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第104回 音質で差が付くWEB会議。高音質でスマートに!

第104回 音質で差が付くWEB会議。高音質でスマートに!


 

 
 
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【ヘッドセットの一例】
Plantronics Voyager Legend
 
コロナウィルスの影響で外出自粛や出社制限が余儀なくされ、パソコンやスマートフォンを利用したWEB会議(ビデオ会議)を利用し始めた方も多いことでしょう。
実際に使ってみると、思いのほか「使える」という意見が多く、移動時間も節約できて合理的など、ポジティブな意見が多いようです。他にも、外出しないので身支度が楽になった、音声を聞きながら席を外してちょっとした子供の面倒が見られるなど、いろいろなメリットが見つかるようです。
 
さて本題。筆者がWEB会議を通じてして実感したのは、「音質」がコミュニケーションの質や効率を大きく左右するということ。音が途切れ途切れになって聞き辛いのは論外ですが、みなさんも、○○さんは聞き取り易い、○○さんは聞き取りづらいなど、日々体感されているのではないでしょうか?
コロナウィルス終息後も、テレワークやWEB会議を活用しようという兆しもあり、ここで自身の「声」、相手に届く「声」の、「音質の改善」に取り組んでみてはいかがでしょうか?
 
 
■WEB会議の音質問題
自分の声が相手にどう聞こえているかは分からないもの。相手の「声」を参考に、音質低下の原因と改善方法を考えるのが近道です。
筆者は実際に、以下のような音質問題に遭遇しました。みなさんも体験されているのではないでしょうか?
- 二重音声(同じ言葉がこだまのように聞こえる)
- エコー(トンネルの中で会話するかのように、強い余韻で言葉が聞き取りづらくなる)
- キーボードのタイプ音や、犬の鳴き声など、必要な「声」以外の騒音に邪魔される
- 音質が悪い(甲高く耳障りな音で聞こえる)
 
では、ひとつひとつ原因を推測し、自分がそうならないための予防策をご紹介しましょう。
 
 
【二重音声】
会議参加者のうち、ひとりでもスピーカーの前にマイクがあり、スピーカーから出た音声をマイクが拾ってしまうと、このような問題が起こります。
複数人数の場合、原因が誰かが分かりにくいですが、例えばWEB会議アプリ「ZOOM」の場合、発言者(マイクが音を検知)がハイライトされますので、発言者以外でハイライトされている人がいれば、その人に問題があることが分かります。
原因ですが、スピーカーとマイクの両方、あるいは一方を外付けすると、他人の発言を自分のマイクが拾って再び送り出してしまい、このような重複問題が発生します。
対処方法はマイクの性能や仕様(指向性)にもより複雑ですが、スピーカーからの音声をヘッドホンに切り替え、音を漏れないようにすると確実です。
因みに、ノートパソコンやスマートフォンで、それぞれに内蔵のスピーカーとマイクを使用している場合、通常、こうした問題は起こり難いよう設計されています。
 
【エコー】
トンネルや風呂の中で話しているかのような音声に遭遇することがあります。これは、部屋の反射音や残響音が原因です。例えばコンクリート打ちっ放しのような部屋では、音が壁面間の反射を繰り返し易く、条件として良くありません。一般的な住宅でも、音を吸収したり拡散する「モノ」が少ない部屋は同様の現象を起こす可能性が高いので注意が必要です。
対処方法ですが、対面する壁のどちらか一方に、本棚のような音を拡散する「モノ」を置いたり、開口部ならカーテンを閉めるだけで、特に有害な「フラッターエコー」(鳴き竜)現象の抑制が期待できます。
ほか、外付けマイクを利用して口元に近づけるのも効果的です。
 
【騒音】
マイク(マイク内蔵の通話デバイス)とキーボードを同じデスクの上に置いていると、タイプ時の振動が固体伝搬音としてマイクに伝わり、非常に大きな音で相手に伝わってしまうことがあります。
こうした騒音を予防するには、マイクを同じデスクの上に直接置かないのが第一です。それでもカチャカチャというタイプ音が気になる場合は、静音タイプのキーボードに交換するのも一案です。
犬の鳴き声、ドライヤーや掃除機などの生活騒音、交通など外部からの騒音に対しては、指向性の高いマイクを用いて口元に向けると大幅に緩和できます。マイクの指向性とは一定の方向に高い感度を持つことで、話者と騒音の方角が異なると、音の選別効果を発揮します。
また、予算があれば、専用のヘッドセットや会議用スピーカーシステムを導入すると良いでしょう。マイクを複数用いたビームフォーミングと呼ばれる技術では指向性をより高めたり、音声以外の騒音成分を電気的に低減する機能や、AIを活用する最新技術もあります。
簡単には、自分が発言する時以外、マイクを「ミュート」しておくのもお勧めです。
 
 
【音質が悪い】
スピーカーの音質がグレードや性能によって異なるように、マイクの場合も製品によって「拾う音質」は大きく左右されます。
筆者が気づいた音質が悪いケースは、安価なイヤホン(マイク内蔵)を使用しているケース。音が不明瞭であったり、甲高く耳触りなど、問題が多いようです。
因みに、ノートパソコンやスマートフォンで内蔵マイクを利用している方の声は、概ね音質が良い印象で、特に他の問題がなければ、内蔵マイクの利用をオススメします。
ヘッドセットを用いる場合は、マイク性能を謳っている製品を選択しましょう。以下、お勧め製品の一例です。(ヘッドセットを用いれば、上述の多くの問題も解決できるのでご検討を!)
 
<製品例>
Plantronics Voyager Legend
片耳タイプのコンパクトなヘッドセット。3つのマイクと雑音低減機能を備え、声のみをクリアに伝えることができます。車での移動時にピッタリ。
 
Jabra Elite E45h
コールセンターなど業務用ヘッドセットで高いシェアを誇るJabraの音楽リスニング兼用ワイヤレスヘッドホン。デュアルマイク内蔵で通話品質にも定評あり。
 
Soundcore Liberty Air 2 
人気の完全ワイヤレスイヤホン。Qualcomm社のcVc8.0機能を搭載し、周囲の騒音を低減して声を相手にクリアに届けることができる。
 
■さいごに
安定した高音質の「声」を相手に届けることは、快適で生産的なWEB会議のための第一歩といって良いでしょう。気遣いやマナーと捉えることもできます。また、大勢で話し合う際は、「発言の通り易さ」にも関わってくることでしょう。
WEB会議は「大声」よりも「明瞭」さがポイント。この記事が、改善に切っ掛けになれば幸いです。
 

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経営コラムニスト紹介

ディーエーシージャパン 鴻池賢三氏

鴻池 賢三氏  ディー・エー・シー・ジャパン

株式会社オンキヨーにてAV機器の商品企画職、米国シリコンバレーのデジタルAV機器用ICを手がけるベンチャー企業を経て独立。 現在、WEB・テレビ・雑誌等のメディアを通じて、AV機器の評論家/製品アドバイザーとして活躍中。その他、「ディー・エー・シー ジャパン」を設立し、AV機器関連企業の商品企画コンサルティングや、日本唯一のTHX/ISF認定ホームシアターデザイナーとして、商業施設から個人のホームシアターまで、AVの視点から空間の提案やアドバイスなども手がける。 2009年より、日本オーディオ協会「デジタルホームシアター普及委員会」委員、映像環境WG主査。 2010年より、ビジュアルグランプリ審査員(主催: 音元出版)

【主な著作】
オールアバウト「ホームシアター」
http://allabout.co.jp/gm/gt/53/
イミダス「オーディオ・ビジュアル」2007年~(集英社imidas) 「AV REVIEW」(音元出版) (鴻池賢三のハンズオン映像調整講座~画質が100倍良くなる映像調整術ほか)

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