こんにちは、野田久美子です。お仕事をされている方もそろそろ夏休みのご予定を楽しみにされている頃ではないでしょうか?
さて、今回はベトナム人の特徴を論考してみましょう。人材としてはどうなのか?というのも、ビジネスパートナーとしては?よく「手先が器用」「ピュアな性格」などといわれていますが、この表現を我々日本人の先入観で解釈すると思いも寄らぬどんでん返しに…

思考回路に要注意!
もちろん大変優秀なエリートクラスの人々も存在しますが、ここでは日系企業が進出の際に雇用となる、オフィス勤務または工員などの従業員。また、生活環境のなかで接することになるような、一般的人物を対象とします。
まず、「手先が器用」といえば、物事を上手く処理できると思いがちですが、いざ現地では社員教育など、ここで苦労が押し寄せられます。なぜならば、思考回路が要は「単細胞」のため、「1言えば2解る」という理想は持てず、段階に分け、時間をかけて教え込んでいかなければ習得できないことを念頭に置いてください。
例えば、こんなことも・・・
とあるカフェでミーティングをしていた時のこと。アイスコーヒーを頼んだのですが、私のグラスにはストローがなく、「ストローをください」と店員に声をかけると、手前に座っていた同席者のグラスのストローを指さし、「ストロー?」と首をかしげて数秒静止。
私は再びストローのない自分のグラスとストローがささったその同席者のグラスを比較させるため、指を交互にさしましたがピンと来ないようで、次に同席者がベトナム語で「ストロー」というと、とりあえず持っては来たものの、まだ「これどうするのかな?」という表情で、誰に渡すべきかも理解できておらず、私が手を伸ばし、グラスにさした瞬間に「あ~」という状態。
それから、「OK!」の返事を確信してはいけません!その人の常識・認識内での判断ですので勘違い・間違いも日常茶飯事です。
これが「ピュア」という意味
推測や想像力はなく、疑心も持たないところが“ピュア”素朴だといわれる所以なのです。そのため、全くのプライベートで仲良くなっていくと、中国人同様に親身でとてもよくしてくれ、親(肉親)を非常に大切にするという文化。
しかし、仕事に対するモチベーションは意外と低く、転職を繰り返す者も多い。また、すぐわかるような嘘をつくと嘆く日本人上司も少なくなく、自分の非は認めたがらず、タイ人同様「人前で注意する(怒る)」ことは、避けた方が無難。
工場を新起動する際には、工員などへの教育システムの導入は必須となりますが、まずは挨拶、整理整頓からカリキュラムされている現状です。
それから、北部と南部では人の雰囲気に違いを感じることがあります。「ハノイは富裕層が多く、人材も比較的優秀に思える」という感想を耳にすることもありますが、確かに南部の人々の方がのんびりモードで(ベトナム自体がのんびりしていますが)、ハノイ(北部)は中国に似ており、商売人は商売っ気が強いという印象を私は抱いています。あと顔つきも違いますね。
ベトナムでの求人
一般的に日系企業が求人をする場合、人材紹介業者や人材採用支援コンサルティングへの問い合わせとなりますが、某人材紹介業者では、近年、経理、ITエンジニア、総務、セールス/マーケティングの職種への求人が主だといいます。
そして、賃金の目安は・・・
経理: チーフアカウンタントUSD500以上(日本語可はUSD1,000以上)
ITエンジニア: 新卒でUSD300-400/経験者でUSD500-800
総務、セールス/マーケティング: 新卒でUSD300前後/経験者でUSD500前後
オフィスなどの就業時間は午前8~午後5時が多く、週48時間労働で、残業代は1.5倍。休日出勤は200~300%。ボーナスは最低1カ月。通勤の足となるバイクのガソリン代を援助する企業もあります。
また社会保険、雇用保険、組合費の他、工場勤務者には食事の支給も・・・
それから、彼らの習慣に“昼寝”があります。日本人のようにデスクにうつ伏せて仮睡するのではなく、昼食後はデスクの上、または床で真っ直ぐ仰向けになって寝るのですが、見ていて体が痛くないのか、まさに不思議な光景です。
業種により、ライセンス問題など、非常に面倒なお国柄。独資で申請に2年かかったという企業も少なくなく、合弁を選択せざるを得ないケースが多く、いうまでもありませんがパートナー選びにもくれぐれもお気をつけください。
そして、契約事項などの書類は、必ずベトナム語文内容をしっかり確認するようご留意ください。
最後にもう一つ。求人の際、エージェントへの紹介料や手間を省こうとし、在職者の(家族や親戚の)身内や友人などを採用する(→固めてしまう)と、良からぬ企みが発生する危険性もありますので、この点もご注意いただきたいと思います。
この第2弾ベトナム編はお国柄、レポートが少々辛口となりがちですが悪しからず・・・
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