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第35回 部門会議で日々の目標を追いかける

第35回 部門会議で日々の目標を追いかける

 「リーダーが集まる経営会議で、幹部社員を引っ張っていくために、
   いつも私一人だけが熱く語っています。
      幹部社員は、いつも私の話を身近に聞いているので、
   経営理念や私の考え方を理解していると思いますが、
   私の熱い気持ちが他の社員まで浸透していません。
   どうすれば全社員が熱意をもって利益に向って走り出してくれるのでしょうか」

社長は、社員の意識を何としてでも変えたいと切に思っています。
 
伸びている会社の経営会議では、社長が声を張り上げて、
「部門の決算書を自分の家計簿と思え!」「家計簿が赤字続きでは自宅が無くなるぞ!」と、
熱い思いをぶつけています。
 
経営会議に出席している各部門のリーダーは、社長の言葉を真剣に聞いてメモも取っています。
これを毎月毎月繰り返していくと、リーダーは社長の言葉を理解し、自分の行動にも落とし込んでいます。
 
しかし、リーダーはそれだけではだめなのです。
社長の熱い思いをメンバー全員に浸透させなければなりません。
 
では、どうすれば社長の思いを伝えることができるのでしょうか?
その答えはひとつです。社長の姿を真似ればいいのです。
 
経営会議での社長の姿を思い起こして下さい。
 
リーダーが弱気な発言をした時や、赤字の原因を数字で説明できなかった時、社長は,
 「赤字部門はみんなの足を引っ張っているんだぞ。この赤字をどうするんだ。
   いつまでに何をするのか、この場ではっきり言ってくれ」
と、声を張り上げるでしょう。
 
リーダーは、その姿を真似て、部内の会議に臨まなければなりません。
 
人望があると言われるリーダーの中には、部門のメンバーの失敗をかばったり、
慣れ合いで仕事をしている者がいます。
しかし、それでは、厳しい時代に利益を出すことはできません。
 
利益を出すためには、部門のメンバーを奮い立たせることが必要です。
やさしい言葉だけでは、利益を出す強い集団を作ることはできません。
毅然とした態度でメンバーを叱咤激励しなければならないのです。
 
そのためには、まず自らが成長しなければなりません。
自らがど真剣に利益を出す方法を考え、メンバーのお手本になる必要があります。
 
毎日その姿をメンバーに見せることによって、熱い思いや行動が浸透していくのです。
その結果、部内会議が活性化し、メンバーから
「こうすれば、利益が出るのではないですか?」
「コストを下げるためには、こうすればいいのではないですか?」
という積極的な意見が必ず出てくるはずです。
 
このようにして、リーダーが社長になり替わり、メンバーに熱い思いを伝えれば、
メンバー全員が燃える闘魂を持つ組織ができ上がります。
 
そしてメンバー全員が利益に向って走り出すことにより、全員参加経営が実現するのです。

「全体会議では、今月の利益目標を発表してもらいます。
  しかし、実績がなかなか伴わず、目標に達することができません。
  リーダーだけが明日を追いかけても結果は出ません。
    そこで部門のメンバーを巻き込むために、  部門会議をしようと思うのですが、
  どのような会議にすればよいのでしょうか?」
 
全体会議でリーダーが
「今月の利益目標は30です。目標達成のためにがんばります!」
と発表しただけで、はたして目標は達成できるでしょうか?
 
その答えは、"NO"です。
目標は一足飛びに達成できるものではありません。
 
月次の目標を日々の目標に落とし込み、毎日、それに向って努力する必要があるのです。
そして毎朝の朝礼で、目標と実績を発表しなければなりません。
 
 
下の図②は、印刷業のオフセット部門で10月4日に行われた部門会議を表しています。
その場では、部門のメンバーが"自部門の売上目標を達成するために、
どの数字を追いかけて行けばいいのか"を自ら考え、下のような表を使って発表します。
 
その表には、①生産数、②通し枚数、③不良率、④印刷機のセット時間という項目ごとに、
日々の目標と実績、さらにその累積と進捗率が書きこまれます。
 
tam35.jpg
 
もう少し詳しく見て行きましょう。
①の生産数は、製品として出荷できる状態になった枚数であり、
②の通し枚数は、印刷紙を機械に通した数です。
 
仕損じが生じると、②の通し枚数に比べて①の生産数が低くなり、
さらに仕損じが増えると、③の不良率{(②-①)÷② }が高くなってしまいます。
 
④のセット時間は、最初の1枚が印刷できるようになるまでの準備にかかった時間を表しています。
 
10月4日の会議では、前日10月3日の結果を目標と比較します。
さらに累積と進捗率を見て、今月の目標を達成するためには、
明日どれだけ生産しなければならないかを考えます。
 
②の通し枚数が目標を達成していても、③の不良率が高ければ、
①の生産目標を達成することができません。
 
②の通し枚数と①の生産枚数を高め、③の不良率と④のセット時間を下げれば必ず、
時間当たりの売上が増加します。
 
 
また、不良率を下げれば、無駄な仕入や加工にかかる手間が少なくなり、
材料費と加工時間が減少します。
さらに、セット時間を短くすることにより、残業時間が減り、人件費が抑えられます。
 
その結果、利益は確実に増えていくのです。
 
 
このように毎朝の朝礼時間はわずかなものですが、年間にすれば大きな時間になります。
この時間は、メンバー全員が明日を考える時間になり、会社にとって大きな力になるのです。
 
 
皆様の会社でも、このように身近な目標を設定し、
部門のメンバーが同じベクトルに向って努力する朝礼を行ってみて下さい。
 
そうすれば、会社数字は必ずよくなって行くことでしょう。
 
 

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経営コラムニスト紹介

株式会社経営ステーション京都代表取締役。京セラ株式会社監査役。公認会計士・税理士。 田村 繁和氏

田村 繁和氏 株式会社経営ステーション京都代表取締役。京セラ株式会社(元)監査役。公認会計士・税理士。

早稲田大学卒業後、大阪国税局国税調査官を経て、経営ステーション京都を創業。
2005年6月、京セラの監査役に就任(~2009年)
京セラ実学をベースとした中小企業のためのわかりやすい経営と会計を提案。
実学にもとづく、キャッシュフロー経営と部門採算制での経営会議で、
会社が生まれ変わっていただくことを使命としている。


最新刊DVD 『会計経営と実学』 の他、著書に、
「京セラに学ぶ新・会計経営のすべて」(共著、実業之日本社)
「社長の疑問に答える会計の本」(共著、中経出版)
「お金を残す強い会社の101の教え」(共著、清文社)
「小さな会社の必ずお金が残る経営の本」(共著、実業之日本社)他多数。
株式会社経営ステーション京都。 公認会計士・税理士。 小長谷 敦子氏

小長谷 敦子氏 株式会社経営ステーション京都。公認会計士・税理士。

早稲田大学卒業後、西武百貨店を経て、結婚・出産後、公認会計士・税理士となる。
中小企業のためのキャッシュフロー制度の構築と経営会議の指導に定評がある。


「子育て主婦の公認会計士合格記」(中経出版)
DVD「実学に学ぶ お金を残す3つの秘訣」(清文社)

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