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第29回 赤字の数字の意味を徹底的に理解させる

第29回 赤字の数字の意味を徹底的に理解させる

「私は、常に会社の資金繰りのことを考えています。寝ても覚めても、

  どうすればこの赤字から脱却できるのかが頭から離れません。
    しかし、社員は、帳簿の数字が赤字でも、全く平気でその意味が
  分かっていないようです。
  どうすればよいのでしょうか?」
 
毎月の経営会議で、会社の復活を期す社長の悩みは尽きません。
 
第3回の会議でも、平然と、「今月は赤字です」と言う社員が数人いました。
会議のリーダーが「数字の中に魂を入れろ」「ど真剣に数字を見ろ」と、
厳しい口調で突っ込んでいたのですが、全くぴんと来ていないようです。
 
経営者であれば、赤字が続くと、給料を減額したり、自分の定期預金を解約したり、
自分自身の身を切る決断をするでしょう。それでも足らない場合には、
自宅を売って赤字の穴埋めをしなければなりません。
 
下の図2の家計簿を見て下さい。お金を示す本当の利益が100万円のマイナスです。

tam29.jpg
この部門のリーダーに、経営者意識を持って、何としてでも黒字に変えてもらうためには、
まず、赤字の意味を知ってもらう必要があります。
そのためには、売上や経費の中身をひとつずつ徹底的に知ることが必要です。
 
売上については、単価がどうなのか、以前より下がっていないか、
同業他社に比べて高いのか安いのか等、詳しく調べなければなりません。
 
また、仕入や経費についても、数社から見積りを取ったり、インターネットで単価を調べる等、
地道な努力が必要になります。
 
図2のケースでは、誤って売れ筋ではない商品を仕入れてしまい、
200万円も売れ残る結果になってしまいました。
 
購買担当者は、仕入先が持ってくる情報だけを鵜呑みにし、仕入商品の選定をしていたのです。
 
 
何度も申しますが、お金を増やすためには、売上最大、経費最小を実行しなければなりません。
お客様の声に耳を傾けて、売れ筋商品を自ら捜すことが必要です。
 
そうすることによって、ムダな仕入がなくなり、在庫が減ります。
そして、その商品を適切な売価で売れば、確実にお金が残ります。
 
このように、自分の部門の家計簿をど真剣に見て、本当の利益を黒字にしようと思えば、
売上や仕入・経費を徹底的に見直さなければなりません。
 
部門のリーダーがこのことに気付けば、
「余分に仕入れて在庫が残れば、その分、本当の利益が赤字になってしまいます。
  仕入は確実に売れる分だけにします。そして自分たちが仕入れたものは確実に売ります」
と言ってくれるでしょう。
 
これからの会議では、部門のリーダーに、ど真剣に帳簿の数字を見てもらい、
「自部門の家計簿のお金を残すには、どうすればよいのか」
を、徹底的に語っていただきたいと思っています。
 
 

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経営コラムニスト紹介

株式会社経営ステーション京都代表取締役。京セラ株式会社監査役。公認会計士・税理士。 田村 繁和氏

田村 繁和氏 株式会社経営ステーション京都代表取締役。京セラ株式会社(元)監査役。公認会計士・税理士。

早稲田大学卒業後、大阪国税局国税調査官を経て、経営ステーション京都を創業。
2005年6月、京セラの監査役に就任(~2009年)
京セラ実学をベースとした中小企業のためのわかりやすい経営と会計を提案。
実学にもとづく、キャッシュフロー経営と部門採算制での経営会議で、
会社が生まれ変わっていただくことを使命としている。


最新刊DVD 『会計経営と実学』 の他、著書に、
「京セラに学ぶ新・会計経営のすべて」(共著、実業之日本社)
「社長の疑問に答える会計の本」(共著、中経出版)
「お金を残す強い会社の101の教え」(共著、清文社)
「小さな会社の必ずお金が残る経営の本」(共著、実業之日本社)他多数。
株式会社経営ステーション京都。 公認会計士・税理士。 小長谷 敦子氏

小長谷 敦子氏 株式会社経営ステーション京都。公認会計士・税理士。

早稲田大学卒業後、西武百貨店を経て、結婚・出産後、公認会計士・税理士となる。
中小企業のためのキャッシュフロー制度の構築と経営会議の指導に定評がある。


「子育て主婦の公認会計士合格記」(中経出版)
DVD「実学に学ぶ お金を残す3つの秘訣」(清文社)

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