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第17号 「科学でわかること、わからないこと」

第17号 「科学でわかること、わからないこと」

(読者からの質問)
 最近の量子力学では、物質の原子レベルの様相は「粒子であり、波である」、そして、それは測定の仕方でどちらの結果も得られるとされています。 それは、古来、佛教で言われるところの「色」と「空」の思想と共通する部分があるように思われます。
 西嶋先生は、科学と佛教の関係、あるいは科学と坐禅の関係をどのように考えておられますか                               (M..Iさん)

(西嶋先生の回答)
  科学の研究が進めば進むほど、仏教の基本的な考え方と近づく傾向がはっきりあると思います。
 まず、科学と仏教についての私の基本的な見方を申し上げておきますと、私は科学理論に反する教えは、どんな教えであっても正しくないと考えています。
 要するに、科学に反する教えは信じてはいけないと思います。
 しかし一方で、科学はまだすべてを完全に解明しているわけではないので、いまだに広大な範囲において不明な点があることも、同時に認めなければなりません。
 そもそも、私は、釈尊が説かれた「四諦論(したいろん)」の中の集諦(しゅうたい)という考え方が、われわれを取り巻く客観世界が物質の最小単位である微塵(みじん)の集合で構成されているという見方であると理解しています。
 そういう意味では、釈尊の思想は、科学的というか、物質主義あるいは唯物論的な思想も内包しているといえます。
 しかし、ここではこれ以上、四諦論(したいろん)の話をするのは控えておきましょう。
 なぜなら、「四諦論(したいろん)」は、釈尊の思想を理解する上で、非常に重要な中心的な思想で、これを皆さんにわかりやすく解説するには、本1冊にまとめても足りないほどです。
 このシリーズは、あくまでも坐禅が主題ですから、坐禅のことでお話しします。
 これまで繰り返し述べてきたように、坐禅は人間によって正しい行動の一つであり、坐禅によって、われわれは、身体を正しい状態におくことができます。
 足を組み、手を組み、腰骨を伸ばすことにより、身体の骨格、筋肉、神経、そしてホルモンの分泌までも正しい状態に置かれ、自律神経がバランスされます。
 そして、身体が正しい状態におかれることによって、心も同時に正しい状態におかれるのです。
 しかし、釈尊が生きておられた時代は、科学が発達しておらず、坐禅の効果を科学的に解明することができなかった。
 それが今ではかなりの部分を科学的に説明できるようになりました。
 しかし、すべてが解明されたわけではありません。
 たとえば、前回お話しした「直感」については、科学的に完全に解明されていません。
 思うに、宇宙にはなんらかの秩序、あるいは宇宙の法則というべき理論体系があって、われわれが坐禅によって、心身が正しい状態におかれたときに、その宇宙から何らかの情報が入ってくる。
 それが、いわゆる「直感」と呼ばれるものであると思われます。
 それは、われわれが体内にもっている自律神経という存在が、宇宙全体の組織と無関係ではないことを意味しています。
 その点について、私が教えを請うた澤木興道老師は、「ラジオも波長を合わせなければ聴こえない。坐禅は宇宙の波長と合わせる行動である」とよく話されておりました。
 おそらく、坐禅によって心身が正しい状態のときに、われわれが持っている受信機が宇宙の波長と合って、宇宙からの何らかの情報を聴くことができるのでしょう。
 これについても、いつか、科学で解明される日が来ると思います。

 

バックナンバー

2008.10.21
第20号 佛教の勉強を何から始めればよいか
2008.09.10
第19号 「坐禅するときの正しい姿勢とは」
2008.08.05
第18号 「自律神経をバランスさせることが大事」
2008.07.22
第17号 「科学でわかること、わからないこと」
2008.07.08
第16号 「坐禅と直感」
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経営コラムニスト紹介

西嶋和夫氏

西嶋和夫氏

 1919年(大正8年)横浜生まれ。東京大学法学部卒業後、大蔵省証券局を経て、日本証券金融(株)常任監査役、その後、(株)井田両国堂の社長に請われて、平成17年まで同社の顧問を務める。

 そもそも、師が仏教を探求するきっかけは、師の少年時代にさかのぼる。体の弱かった小学校低学年のとき、息子のからだを心配した父親が、毎日、師を散歩に連れ出し、走らせたという。 3年後には、毎朝、数キロ走るのが日課となったが、師は毎日1人で走るうちに、子ども心に「走っていると、どうしてこんなに気持ちが落ち着くのだろうか」と疑問に思うようになった。
 以来、その疑問を解くための探求がはじまる。

 18歳のとき、栃木県大中寺において、昭和を代表する名僧・澤木興道(さわきこうどう)老師に出会い、師が長年、疑問に思っていた答えが、仏教にあると直感。以後、25年にわたって、澤木興道老師の教えを受ける。  1973年、師が54歳の時、在家のまま出家、法名・愚道和夫(ぐどうわふ)となる。

 世界が少しでも真実に近き、真に豊かで平和な社会となるために、道元禅師の教えを世界に広めたいという願いから、ドーゲン・サンガ・インターナショナルを設立し、海外での普及に尽力する。2014年1月逝去。

 主な著書「現代語訳 正法眼蔵 全12巻」「仏教-第三の世界観」「坐禅のやり方」「中論提唱」「道元禅師と仏道」「仏道は実在論である」「仏教問答」「正法眼蔵提唱録 全34巻」「永平廣録」 その他多数。

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