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第9講 リーダーシップを成長させる

第9講 リーダーシップを成長させる

■キャリアの発達に伴って成長するリーダーシップ

社会人教育を行っていると、様々な立場の受講者に出会います。
IT企業の若手社員として、独りでなんとかシステム設計ができるようになった受講者。建築会社の中堅リーダーとして、メンバーを通じて現場作業の効率化を図っている受講者。機器販売会社の中間管理者として、自担当のビジョンを描き、部下はもちろん開発や生産の人たちも巻き込み、目標達成にまい進する受講者。 素材卸の経営幹部として、自社だけでなく業界全体・社会全体の発展を願って、社員・顧客・同業他社・投資家とスケールの大きい輪を広げていく受講者。職種も、年代も、役職も違う受講者たち。彼らを俯瞰すると、「キャリアの発達に伴ってリーダーシップも成長する」ことがわかります。

■リーダーシップの成長を加速させる

キャリアの発達とリーダーシップの成長との関係をより明らかにするため、受講者にリーダーシップを発揮した経験を語ってもらうことにしています。
すると面白いことに、「重大な決断を迫られるような経験の積み重ねが、リーダーシップを成長させている」ことがわかってきます。特に、「どれも正しいことの中から一つを選ぶような決断」「どれを選択しても苦闘が待っているような決断」などはリーダーシップの成長を加速させます。

例えば、建築会社の中堅リーダーは、案件が増加したのに伴い、塗装作業の一部を関連会社に委託することになりました。 高い品質、短い工事期間が求められる中、自社流の塗装技術を早く身につけてもらうため、その中堅リーダーは関連会社への指導・育成に力を入れました。しかし、委託先の塗装技術がなかなか高まらず、ついに工事期間の遅れや品質悪化が目立つようになり、顧客からクレームも受けるようになりました。 このままでは顧客からの信頼を失いかねないと考えた中堅リーダーは、大胆にも委託先を変更するという決断を下しました。 委託先を変更することは、これまで指導・育成してきたことが無駄になることです。自社の業務も増加します。社内からは反対の声があがりました。社内だけではありません。委託先からも変更を見直すよう懇願の声が届きました。

しかし、その中堅リーダーは、顧客からの信頼維持を優先して、社内や委託先を説得しました。それだけではなく、技術力のある別の委託先を開拓して、周到な準備のもと大きな混乱もなく委託先変更を成し遂げました。 この中堅リーダーは、「あのまま委託先を変更しなければ、顧客からの信頼は完全に失墜していただろう。辛く苦しい決断だったが、最後は上司も支持してくれたのが励みになった」と語り、話を終えました。この中堅リーダーに新たな不測の事態が発生しても、おそらく彼ならやり遂げることでしょう。

■経営幹部として行うべきこと

ここで学ぶべきことは、社員のリーダーシップを成長させるためには、キャリアの発達を促すことです。
特に、重大な決断を下す場面を与えること、下した決断に対しては責任を持って最後までやり遂げさせることが有効です。 この話をすると、「権限移譲ならとっくに行っているよ」という方がいます。しかし重要なのはこの先。重大な決断を下した後や、最後までやり遂げた後に、その社員にその決断や行動の是非と理由をふり返らせることです。さらに、「その決断や行動からどのような教訓を得たか」「もしまた同じような事態に遭遇したら、今度はどのように対処するか」を語らせることです。

こうした「内省」こそが、リーダーシップを成長させる原動力になるのです。社員に対して「やりっぱなしはダメ」と訓示する経営幹部の方にこそ、ぜひやり遂げていただきたいと思います。

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2011.02.11
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第10講 理想像の伝達力
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第8講 忘れてはならない思想と思想教育
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経営コラムニスト紹介

人財開発コンサルタント 斎田真一氏

斎田真一氏 人財開発コンサルタント

会社の業績向上は「社員のモチベーションから生まれる」と主唱する
若手気鋭の人財開発コンサルタント。

ケーススタディとロールプレイングを組み合わせ、職場の課題にあわせた
参加型教育プログラムや研修ツールを開発し、解決へと導くプロ。
ベテランから若手社員まで、自ら考え行動し、成果を出せる社員へと
育てあげるその指導法は中小企業を中心に実績多数。

大手通信会社での営業マン時代、できる社員が揃って持ち合わせた共通点と、現状の社員教育の問題点に着目。その経験をもとに、コンサルティング会社にて独自の教育プログラムや教育ツールを次々と開発。社員教育に採用した経営者から反響を呼び、以来、全国を飛び回る。
2008年独立。中小企業診断士。
KKC代表経営コラム「職場のこころ学」好評連載中

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