斎田真一 (人財開発コンサルタント)
関根雅泰 (ラーンウェル代表取締役)
第12回 教わる側の意欲を引き出すために(1)
第12回 教わる側の意欲を引き出すために(1)
今回から「一対一(マンツーマン)で学ばせる」際に重要になる、教わる側の意欲の引き出し方について、
3回に分けて見ていきます。
教わる側の意欲を引き出すためのキーワードは、「有意義感」「達成感」「自己重要感」の3つです。
第8回でご紹介した「教え方の基本 フレームワーク」に基づいて、今回は仕事をやらせる前に「有意義感」を
もたせるという方法について見ていきましょう。
【有意義感をもたせる】
仕事を教える際には、相手の教わろうとする気持ちや「やってみよう!」という意欲を引き出す必要があります。
そのためには 「有意義感」をもたせることが重要です。
教わる側が「これはやる価値がある」と感じられるようにするということです。
本人が「やる意味ないじゃん」と思っ ていることを一生懸命やろうとはしませんからね。
有意義感をもたせるには「Why」(目的・理由)を伝えることです。何のためにこの仕事をやるのか?
また、第7回で確認したように、「Why」(目的・理由)さえ明確に伝えておけば、彼ら自身がやり方を
「自分の仕事は、なんの役に立っているんだろう」これがわからなくなると、仕事がつまらなくなり
仕事におもしろみを見出すのは、本人がやるべきことですが、教える側の私たちが
今やっている仕事が、自分の将来と結びつかないと考えると、やる気が失せるものです。
そこで、私たちにできることは、彼らが将来やろうと考えていることやキャリアプランなどを聞き、
私たちが安易に「今こういう仕事をやっておけば将来役に立つよ」と言っても、彼らにしてみれば |
以上、今回は教わる側の意欲を引き出すために「有意義感」を持たせる方法について見てきました。
次回もお楽しみに!
参考書籍:
「これだけはおさえておきたい仕事の教え方」
関根雅泰著 日本能率協会マネジメントセンター
バックナンバー
- 2010.06.11
- 第24回 外部講師を呼んでの社内研修
- 2010.06.11
- 第23回 社外セミナーの受けさせ方
- 2010.06.11
- 第22回 ビデオ・DVD教材を使った教え方
- 2010.06.11
- 第21回 会議・ミーティングでの教え方(2)
- 2010.06.11
- 第20回 会議・ミーティングでの教え方(1)
経営コラムニスト紹介
-
関根 雅泰
自らどんどん仕事を覚え・つくりだし、責任のある仕事をこなし、
(せきね まさひろ)氏 株式会社ラーンウェル 代表取締役
あっという間に職場の中心人物になる。
そんな、社内の中心人物になる、「デキル社員」を育てるプロフェッショナル。
仕事のデキル社員=仕事の覚えが早い=学び上手であるという共通点に着目し、
「学び上手・教え上手」を育成・指導するラーンウェルを設立。
人材育成の「みえる化」をすすめ、社員教育の仕組みづくりを構築。
「社内研修のあり方、やり方」、「社外研修の選び方、活用方法」、
「研修教材の効果的使い方」など、人材育成に関する様々な講演をこなすとともに、
多くの著書を執筆。特に、新入社員を「学び上手」に育て、
先輩社員を「教え上手」に育てあげることには、定評があり、
年間 1000人を超える人材の育成指導にあたっている。
1972年埼玉県生まれ。高校卒業と同時に渡米し、
95年に州立南ミシシッピー大学を優秀学生として卒業。
96年に帰国後、学習教材の訪問販売会社に営業職として就職。
99年に企業内教育コンサルティング会社に転職、最年少講師としてデビュー。
05年に「学び上手・教え上手」を育成するラーンウェルを設立、代表に就任。
【関根雅泰氏の社員教育CD】
「社員教育のすすめ方」CD
【主な著書】
「教え上手になる!大人を相手の教え方」
(2006年 発行:クロスメディアパブリッシング・発売:明日香出版)
「早く一人前になるための仕事の覚え方」
(2006年 発行・発売:日本能率協会マネジメントセンター)
「営業に役立つコミュニケーションのポイント」
(2006年 発行:クロスメディアパブリッシング・発売:明日香出版)
「仕事の教え方」
(2007年 発行・発売:日本能率協会マネジメントセンター)
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