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第35回 指宿温泉(鹿児島県) サウナよりも気持ちいい!?「砂蒸し風呂」

第35回 指宿温泉(鹿児島県) サウナよりも気持ちいい!?「砂蒸し風呂」

■「サ活」「サ道」が女性にも人気! 

  「サ活」「サ道」という言葉が流行している。「サウナ活動」「サウナ道」の略で、最近では男性だけではなく、女性にもサウナの魅力が見直されているという。

 ただ、個人的な好みを言えば、サウナは苦手だ。サウナが併設されている温泉浴場は少なくないが、サウナを利用することはまずない。
 
 単純に暑さが苦手ということもあるが、なによりも熱気による息苦しさにすぐに耐えられなくなる。サウナ好きの人は、いっぱい汗をかいて水風呂に浸かったときの解放感が最高に気持ちいいと言うが、そこまで耐えることができないのだ。
 
 サウナが苦手な同志におすすめしたいのが、鹿児島県・薩摩半島の東南端に湧く指宿(いぶすき)温泉の「砂蒸し風呂」だ。重くて熱い砂の中に顔だけ出して埋まる――。砂蒸し風呂は苦しいというイメージをもつ人もいるかもしれないが、実はとても快適な入浴法である。
 
■砂浜から温泉が湧き出す
 天然砂蒸し風呂が体験できる入浴施設「砂むし会館 砂楽(さらく)」で浴衣に着替えて、外の砂浜へと降りていく。砂浜には、すでに30人くらいの客が頭だけを残して埋まっているのが見える。目の前には、オーシャンビューが広がり、すぐ近くまで波が押し寄せている。海風も心地よい。ロケーションは最高である。
 
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 そもそも、砂蒸し風呂とは、温泉によって加熱された砂に埋まる入浴方法。実は、砂浜の下には、後背地の山の手を泉源とする90℃を超える温泉が流下しており、自然湧出している。だから、砂浜を数十センチ手で掘るだけでも、じんわりと熱い温泉が湧き出してくるのだ。自らの手で温泉を掘れば、大地のパワーを体感することができる。
 
 シャベルをもった係員のお兄さんの指示にしたがって、浅く掘った砂の上に浴衣姿のまま横たわる。お兄さんが少しずつ砂をかけてくれて、とうとう頭以外がすべて砂の中に埋まってしまった。
 
 想像していたよりも砂はずしりと重かったが、全身を指圧されているようでクセになる気持ちよさ。砂の熱さも恐れていたほどではなく、普通の湯船に入っているときよりも体への負担は感じない。体の芯から徐々に温められていくので、汗も一気にではなく、じわじわと噴き出してくる。サウナと違って、呼吸が苦しくないのもありがたい。「思っていたより、砂蒸し風呂って気持ちいいかも」というのが素直な感想だ。
 
■砂風呂後は海風でクールダウン
 大地に抱かれているような気分で、目の前に広がる水平線と真っ青な空をぼんやりと眺めていると、自然と心もリラックスしてくる。しかも、さざ波と海鳥の鳴き声がBGMとなり、眠気を誘われる。
 
 指宿の海岸はウミガメの産卵地としても知られている。砂浜に近い長崎鼻という岬には浦島太郎伝説が伝わり、乙姫様を祀った龍宮神社も鎮座している。「ウミガメも温泉で温められた海岸を気に入って卵を生みに来ているのかもしれないなあ」とうつらうつらとした頭の中で考えていたら、いつのまにか夢の中へ吸い込まれてしまった。
 
 普通は15分ぐらいが目安らしいが、30分ほど砂蒸しを楽しんだ。だらだらと流れだした汗が砂にしみこんでいくのがわかる。ゆっくりと体を起こすと、火照った体に海風が吹きつける。その清涼感は、通常の温泉では体験できないものだ。「サウナのあとの水風呂が気持ちいい」という人の気持ちが少しわかったような気がした。
 
 砂蒸しのあとは、施設内にある温泉施設で入浴もできる。シャワーで砂を洗い流し、透明な湯がかけ流しにされる湯船へ。泉質はナトリウム-塩化物泉で、塩味のきいた〝熱の湯″。さっぱりすると同時に、芯まで体がポカポカと温まる。「サ活」「サ道」もよいが、「砂活」「砂道」もやみつきになる気持ちよさだ。
 

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経営コラムニスト紹介

高橋一喜氏
温泉アナリスト

 千葉県生まれ。上智大学卒業後、2000年ビジネス系出版社に入社し、経営者向けの雑誌やビジネス書の編集に携わる。2008年3月、温泉好きが高じて会社を辞め、「日本一周3000湯の旅」に出発。386日かけて3016湯を踏破。現在はフリーランスとして書籍の編集・ライティングに携わるかたわら、温泉ライターとして活動し温泉の魅力を発信している。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(ともに幻冬舎)などがある。

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