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戦略・戦術

第1回 なぜ香港なのか?日本人が進出しやすいその理由

野田久美子 香港ビジネス成功法

 こんにちは。香港を足がかりとした海外進出をサポートしております、ワイルドベリー・インターナショナル香港の 野田久美子です。
 
 じつは数年前にも、香港ビジネスのほんの一部をこの場を借りてコラムにてご紹介させていただきましたが、「ぜひ、また最新の現地情報を!」とのお声をいただき、香港で可能性高き業種である小売・卸し、飲食、サービス業に的を絞り、これらのビジネス視点に基づいた香港情報コラムの再開とあいなりました。どうぞご期待ください。
 
 それでは、第1回スタートです!
 
 

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 実はどこよりも親日!ワンステップアップから参入が出来る!
 
 昨年から更に日中間の関係が取り立たされている今日。日本の皆さんからも「そっちはデモとか大丈夫だった?」とか、「香港はもう中国だからな……」などという声をよく耳にするようになりました。
 
 確かに97年に中国へ返還され、中国本土からの観光客や投資家などが増え、彼らによって香港経済は支えているともいわれておりますが、いまだ一国二制度が保たれており、実は、香港人の多くはどちらかといえば反中傾向があり、逆に非常に親日。
 
 それはなぜなのか?まずは、旧イギリス領であった香港人の教育環境が社会主義の中国とは異なること。従って、中国側が香港の教育制度に口を挟もうとすれば、いや教育だけではなく、彼らの人権等今の生活環境を脅かそうとするような気配があれば、直ちに大規模なデモが発生する始末。
 
 それに対し、香港人は日本が大好き!「日本は素敵なところ」「日本の食べ物は安全で美味しい」「日本人はまじめで丁寧」などなど、社交辞令以上のお褒めをいただくほど。
 
 そう、日本の食をはじめ、ファッションやアニメなどなど日本発祥となれば、彼らにとっては、大変興味深く、安心・安全、且つクオリティー高きモノという認識が既に定着しているからなのです。
 
 自ら、その親日ぶりを経験・実証!
 
 06年に弊社(ワイルドベリー・インターナショナル)がスタートしましたが、創業当時は自らのデザインによるアクセサリーや雑貨小物の直営店を九龍チムサーチョイのショッピングエリアに小売・卸しを目的にオープンさせました。
 
 当時、ご縁あって、とある日本メーカーさんの製品(デコ電アクセサリー)を「これはオモシロイ」と感じ、海外の販売代理店として取り扱い始め、猛プッシュであちらこちらでプロモーションをおこないました(上の写真は、デコ電アクセサリー売り場の様子です)。
 
 そして、狙い通りにローカル誌の取材も入ると、見出しなどには「日本人の野田さんのショップでは……」など、“日本人”、“日本流行”という文字が並び、直営店以外でもプロモーションをおこなった先で、自らも売り場に立てば「あなた日本人なの?」と、笑顔で話しかけられたり、好奇心の塊のごとく近寄って来られたりと実にフレンドリー。
 
 売上は販売員より、私の方が成績が良いという良いような良くないようなことがしばしば。
 
 広東語で話すセールストークとしては、私の方が断然に販売員より劣っているはずですが、日本製品を日本人が売っていることが、正真正銘本物であるということ。そして、「あれ?今のは、日本人が一生懸命やっているなという励ましで買ってくれたのかな?」と思ったこともあったほど。
 
 たまに陽気なお客さんで、大きな声で「あなたは日本人ですか?私は香港人です!」「一番!」「かわいいですね~」「そうですね~」など、自分が知っている日本語を延々に話そうとする人の相手は大変な場合もありますが。
 
 その親日ぶりは売り場(仕事場)だけではなく、至るところで遭遇するのが香港です。
 
 現地法人設立も簡単!
 
 海外進出といえどもいろんな形態がありますね。現地法人を設立しビジネスを始める。または日本から商材だけを提供・輸出し、海外取引をするなど、商材、目的、手段、環境によっても一概にはいえないところ。
 
 では、ここでは現地法人設立について簡単にお話ししましょう。香港ID(香港政府発行の身分証)を所持しない日本人でもパスポートがあれば会社を設立することができます。
 
 主に株式会社となる有限公司(Limited)と駐在員事務所(Representative Office)ですが、後者は日本に本社(本店)があり、香港ではマーケティング・リサーチなどの役割とし、請求書を発行するような営業行為はできないもの。
 
 よって、多くは有限公司(Limited)にて登記することが多いのですが、資本金は1香港ドル(約14円)からで、株主と取締役は同一人物でかまわず、一人の名義でOK。
 
 しかし、別途秘書役の記載が必要となりますが、会計事務所などに一括して依頼すれば問題がなく手間もかかりません。
 
 日数的には、申請書類が整い政府へ提出後、通常であれば1カ月前後で登記が完了し、次に銀行口座開設となりますが、手際よくいけばトータル2カ月程度で開業ができることになります。
 
 現地法人設立に関しては、日本人だからという根柢はあまり関係ありませんが、他の国に比べても海外進出が容易といえる利点の一つです。
 
 
【お知らせ】
 
① 現在オリコンスタオルで「香港の“美”と“健康”」についてレポーターを務めました映像が公開中!ぜひチェックしてみてください。
http://www.oricon.co.jp/trend/special/e-s/index.html
 
② 香港を足がかりとした海外進出サポートをはじめ、現地視察などのコーディネートを承っております。また香港でテスト販売を試みる『フロム・ジャパン発掘プロジェクト』も実施中!
詳しくはワイルドベリー・インターナショナル香港HPにて⇒ http://wildberry-intl.com/

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