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第61回 『組織を時代に乗せていく未来計画法』不確実性の今、経験がマイナスになる。こんなときの未来計画とは?継続する会社の経営計画はこうつくる!

第61回 『組織を時代に乗せていく未来計画法』不確実性の今、経験がマイナスになる。こんなときの未来計画とは?継続する会社の経営計画はこうつくる!

2020年は、100年に一度あるかないかの年だった。
2021年は、最良の年にするためにも、計画をすると良い。
その際に、今までのやり方では、不確実な今うまくいかない。
少し新たな、やり方を取り入れてみることで、変われる可能性がある。
 
 
(1)経営計画は必要か?
1) 企業数減少時代
今、日本の企業数は、減少傾向にある。
 
1999年 485万社が、2016年には、359万社になっている。
 
 
 
開業率・廃業率の推移(非一次産業)
のデータを見ても
 
keizoku61no01.jpg
 
廃業率の方が上回っている。
 
 
そんな、企業が減少し、GDPも横ばいの今
 
未来をどう捉えることが
 
企業経営にとって必要なのだろうか?
 
 
2) 経営計画は必要か?
 
中小企業の経営計画の作成有無の調査によると
 
作成したことがある 53.0%
 
作成したことがない 47.0%
 
keizoku61no02.jpg
 
さらに
 
個人事業者では
 
作成したことがある 43.9%
 
作成したことがない 56.1%
 
 
法人では
 
作成したことがある 64.0%
 
作成したことがない 36.0%
 
となっている。
 
 
経営計画を作成した効果
1位 経営方針と目標が明確になった
2位 自社の強み弱みを認識できた
3位 販路開拓のきっかけとなった
4位 資金繰りの把握ができた
5位 金融機関から信用が得られた
 
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経営計画の作成有無と売上高の傾向
全体   売上増加27.5% 横ばい44.3% 減少28.1%
作成したことがある会社
 売上増加34.0% 横ばい42.3% 減少23.7%
作成したことがない会社
 売上増加20.2% 横ばい46.6% 減少33.2%
 
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どうも、経営計画はあった方が、ないより
成長しやすい傾向にあるようだ。
 
 
「計画的に生きられる力がついたときは、 
 計画的なほうが伸びる
 
 計画的に生きられないときも、
 計画的に生きることを志したほうが伸びる」
 
船井幸雄先生
 
 
これらのデータから見ても
経営計画、つまり、未来を考え指し示すことは
あるほうが、企業成長には良いと考えられる。
 
経営者、リーダーの役目は
未来を読み、未来を指し示すこと。
 
そして、
未来があるからこそ
人が集まってくる。
 
当たり前の話しだが
未来が暗い企業に、優秀な人財はやってこない。
 
人材採用の観点からも
未来計画はあった方が良い。
 
 
(2)なぜ計画した方がよいのか?
 
“計画的思考”は、
人類が長い進化の歴史を通して自然に獲得してきた思考様式
 
未来を考えることができるかどうかは
人間だけが兼ね備えた能力だ。
 
だからこそ、計画通りにするのではなく
計画を立てることが大切だ。
 
(3)計画とは何か
 
計画とは
目的・目標を、実現するために
構想を練る
その構想を具体化するために必要な
段取りや手順を考えること
 
例えば、
「目的」:転勤が決まった、新任地での楽しい暮らし
「目標」:家族の新しい住まいをみつけるのが
「段取り」:家探しや引っ越しの準備など
「手順」:それをどのような順序で、いつまでにおこなうかを決めていく
「計画力」:優れた計画を立案し、その通りに実行したり実行させる能力
 
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(4)今どきの未来計画
 
今は、世の中が
不確実になっている。
 
コロナは、今までに経験したことがない自体だったし
少し前の、大震災も経験したことがないものだった。
 
つまり、未来が不確実なのだ。
こういうときには
未来を2つに分けないと、いけない
 
「わかっている未来」
「不確実性未来」
 
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わかっている未来に向かう場合は
最も有効な、能力は「経験」だ。
 
今までに照らし合わせ
最も合う良い方法を選択し、対応していく。
 
だから、
MBAなどでは、ケーススタディをたくさんやり
経験不足を補うようにしている。
 
しかし、
「不確実性未来」の場合。
経験が邪魔をするのだ。
なにせ、経験したことがないのだから
無理矢理経験したことに当てはめようとすると
うまくいかなくなる。
 
そういうときには
今の対応ではなく
行きたい、こうなりたい、未来を創り
そこから、線を引っ張るようにして、
 
今何をしたいかを考える。
 【今】→【未来】ではなく
 【未来】→【今】やることを決めるのだ。
 
経験が邪魔をする、実験がある。
ハーバードビジネスレビュー 2020.9より
 
研究者たちは、特殊な冠動脈ステントに関するFDA(米食品医薬品局)からの警告が、心臓病専門医に与える影響について調査した。警告が発表されると、そのステントの使用は、全体で56%低下した。しかし経験豊富な医師ほど、いままでの機器を使い続けていた。
 
 この結果は、その後の実験室実験で確認された。ある実験で被験者には、企業の2部門のうち、どちらが500万ドルのR&D資金を受け取るべきかを決める経営幹部役になってもらった。
 
 決定後、被験者の半数には彼らが専門家であるという設定を教え込み、被験者全員に、先に選んだ部門の業績が不振であることを示す収益データを渡した。さらにその後、追加資金1000万ドルを2部門間に割り当てるよう指示した。専門家の気分の人々は、他と比較して、業績不振の部門に再投資する率が高かった。
 
 再考を促すような情報を共有する時には、「マネジャーは、経験者たちには別のやり方で対処する準備をしておかなければならない」と研究者たちは述べる。「介入も一つの方法だ。(中略)たとえば、経験者に対して、経験の浅い人が状況への理解を深めるにはどうすればいいのかといった、視点を変える訓練などを勧める。経験者には直接、反証の追加情報を集めるよう促す必要があるかもしれない。マネジャーは、考えを変えた経験者の話を共有して、学習を深めることも可能だ」
 
(ここまで)
 
経験豊富な人は
経験から割り出したものを変えることが苦手なのだ。
 
だから、経験が邪魔をしないように
常に意識をしておかないといけない。
 
では、具体的に計画をする前に、やるとよい作業。
未来年表を書くときには
まず、自分に関係する人の年齢を書いてみる。
 
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のように書いていく。
 
すると、あんがい、こんな歳に、母親はなっているんだ
とか
子供はこの歳かー
と、実感がわいてくるし、あんがい、年齢を忘れている。
 
年齢があると、この歳までにとか
この歳はこれはできないが見えてくる。
 
そして
さらには、会社内の重要な人物の年齢も書くと良い。
 
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そして、それに合わせて
1年ごとに
何をしたいか10年後から9年後、8年後というように書いていく書く
その時の課題は何か?
売上予測
粗利予測
1人当たり粗利額予測
この数値から、その時の人員を割り出して書く。
 
これをするだけで、未来が鮮明になってくる。
 
 
(5)未来を考える方法
1)現状の気になることを抽出する
 
【1】気になることを書く
「○○が気になる」
「○○が気になって仕方がない」
「○○で困っている」
「本当のことをいうと○○だ」
「○○なので、ちょっと胸が痛い」・・・
 
【2】禁止事項
1.省略した表現は禁止
 「営業のこと」→「営業の人間関係が悪くなっている」
2.名詞は禁止
 「資金繰り」→「資金繰りが大変だ」
3.評論は禁止
 「当社は踊り場を迎えている」
 「業界全体が曲がり角に来ている」
 「古い企業体質だ」
4.解決策を書かない
 
 
防衛パターン → 見たくない現実
 
・外在化
  起こった嫌な事実の原因を他人のせいにする
・盲点
  現実を見ないようにする
・過度の自己コントロール
  感じることを避ける
・固執する
  自分の意見や一回思いついたことに固執して
  状況の変化などを見ない
 
・曖昧さと混乱
  調子はいいけど、中身のない事を言ったりする
・退却
  何も賭けなければ、何も失わない
・後悔、自己を軽蔑
  謝ることで、攻撃を避ける
・檜舞台
  他の非建設的な問題に一生懸命になる
 
建設的な問題解決から逃避します。
 
 
2) 未来どうなるか?
  ここから予測する
 
未来年表など、わかっている事実を見ながら
考える。
 
 
例えば
 
2020年 女性の過半数が50歳以上になる
2022年 団塊世代がすべて75歳以上となり、社会保障費が膨大になる
2025年 東京都の人口が1398万人とピークを迎える
2035年 男性3人に1人、女性5人に1人が生涯未婚
2050年 団塊ジュニア世代が75歳以上となる
2053年 総人口が1億人を割り込む
 
など。
 
これらわかっていることを見ながら計画をする。
 
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他にも未来のテクノロジーでは
 
2022年 トラックの隊列走行(後続車の無人)商用化
2025年 大阪万博開催
2027年 リニア中央新幹線開業
2030年 AIによる専門職の代替が始まる(医師、弁護士、裁判官、銀行員など)
2033年 日本の空き家率が3割強に
2045年 汎用的な人間型ロボットの普及が始まる
 
など
 
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2030年代に実現したい未来の姿(総務省)
 
これを見て未来をイメージして欲しい。
 
あらゆる翻訳
お節介ロボット
クルマヒコーキ
あちこち電力
三つ星マシン
自動運転
 
 
これらを見ながら
 
ぜひ、やるとよいのが
 
「今にとらわれない未来を考える」
 
これを思いつくままに、書き出すのだ。
 
 
そうすると、今にとらわれない
 
過去の延長ではない未来を考えつくことになるだろう。
 

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経営コラムニスト紹介

ビジネスミート代表 野田宜成氏

継続経営コンサルタント/ビジネスミート代表 野田宜成氏

事業を永続させるには、社長が我社の守るべきもの、変えていくべきのものを明確にし、手を打ち続けることが重要と主唱する継続経営コンサルタント。

神奈川大学卒業後、日産車体に入社。エンジニアとしてプロジェクトの第一線で継続した品質向上、生産効率の改善に従事。その後、大手経営コンサルタント会社に転身し、不易流行を元とし、改善と継続を経営指導に 導入。メーカー、サービス、物販店、通販会社などの売上向上の指導で辣腕を奮う。

独立後も継続経営をテーマに経営指導を実践。今までに7000人以上の経営者と会い、500社以上の企業を指導。短期的な視点だけの数字にとらわれず、常に売上を向上させ、事業を継続させる仕組みを指導する。また、成熟した日本市場を背景に、経営者のアンテナ代わりとなり、中国、シンガポール、タイ、ミャンマーなどアジア新興地域、英国、米国などの先進国にも積極的に足を運び オーナー経営に役立つ経営情報を取集。豊富な実務経験とその行動力から生まれる新しい視点は全国の社長から定評を博す。愛知県出身、1966年生まれ。

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