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4軒目 「ユーモアのある高級ダイニング」

大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり


「TRU」(アメリカ・シカゴ)
 

 アメリカのレストランと聞いて、「美味しい店はあまりない」と思っている人も多いかもしれない。しかし、決してそんなことはな い。
 
 さて、今回ご紹介するのはシカゴにある“TRU”というレストランだ。数年前のホームページにTRUのコンセプトが「ユーモアのある高級ダイ ニング」と案内されていたが、そのこった演出できっと驚くに違いない。
 
 さらに以前のホームページにはTRUの意味について説明があり、「全てに限界はないという意味。料理、材料そしてアートに探求を続けるという こと」と書いてあった。
 
 90席の広いメインダイニングルームと、3つのプライベートダイニングルームで構成されている。メインダイニングは2人では充分すぎるくらい のゆとりのあるテーブルと、心が落ち着くジャズミュージックの演出で、会話がまるで口ずさんでいるかのように感じる心地よい空間になってい る。
 
 テーブルは白いシルクのテーブルクロスで椅子はスペインで作られた黒のヴェルベットで統一されている。高さのある花瓶には自然な色の花が活け てあり、壁には有名な画家のオリジナル作品が飾られている。こんな空間であるからか、客層はほとんどカップル。カップルにとっては話題の事欠かないホット なスポットのようだ。
 
 シェフは料理人の間で高い評価を受けているRick Tramontoとpastryの専門家 Gale Gandで、地元と外国の専門家が作った風味に富んだ味の良い材料によって、伝統的なフランスの外観にとらわれないモダンフレンチを提供す る。
 
 コース料理も多種多様に用意されていて、特に、この店のシェフTramotoのスペシャルコースはお薦めである。この店のおすすめはなんと 言っても「キャビアの階段」である。この商品を見て驚かなかった人を見たことがない。キャビアというとスタンダードな材料だが、何年も変わることがない、 ここにしかない料理である。男性がこの店に連れてくるのもキャビアの階段があってこそなのかも知れない。
 
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 ワインは常時16.000ボトルのコレクションリストがあり、専用のワインセラーに保管されている。
 
 そして、食後に紅茶を頼むと、テイスティングするボックスから選べる。これは、日本の人気レストランでも真似している。最後にプチフールのワ ゴンもうれしい。
 
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 この非日常的な空間で、大人数のテーブルにはまるでマスゲームのように息のあったサービスを行う。4人のサービスマンが同時に同じ仕草で料理 の提供や下げものを行う。まさにサービスのショーである。本当に見事だ。
 
 もし、シカゴに行くことがあれば、大人数で予約されたい。
 

「TRUのホームページ」
 
http://www.trurestaurant.com/cuisine/grand.cfm

 

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