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第123話 今後の賃金動向と中小企業の賃金政策を考える(1)

第123話 今後の賃金動向と中小企業の賃金政策を考える(1)

 

文筆: 賃金管理研究所 取締役副所長 大槻 幸雄 氏

 

 令和元年も9月に入りました。先月のお盆休みの頃は、人事担当者にとっては給与改定から夏季賞与の支給まで休みなく続いた業務も落ち着いてきて、ようやく一息つけるタイミングかも知れません。「ようやく一息」とはいっても、切れ目なく続いてきた人事管理業務のスピードがほんの少し緩やかになるだけかもしれませんけれど・・・。

 大企業と違って中小企業では、総務部長や総務課長が人事管理のいっさいを自ら担当している場合が少なくありません。大企業であれば、人事部の中にも人事企画と採用、給与計算業務などに分かれ、それらの業務グループ内でもさらに個人別に担当業務範囲が細分化されていることでしょう。しかし、中小企業では、総務と人事業務の全般が総務担当者の仕事であり、人事業務だけでも、採用、教育研修、給与改定および社会保険関係の手続き、評価制度の運用と結果の取りまとめ、昇格案の役員会への上程、賞与原資案および個別配分額の試算、等々を一人でこなしている会社が多いのが実状です。(会社によっては、これらも全てが社長マターだったりすることがあります。)

 こうした多忙な日々を過ごされていますと、人事制度改革などの大きな課題はどうしても先送りにしてしまいがちですが、これは仕方のないことかもしれません。

 しかし、今年の4月に働き方改革関連法が施行され、労働時間管理についても、企業に課せられる責任はより大きくなっています。適正な労働時間管理をいかにして行っていくかという問題は、賃金管理にも直結する問題です。

 一方で、人手不足の問題は、いっそう深刻さを増しています。「求人を出しても、応募者がほとんど来なかった」「採用したとたんに辞めてしまった」「人手は欲しいが、正社員での採用がためらわれる人材しか来ない」など、さまざまな問題が中小企業の現場で起こっています。社員の獲得・定着に向けた対策はまさに急務といえるでしょう。

 社員にとってわかりやすい給与制度(賃金制度)を整備しておくことは、会社の規模の大小を問わず重要なことですが、人材の獲得・定着にむけた処遇改善を検討する際には、まずわが社が抱える問題点を洗い出し、その真因を探ることが重要です。

 「賃金制度と評価制度が十分に整備されていない」「社員が納得し安心して働ける体制づくりが急務だ」と感じている経営者の皆様には、今の時期こそ、来春に向けて制度改革への第一歩を踏みだしていただきたいと思います。

 次回は、現状の課題把握のための第一歩として、まず現在の労働環境に目を向けてみることにしましょう。(続)

 

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経営コラムニスト紹介

弥富拓海
賃金管理研究所所長

賃金管理研究所所長。昭和44年武蔵大学卒。ティアック等を経て平成4年入所。主な指導先に、大倉工業、産能大学、日東光器、アムコ、日本情報センター、福山商工会議所、他多数。 主な著書に、「強い会社をつくる賃金の決め方」はじめ、「賃金管理データブック(共著)」他。

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