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第10講 理想像の伝達力

第10講 理想像の伝達力

■ニュアンスの伝達


オーケストラの指揮者という職業は孤独だそうです。
選ばれし演奏者のプロ集団をまとめあげ、本番で最高のパフォーマンスを発揮させながら、聴く者を魅了させる…。
その重責を一身に担っているからです。
 
そのため、指揮者は、リハーサルにおいて、自分が思い描く音楽とオーケストラが奏でる音楽のギャップを埋めることに精力を注ぎます。指揮者が思い描くニュアンスをオーケストラに伝えながら、オーケストラが持つ音をニュアンスに近づけていきます。
 
ある時はハミングで音程・音量などを伝達し、ある時は手をたたきながらリズムを伝達する。また、演奏を止めて、曲に関する自分の解釈を講話しだす指揮者もいます。
 
ニュアンスの伝達。
これこそが、指揮者にとって、腕の見せどころです。
 
■職場リーダーと伝達力

職場において、リーダーシップを発揮しながらチームを成果に導く人をみていると、自分が思い描く理想像をメンバーへ伝達する工夫を怠りません。
 
例えば…
 
理想像をわかりやすい言葉にしてメンバーに語りかけるリーダー。
理想像をインパクトのあるキーワードにしてメンバーに浸透させるリーダー。
理想像を図解で表してメンバーにその資料を配布するリーダー。
理想的な製造作業や顧客折衝を演出してメンバーの感覚に訴求するリーダー。
 
こうしたリーダーは、理想像をわかりやすく伝え、メンバーの意欲を掻きたてる「伝達力」を備えています。しかし、残念なことに、伝達力を備えたリーダーはあまり多くありません。むしろ、理想像をメンバーに伝えきれないリーダーや、伝えることを放棄しているリーダーの方が多いぐらいです。
 
例えば…
 
リーダーとしての使命や責任を感じず、理想像を描くこともない人。
理想像という抽象的なニュアンスを伝達する術を知らない人。
自分の理想像とメンバーの意識・能力とのギャップを埋める努力をしない人。
伝達した理想像はメンバーに理解されていると勘違いしている人。
 
これでは、チームの一体感は薄れてしまいます。また、リーダーだけが空回りしたり、メンバーの能力を最大限に発揮することができません。なかには、メンバーからリーダーとして認められていない人もいることでしょう。
 
■伝達のお手本は経営者

リーダーが自分の思い描く理想像を伝達する方法に、これといった決まりも法則もありません。理想像は目に見えにくく、抽象度が高いものです。それゆえ、リーダーは伝達しにくく、メンバーも理解しにくいものです。だからこそ、リーダーは、「イメージさせる力」が必要です。また、メンバーにも「イメージする力」が求められます。でも、理想像の伝達に関する専門教育を受けたことがないリーダーは、何をお手本にするのでしょうか。それは経営者です。現場リーダーにとって、経営者は、リーダーシップを発揮するうえで最も身近なお手本となります。もしも、経営者が、自社の理想像を、社員にわかりやすく伝達できていないのなら…。
もしも、自社の理想像が社員に理解されていないのに、伝達した“つもり”になっているのなら…
 
そんな企業に、リーダー社員の伝達力は備わっていないでしょう。
経営者の伝達力。今あらためて問いなおしてみてはいかがでしょうか。

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第10講 理想像の伝達力
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第8講 忘れてはならない思想と思想教育
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経営コラムニスト紹介

人財開発コンサルタント 斎田真一氏

斎田真一氏 人財開発コンサルタント

会社の業績向上は「社員のモチベーションから生まれる」と主唱する
若手気鋭の人財開発コンサルタント。

ケーススタディとロールプレイングを組み合わせ、職場の課題にあわせた
参加型教育プログラムや研修ツールを開発し、解決へと導くプロ。
ベテランから若手社員まで、自ら考え行動し、成果を出せる社員へと
育てあげるその指導法は中小企業を中心に実績多数。

大手通信会社での営業マン時代、できる社員が揃って持ち合わせた共通点と、現状の社員教育の問題点に着目。その経験をもとに、コンサルティング会社にて独自の教育プログラムや教育ツールを次々と開発。社員教育に採用した経営者から反響を呼び、以来、全国を飛び回る。
2008年独立。中小企業診断士。
KKC代表経営コラム「職場のこころ学」好評連載中

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