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第9講 購買履歴を利用して顧客の法則を仕組みに落とし込む方法

第9講 購買履歴を利用して顧客の法則を仕組みに落とし込む方法

これまでに説明してきた顧客の法則等を、商売やビジネスの仕組みの中へ具体的に落とし込むときに、よく用いられるのがRFMと呼ばれる分析手法です。古典的でシンプルながら、売上アップやコストダウン、顧客との良好なコミュニケーションづくり等、様々な場面で役立つ方法です。

まず自社のお客のことや、自分自身のことで考えてみていただきたいのですが、「過去1年以上、行っていない店」と「数週間前に訪問したお店」では、どちらの店の方が抵抗感なく再度行ってみようと思うでしょうか?

また「過去1年の間に1度しか訪れていない店」と「過去1年の間に何度も訪れている店」のどちらが、今後も足を運びやすいでしょうか?

「なじみの店」、「行きつけの店」、「常連」等の言葉があるように、行き慣れている店、最近よく顔を出している店は、そうではない店と比べ、引き続き顔を出しやすい、店をのぞきやすい等の気持ちが強くなります。店側から「いい商品が入ったよ」「最近ご無沙汰だけど、時間あるときにでも来ませんか」等の声をかけられても悪い気はしません。

このような昔から人々が感じていた感覚を科学的に整理したのが米国のダイレクト・マーケティング協会です。顧客の購買履歴を分析処理することで、次のような違いがでることを統計的に明らかにしたのです。

 

最終購買日(からの日数)が12ヶ月未満である顧客は、それが12~24ヶ月の顧客の2倍程度プロモーション施策に反応する

累積利用回数が2回以上の利用顧客は、累積利用回数が1回の顧客に比べると、プロモーション施策に2倍の反応をみせる

 

さらに、累積の購入金額が多い顧客は、累積購入金額が少ない顧客よりもポロモーション施策に反応しやすいということも明らかにされています。これらは物販だけではなく飲食などのサービス業や多くの商売にあてはまるものであることがわかっており、それを元に作られた分析手法がRFM分析なのです。

購買履歴を集計すると、Recensy:最終購買日(からの日数)、Frequency:累積利用回数、Monetary:累積利用金額を知ることができます。その三つの頭文字を取ってRFMと名付けられています。

実際にRFMを使うときには、購買履歴を集計することで、顧客毎に、最後に購入した日から何日経過しているのか、基準期間内の累積の利用回数は何回あるのか、また基準期間内の累積利用金額はどのくらいなのかを計算します。そして、成績表のように、R、F、Mのそれぞれに、たとえば1~5のポイントを当てはめ、各顧客のRFMポイントの組み合わせをつくります。

R、F、Mの各要素において、5であれば顧客の反応可能性が高く、1であれば反応可能性が低いことになります。各ポイントの状態が顧客の今後の購買態度や購買意向を表しており、それを組み合わせることで、顧客とのコミュニケーションづくりの方針がわかるのです。たとえば、次のようなイメージです。

R・F・M=5・5・5の顧客

利用頻度が高く、利用金額も多い上、最近も商品を購入した最も有望な顧客。特別感を感じるようなサービスやコミュニケーションにより、長期的な関係づくりを進める。

R・F・M=5・1・1     

利用頻度が1回であり利用金額も小さい、新規に獲得した顧客である。次の購買につながるようなフォロー施策によりリピート顧客としての定着を目指す。

R・F・M=1・5・5     

以前はヘビーユーザーだったが、何らかの理由で離反しつつある顧客である。最近の利用がない理由を早急に明らかにすることで、その顧客との関係を修復したり、他の顧客の離反を防ぐ策を講じる。

R・F・M=1・1・1     

1回のみの購入後、継続とはならないまま長く時間が経過した顧客である。この状態になった顧客に向けたプロモーションは空振りになることが多いため、コストのかけすぎに注意する。

RFM分析により、顧客と店とのつながりの状態を明らかにすることで、どのような施策を打つべきか、すでに行っている施策に抜けや不適切なものがないか等がわかります。ヘビーユーザーからライトユーザーまで、すべての顧客との良好な関係づくりに活かすことができるのです。

バックナンバー

2012.01.06
第13講 売れる仕組みの担当者が、売れる組織をつくる
2011.12.09
第12講 顧客データを活用できるようにする第一歩
2011.11.11
第11講 売上を増やす「攻め」の仕組みづくり
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第10講 コストを削減させる「守り」の仕組みづくり
2011.05.20
第9講 購買履歴を利用して顧客の法則を仕組みに落とし込む方法
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経営コラムニスト紹介

情報価値総研・マーケティングコンサルタント 重田修修氏

重田修治 サンテ代表取締役 情報価値総研(IVC)・マーケティングコンサルタント

顧客心理をベースにしたクリエイティブ等のアナログと、データ分析やシステム構築等のデジタルの両側面のことがわかる希少なマーケティング・コンサルタント。

大手シンクタンクで意思決定支援システムの開発から、営業企画、流通分野を対象とするリサーチやコンサルティングまで幅広い業務にたずさわる。 その後、外資系の通信販売会社にてマーケティング部マネージャーとして、販売促進のための売り上げデータ分から、顧客定着、販売促進のためのプロモーションプログラムの開発やロイヤリティプログラムまで担当する。企画開発から実施、運用による改善まで担当することで、コスト削減、売上や利益アップに効果があり、その後の会社の長期的な発展に寄与するマーケティングの仕組みを一通り構築する。

現在は、カタログやWeb等の様々な媒体を通じた通信販売から、メーカーや小売等の商品・サービス提供企業の長期的な発展のための仕組みづくりのサポートに力を入れている。

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