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第2回 何でもかんでもハラスメントにされる窮屈な時代に突入!

第2回 何でもかんでもハラスメントにされる窮屈な時代に突入!

 最近はパワハラ、セクハラ、マタハラ、モラハラだけでなく、いつの間にか30以上のハラスメントが次々と生み出されているのはご存知でしょうか?
悪気はないのにいつの間にか加害者扱いされてしまうリスクも…。
孫子の名言に「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」があります。
会社として対策を講じるには、まず時代背景、発生するメカニズムを知っておく必要があります。今回は主要なハラスメントについての背景と概要を解説していきます。
 
なぜハラスメントが増えているのか?
 
 厚生労働省が公表している「個別労働紛争解決制度の施行状況」によると総合労働相談は9年連続100万件超、内容は「いじめ・嫌がらせ」が5年連続トップと発表されています。
平成24年までは相談内容のトップは解雇でしたが、25年以降はいじめ・嫌がらせがトップです。こうした相談内容のうち、本人がいじめ・嫌がらせと言っても客観的に観ると、「それはあなたが悪いですよ。」という内容も含まれていると思われます。
私の推測ですが、解雇をするのは難しいという認識は世の中に広まってきているので 慎重になり、無茶な対応が減っているから解雇についての相談が減っているのではないかと思います。
 いじめ・嫌がらせの相談件数が増えているのはいくつか要素があると推測しています。
1つ目は、インターネットで誰でも簡単に情報を得られるということです。
例えば「パワハラ」と検索したらいろいろな情報が出てくるだけでなく、インターネット上の掲示板に悩み事を書けば、見知らぬ人が親切に答えを教えてくれます。だから自分に不都合なことがあればすぐ調べて、自分が有利になる対策を知ることができます。
2つ目は、世間の風潮です。ブラック企業というキーワードが世の中に広く知れ渡り、ちょっとでも嫌なことがあるとすぐに大事にしたり問題視する空気があります。
正当な注意指導であってもちょっと厳しくされただけでパワハラという認識を持つ人が 増えています。
3つ目は、解雇が難しいという認識が広まっているということです。
人を辞めさせるのは難しいというのは、多くの人が知っているため、安易に解雇をしないようになりました。その代わりに本人から辞めるように強いプレッシャーをかけたりすることが増えています。これがいじめ・嫌がらせにつながっている傾向があります。

なんでもかんでもハラスメント化される時代
 
 アルコール・ハラスメント(アルハラ)、カラオケ・ハラスメント(カラハラ)があるのはご存知ですか?アルハラは飲酒を強要するだけでなく、酒の臭いや泥酔の姿を見せて人を不快にさせることです。カラハラは本人の意に反して歌うのを強制することです。
こんなことは宴会ではありがちですよね。これだけでなく、ネットで調べると30以上ものハラスメントが出てきました。
 
マリッジ・ハラスメント、テクノロジー・ハラスメント、ブラッドタイプ・ハラスメント ジェンダー・ハラスメント、エイジ・ハラスメント…。
 
知らぬ間に次々と新たなハラスメントが生まれていてよく分からないものも多く、いちいち挙げていたらキリがないというのが私の感想です。
「そこまで神経質にならなくてもいいことだよね?」ということであったとしても、職場で「〇〇ハラスメント」とキーワード化されて社員から問題視されると会社もなんらかの対応をしなければならなくなり、どうすればいいのか頭を悩ませているという実態があります。
 労働問題として挙げられるハラスメントはセクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラくらいですし、多くはこじつけだったり、パワハラの派生だったりするので主要なハラスメントの定義を押さえ、対応法を把握しておけば大丈夫だと思います。
 
(1)セクシャルハラスメント(セクハラ)
簡単に言うと、性的嫌がらせです。次のように定義しています。
 
「職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否するなどの対応により解雇、降格、減給などの不利益を受けること又は性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に悪影響が生じさせる行為」
 
(2)パワーハラスメント(パワハラ)
簡単に言うと、職場での仕事にかこつけたいじめです。次のように定義しています。
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」

(3)モラルハラスメント(モラハラ)
簡単に言うと、精神的な暴力です。次のように定義されています。
 
「言葉や態度などによって人格や尊厳を傷つけることによって、心身に損傷を与える行為」
 
(4)マタニティハラスメント(マタハラ)
簡単に言うと出産・育児を理由とした嫌がらせです。次のように定義されています。
 
「妊娠・出産したこと、産前産後休業又は育児休業等の申出をしたこと又は取得したこと等をきっかけに職場で精神的・肉体的な嫌がらせや解雇・雇い止めなどの不当な扱いをする行為」
 
A社では、男性社員がこのようなことを言ってきました。
 
「私は休憩時間に誰からも話しかけられない。周りは私のことを無視しているとしか思えない!これってパワハラじゃないですか?」
 
パワハラに当たりうる行為として「人間関係からの切り離し」ということはあります。
そこで職場の人に話を聞いてみるとこんな答えが返ってきました。
 
「別に無視はしてないですよ。仕事でも必要最低限のコミュニケーションは取っていますし。ただあの人は会社の文句とかマイナスな事ばかり言うから誰も近づきたくないんですよ。」
 
これはパワハラに該当するのでしょうか?多くの方はNoと言うと思います。
そもそも休憩時間は個人の自由ですから、それぞれがどのように過ごそうが自由です。
だから別に無理して誰かと話す必要もありません。
休憩時間に自分の気分を害する人と話したいという人はいないでしょう。
この男性社員は自分にも問題があることは一切認めず、周りのせいにする言動ばかりでした。
実際にこのような問題が起きた時にどのように対応すれば良いかという具体策を次回解説していきます。

 

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経営コラムニスト紹介

野崎大輔
日本労働教育総合研究所 所長 グラウンドワーク・パートナーズ株式会社 代表取締役

上場企業の人事部でメンタルヘルス対策、問題社員対応などの労働問題の解決に従事した後に社労士事務所を開業。労働紛争予防解決のスペシャリストとして300件以上の問題社員対応、あっせん、組合対応等の労働問題を解決し、関与した顧問先については労働問題がほぼ発生しなくなる。 労働問題を発生させないための根本的な解決策を模索し、組織風土の醸成と人材育成にいきつき、人が育つ組織風土の醸成を行う組織再生専門家としても活動領域を広げている。 1年以内に社員の定着率が向上し、3年以内に社員数が2倍に増員、業績が3倍になるなど多くの企業を成長させた実績を持つ。 人事専門誌が評価する『人材コンサルティング会社ガイド100選』、各分野の辣腕コンサルタント情報を厳選した、『日本の専門コンサルタント』に選出されている。 著書に「ハラ・ハラ社員」が会社を潰す(講談社+α新書)、黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術(小学館集英社プロダクション)。

日本労働教育総合研究所 所長/グラウンドワーク・パートナーズ 代表野崎大輔氏の経営コラムに関するお問い合わせ