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第8講 忘れてはならない思想と思想教育

第8講 忘れてはならない思想と思想教育

■企業理念とかけ離れた会社

_honbun春になり、新入社員研修が行われています。
研修の中では、企業理念を唱和する様子が見られます。

ある卸売企業の経営理念は、「知恵と情熱を活かして、顧客と社会に貢献する」です。
活かすべきもの、目指すべきことがシンプルに表現されており、良い企業理念だと思います。

社員からも、「企業や社員の存在意義がわかりやすい」「創造性や熱い思いを発揮しやすい」と評判です。

しかし、残念なことに、この企業を観察すると、経営陣が企業理念とかけ離れた言動をとっています。

例えば、社員を集めた年初の会合で、経営者が口にするのは、「売上○○円、利益○○円の達成」といった業績目標です。
経営幹部からは、ターゲット市場の特性や効果的な販売方法、組織改革や業務改善の告知が伝えられます。
結局、「顧客」「社会」という言葉は最後まで発せられませんでした。

職場に行くと、社員はターゲット市場の選定や販売方法の見直しに忙殺されています。
顧客に提出する企画書の作成はメーカー任せ。社員は創意工夫の機会を自ら放棄したようなものです。
社内業務に疲れ果て、顧客と向きあう情熱も失せています。誰もが、会社や自分の存在意義を実感できません。


■役に立ちたい、感謝されたいと望む気持ち

ある心理学者が面白い実験を行いました。

引っ越しで家具をトラックに詰め込む作業をするふりをして、
通りがかりの人に「お金をあげるから、作業を手伝って欲しい」と仕掛けます。
実験の結果、ほぼ全員が手伝いを拒絶しました。

そこで今度は、「困っているから、作業を手伝って欲しい」と仕掛けます。
すると、多くの人が作業を手伝ってくれたのです。

人は、他人の役に立ちたい、感謝されたいと望む気持ちを持っています。
役に立ち、感謝されることで、自分の存在意義を実感したいのです。
ゆえに、生活が保障された人は、経済的な豊かさより、精神的な豊かさを選択するケースが多くなります。


■忘れてはならない思想と思想教育

営利企業である限り、売上や利益を追求するのは必然的なことです。
組織改革や業務改善を行って経営効率を高めようとする考えも理解できます。

しかし、社員が心から感銘し、情熱を燃やすのは、効率でも技術でもありません。
自分が属する企業の理念に共感し、人の役に立ち、感謝されることで存在意義を感じるのです。
それが、健全な活動の原動力になるのです。

経営者は思想の教育を忘れてはなりません。
だから、経営者が思想を忘れてはなりません。

皆さんの会社ではいかがでしょうか。

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経営コラムニスト紹介

人財開発コンサルタント 斎田真一氏

斎田真一氏 人財開発コンサルタント

会社の業績向上は「社員のモチベーションから生まれる」と主唱する
若手気鋭の人財開発コンサルタント。

ケーススタディとロールプレイングを組み合わせ、職場の課題にあわせた
参加型教育プログラムや研修ツールを開発し、解決へと導くプロ。
ベテランから若手社員まで、自ら考え行動し、成果を出せる社員へと
育てあげるその指導法は中小企業を中心に実績多数。

大手通信会社での営業マン時代、できる社員が揃って持ち合わせた共通点と、現状の社員教育の問題点に着目。その経験をもとに、コンサルティング会社にて独自の教育プログラムや教育ツールを次々と開発。社員教育に採用した経営者から反響を呼び、以来、全国を飛び回る。
2008年独立。中小企業診断士。
KKC代表経営コラム「職場のこころ学」好評連載中

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