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第10号 「病は氣から?」

第10号 「病は氣から?」

(読者からの質問)
 お教えいただいている坐禅により 交感神経と副交感神経とが同じ強さになって相殺し合うために、思考が意識されず、感覚が意識されない状態を得られるとのこと。
 よく昔から言われる 「病は氣から」の氣が意識、感情とするならば、坐禅により 自律神経のバランスがとれれば 病にならない、と考えてよいでしょうか?
 またその時 顕在意識と潜在意識は坐禅により、変化すると考えてよいのでしょうか?
 また「潜在意識とは何か?」も、お教えいただければと存じます。  
                                        (M.Iさん)

(西嶋先生の回答)
 お考えの通りです。
 そもそも、中国語の「気」という言葉は、自律神経の状態がどうなっているかを表わす言葉です。
 したがって、「病は気から」という言葉は、病気というものは自律神経がどういう状態になっているのか、その自律神経のあり方によって病が起こるという意味であります。
 もともと、顕在意識という言葉と潜在意識という言葉は、自律神経という神経の実体がはっきりと知られていなかった時代に使われた言葉で、現在においては自律神経の実体が医学的にはっきりしておりますので、顕在意識という言葉と潜在意識という言葉は、ほとんど使われなくなりました。
 かつては、顕在意識という言葉が、われわれ誰もがもっている脳脊椎神経の働きについて使われ、潜在意識という言葉が、今日の自律神経の働きを表わす言葉として使われておりました。
 したがって、人類が20世紀前後から、フロイトなどの努力により人間の自律神経の存在に気づいたということは、人間がそれまで、その存在にまったく気づいていなかった自律神経の存在に気づいたことを意味し、19世紀、20世紀、21世紀における人間研究に関する長足の進歩をもたらす原動力となりました。
 したがって、顕在意識という言葉と潜在意識という言葉とは、まだ自律神経の実体がはっきりしていなかった時代に使われた便宜的な言葉であったといえます。

 

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経営コラムニスト紹介

西嶋和夫氏

西嶋和夫氏

 1919年(大正8年)横浜生まれ。東京大学法学部卒業後、大蔵省証券局を経て、日本証券金融(株)常任監査役、その後、(株)井田両国堂の社長に請われて、平成17年まで同社の顧問を務める。

 そもそも、師が仏教を探求するきっかけは、師の少年時代にさかのぼる。体の弱かった小学校低学年のとき、息子のからだを心配した父親が、毎日、師を散歩に連れ出し、走らせたという。 3年後には、毎朝、数キロ走るのが日課となったが、師は毎日1人で走るうちに、子ども心に「走っていると、どうしてこんなに気持ちが落ち着くのだろうか」と疑問に思うようになった。
 以来、その疑問を解くための探求がはじまる。

 18歳のとき、栃木県大中寺において、昭和を代表する名僧・澤木興道(さわきこうどう)老師に出会い、師が長年、疑問に思っていた答えが、仏教にあると直感。以後、25年にわたって、澤木興道老師の教えを受ける。  1973年、師が54歳の時、在家のまま出家、法名・愚道和夫(ぐどうわふ)となる。

 世界が少しでも真実に近き、真に豊かで平和な社会となるために、道元禅師の教えを世界に広めたいという願いから、ドーゲン・サンガ・インターナショナルを設立し、海外での普及に尽力する。2014年1月逝去。

 主な著書「現代語訳 正法眼蔵 全12巻」「仏教-第三の世界観」「坐禅のやり方」「中論提唱」「道元禅師と仏道」「仏道は実在論である」「仏教問答」「正法眼蔵提唱録 全34巻」「永平廣録」 その他多数。

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杉山巌海 (名古屋大原学園学園長)

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