側の意欲を引き出すために「有意義感」を持たせる方法について見てきました。
次回もお楽しみに!


参考書籍:


「これだけはおさえておきたい仕事の教え方」
関根雅泰著 日本能率協会マネジメントセンター

バックナンバー

2010.06.11
第24回 外部講師を呼んでの社内研修
2010.06.11
第23回 社外セミナーの受けさせ方
2010.06.11
第22回 ビデオ・DVD教材を使った教え方
2010.06.11
第21回 会議・ミーティングでの教え方(2)
2010.06.11
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経営コラムニスト紹介

株式会社ラーンウェル 代表取締役 関根 雅泰(せきね まさひろ)氏

関根 雅泰
(せきね まさひろ)氏 株式会社ラーンウェル 代表取締役

自らどんどん仕事を覚え・つくりだし、責任のある仕事をこなし、
あっという間に職場の中心人物になる。

そんな、社内の中心人物になる、「デキル社員」を育てるプロフェッショナル。
仕事のデキル社員=仕事の覚えが早い=学び上手であるという共通点に着目し、
「学び上手・教え上手」を育成・指導するラーンウェルを設立。
人材育成の「みえる化」をすすめ、社員教育の仕組みづくりを構築。
「社内研修のあり方、やり方」、「社外研修の選び方、活用方法」、
「研修教材の効果的使い方」など、人材育成に関する様々な講演をこなすとともに、
多くの著書を執筆。特に、新入社員を「学び上手」に育て、
先輩社員を「教え上手」に育てあげることには、定評があり、
年間 1000人を超える人材の育成指導にあたっている。

1972年埼玉県生まれ。高校卒業と同時に渡米し、
95年に州立南ミシシッピー大学を優秀学生として卒業。
96年に帰国後、学習教材の訪問販売会社に営業職として就職。
99年に企業内教育コンサルティング会社に転職、最年少講師としてデビュー。
05年に「学び上手・教え上手」を育成するラーンウェルを設立、代表に就任。

【関根雅泰氏の社員教育CD】
「社員教育のすすめ方」CD

【主な著書】
「教え上手になる!大人を相手の教え方」
(2006年 発行:クロスメディアパブリッシング・発売:明日香出版)

「早く一人前になるための仕事の覚え方」
(2006年 発行・発売:日本能率協会マネジメントセンター)

「営業に役立つコミュニケーションのポイント」
(2006年 発行:クロスメディアパブリッシング・発売:明日香出版)

「仕事の教え方」
(2007年 発行・発売:日本能率協会マネジメントセンター)

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