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第72回 社会貢献とビジネスを両立させる 「250 にこまる食堂 根岸本店」

第72回 社会貢献とビジネスを両立させる 「250 にこまる食堂 根岸本店」

 ◆250にこまる食堂 根岸本店◆ 


「社会貢献とビジネスを両立させる」

 

インパクトある『250にこまる食堂根岸本店』。

『250にこまる食堂根岸本店』のために食材加工を手がけるセントラルキッチン。ここも、若者の自立就労支援の場になっている。

   

店内に設けられた募金箱。現金でも、250円メニューの食券でも寄付できる

250円だけではない。他にも、いろんな価格帯のメニューが揃っている
 

 

アットホームは雰囲気の店内

取材当日のスタッフ一押しはプルコギ丼。甘辛い牛肉とごはんのハーモニーは最高。もちろん250円

   

安さのカラクリが書かれているから安心して利用できる

人気メニューのタンドリーチキン丼
 

 

 

 


横浜市のJR根岸駅近くにある『250にこまる食堂本店』は、名前の通り250円の定食シリーズが目玉だ。昼時になればOL、サラリーマン、作業着姿の若者をはじめ様々な人で賑わっている。ただし、この店は、単なる激安食堂ではない。店全体が社会貢献活動の場になっているのである。たとえば、250円で食事ができるのは年会費1000円を払ってサポーターズカードを購入した人だけだ。会費の1000円は一般財団法人若者自立就労支援協会への寄付となる。サポーターズメンバー以外の人は同じメニューの食事が300円。そのうち50円が同協会への寄付として使われる。

『250にこまる食堂』を運営しているのは、1988年に設立されたk2インターナショナルグループ。同グループは、不登校や引きこもりの子ども達が、ヨット大航海をはじめとする様々なプログラムを通じて元気を取り戻すための支援からスタートした。その後、卒業生の就労訓練や雇用先確保のために、飲食店、清掃会社、保育園など様々な事業を手がけるようになった。

ところで、同グループが支援する相手は、かつては子どもが中心だったが、現在は20代、30代の引きこもりや発達性障害などで悩む大人が中心になってきた。子どもはゆっくり寄り添えばいいが、大人には時間がない。そこで、早急に自立を支援するための実践の場として『250にこまる食堂』のプロジェクトが生まれたという。つまり、レストランは若者の自立・就労の支援のために運営しているわけだ。しかし、実際に客がやってこなくてはレストランを維持できないし、働く実践の場にもならない。だから、店に魅力をもたせるための様々な工夫をしている。

それにしても、どうして、こんな価格で食事を出せるのだろうか。安さの秘訣は、寄付された食材を使用していることにある。中元歳暮でもらいすぎた油、家庭菜園で採れすぎた野菜などが次々にもちこまれる。「野菜を喜んで食べてくれる人ができて生きる意欲が湧いた」と話す高齢者もいるという。『250にこまる食堂』は寄付する人の生き甲斐づくりにもなっているわけだ。寄付で集まった多種多様な食材は、同グループが経営するセントラルキッチンに持ち込まれる。そこで安全性や品質の厳しいチェックをした上で、食材を使ったメニューを考案したり、調理しやすいように加工している。

ユニークなのは『250にこまる食堂』のプロジェクトには、どんなレストランでも参加・加盟できることだ。プロジェクトの参加の仕方は様々。「ランチで1日10食だけ250円メニューを提供」といった限定販売、自立就労支援が必要な若者の受け入れなどはその例だ。プロジェクトに参加すればステッカーやリーフレットなどが支給される。参加店の中には、250円ランチをきっかけにマスコミでとりあげられたり、ランチ時の客数が数倍に伸びたところもある。飲食店にとっては、加盟することが販促活動につながるわけだ。最近は、レストランを経営する福祉団体などが赤字脱却のため加盟を希望するケースも増えている。

現在は企業が社会貢献活動に参加するのは当たり前だ。しかし、悩みはビジネスとの両立。まだまだ社会貢献活動に参加している企業は少数派だろう。しかし、『250にこまる食堂』のやり方をみれば、社会貢献活動とビジネスは、決してゼロサムの関係ではないことがよくわかる。
 

◆社長の繁盛トレンドデータ◆

250にこまる食堂 根岸本店
神奈川県横浜市磯子区東町9-9 K2ビル1F
TEL:045-752-6997
http://k2-inter.com/250/

 

 

 

 

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雑誌、書籍、PR誌の編集プロダクション。『月刊ビッグ・トゥモロウ』(青春出版社)、『週刊東洋経済』(東洋経済新報社)などで執筆。その他、PR誌、社内報などの制作を手がけている。著書『小資本で、でっかく儲ける法則』『「イベント」で繁盛店』(同文舘出版)。執筆協力には『大失業時代の勝ち残り経済学』(青春出版社)『とげぬき地蔵経済学』(メディアファクトリー)『かけがえのない「スキル人間」になる』(光文社)をはじめ多数。

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