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第143回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方65「社員研修においての映像教材の効果的な活用法」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
 

 前回、「コロナ禍とコミュニケーション」についてお話しました。今回は「社員研修においての映像教材の効果的な活用法」についてお話します。

 まず社内の教育担当者に映像教材の意味を考えていただきたいと思います。映像教材は、どの業界の方に見ていただいても、社会人として必修である共通項目が学べるように作られています。言葉を換えると、お客様応対として出来なければならないことばかりです。従って、教材を「理解しました」で終わらせてしまわないよう、「お客様応対のとき、画面のように表現出来た」にすることが教育担当者の使命です。
 その意味から、ある程度の工夫が必要です。教育担当者に四つお願いがあります。一つ目は、社員に映像教材をお見せする前に自分の復習になりますから、色々なことが映像通りに出来ているかどうか、第三者の目でチエックなさって下さい。知っているけれど忙しくてつい、、、というふうになっていないでしょうか。社員は教育担当者を先輩としても憧れの目で見ています。細かいところまでよくわからなくても、全体の印象として、「先輩はすごい」と感じています。社員が映像教材で知識を得た後、あれ?教育担当者である先輩は・・・とならないように事前のブラッシュ・アップを必ずお願いいたします。
 昨年、新人研修で電話応対の説明をしていたときのことです。
「電話のベルがなったら、受話器を取る前に笑顔になりましょう。笑顔のときの口角は上がっています。その状態で第一声を出すと、声が笑声(えごえ)になります。笑顔で話してくれていると感じる声は、会社の印象をよくします。」
突然、前列の3人が顔をお互いに近づけてひそひそ言い始めました。
「何か質問ですか?」
「私達の先輩は受話器を取った時、いつもすぐにニコッとします!」
三人のうちの一人が、とても誇らしそうに答えてくれました。先輩が映像教材の中の人と同じことをしているというのは、後輩の喜びにも繋がるのだと、その時私は直に学びました。
 二つ目は、映像教材の進行に添った「何故から始まる質問シート」を作ってください。例えば、『何故、電話応対において第一声は明るく爽やかに言うのでしょうか?』、『何故電話応対において言葉遣いは大切でしょうか?』などです。質問の数は映像の長さによります。映像教材を放映する前にそのシートを配布し、参加者と一緒に質問の項目を音読します。参加者は質問の内容を知ってから映像教材を見るため、「何故の答え」を聞き漏らすまいと、集中します。さらに「私の気づき」の記入欄を作るとよいでしょう。「何故から始まる質問シート」や「私の気づき」を基に、放映後ディスカッションが出来ます。
 三つ目は、放映中例えばお辞儀の仕方の説明が終わったら、一度画面をストップします。そして、ペアになって相手にお辞儀の横姿を、それぞれが自分のスマホを渡して交代で撮ってもらってください。参加者が客観的に自分を見られるのでお勧めです。
 最後に集合研修が出来ない場合は、映像教材を持ち回りで見るように、その順番を書いたメモを添えて渡してください。コロナ禍で社内でもコミュニケーションが不足になりがちです。手渡しをするとき、会話をするチャンスも与えられるような順番を考えてください。映像教材とともに、手書き(時間をかけて用意したことが伝わります)で社史・理念、それからお客様情報なども添えると帰属意識を刺激するでしょう。可能でしたら、持ち回りで見てもらう社員の上司たちの人物像が垣間見られる一言、「○○が好き」シリーズ(誰も傷つかないレベルの内容で、もちろん本人の承諾を得る必要があります)などもいかがでしょうか。「〇〇課長は、鬼滅の刃の大ファン」のような情報は、社内の飲み会がないこの時期だからこそ、ほっこりすることが出来るかも知れません。 
 次回は「通信教育などの効果的な活用法」についてお話します。
  
■松尾友子氏
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