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第21回 会議・ミーティングでの教え方(2)

学び上手な社員を育てる 社員教育のすすめ方

社員教育・マネジメント

2010.06.11

関根雅泰(ラーンウェル代表取締役)

会議・ミーティングの組み立て方、
その基本は「イントロダクション(導入)」「ボディー(本論)」「クロージング(結び)」の三部構成です。
今回は 「ボディー」と「クロージング」について見ていきます。

 

2.ボディー(本論)

○評価基準を移植する
 

会議・ミーティングにおいては、メンバーから意見を引き出すことも大切ですが、
私たちリーダーから伝えなくてはならないこと も当然あります。それを、ここでは「評価基準」と呼びます。
私たちリーダーが、組織の目的・ゴール達成のために、何を重視しているのか。
何を見ているのか、それが「評価基準」です。

この「評価基準」をメンバーに理解させ、将来的には私たちが言わなくてもメンバー同士が勝手に
「評価基準」を基に会議・ ミーティングを運営する。これこそ私たち教え上手が目指している
会議・ミーティングです。

例えば、ある会社では、営業会議でマネージャーが重視していたのは、
「重要度の高い顧客への訪問頻度」でした。ですから彼の営業会議においては常に
「~社 は行くべき先だと思うけど、どうして行けなかったのかな?どうすれば行けるようになる?」という質問が
中心でした。毎回同じ質問をされるメンバー達は、 「また同じことを聞かれるだろう」と考え
同じことを言われないよう訪問したり、会議の準備をしたりします。
彼の伝えたいこと「重要度の高い顧客への訪問頻 度」つまり、彼が営業活動において重視している点を、
メンバーが理解したのです。

私たちリーダーが重視している点をメンバーに浸透させるには、
同じことを言い続けなくてはいけません。

しつこく、 しつこく言い続けてはじめて、メンバーの自覚が促されてきます。
「マネージャーが大事にしている点はここなんだな。じゃー、ここに応えられるようにしよ う。」
ここまできたら、もうけものです。メンバー自身が考えて行動し学べるようになってはじめて、
私たちが重視している点が伝わるのです。時間がかかるか もしれませんが、
会議・ミーティングの場を使って、私たちの伝えたいことをメンバーに浸透させていきましょう。

先ほどの会社では、営業会議を「重要度の高い顧客への訪問頻度」を見る会議と、
「各顧客への訪問内容」を共有する会議と、2つに分けて実施していました。
前者は一ヶ月ごと、後者は一週間ごと。二つの営業会議を実施することで、
各会議でリーダーが重視していることが明確にメンバーに伝わったのです。
「訪問内容の共有」会議においても、営業マネージャーは「質問」中心で、あとは「傾聴」に徹していました。

この会社では、最後には営業マネージャーが何も言わなくても、会議が回るようになりました。
彼の下のリーダーが育ったことと、その下の若手の活躍によるも のです。

3.クロージング(結び)

○次に何をやるのかを合意する

ボディーで情報共有をしたあとは、クロージングで今後の行動計画を合意します。
会議・ミーティングのあと、誰が何をい つまでにやるのか。ここまでを合意してはじめて
会議・ミーティングが終るといえるでしょう。

よくある会議のように「結局何を話し合ったのか分から ない」ということがないように、
今後の行動計画ははっきりとりきめておきましょう。

「デッドライン」を重視する元トリンプ社長吉越浩一郎氏が、
会議を「誰が、何を、いつまでに」を徹底するOJT(職場内教 育)の場として活用してきたのは有名な話です。

クロージングで今後の行動計画を合意したリーダーは、その進捗状況を追っていき、
フォローの結果を次の会議時にふり返ります。このPDCAサイクルを回していくことが、
組織全体が「学び上手」になっていくために必要なのです。

「学び上手な組織」は、PDCAを上手に回しています。
そのPDCAの「P、C、A」の機能をもつのが、会議・ミー ティングなのです。
つまり会議・ミーティングは、組織としての「P、C、A」の確認の場であり、それを通して従業員に
「評価基準」を移植していく 「教育の場」なのです。

以上、会議・ミーティングを「学びの機会」とするための三部構成について見てきました。次回もお楽しみに!

講師紹介

関根雅泰(ラーンウェル代表取締役)

 デキル社員を育成するためには仕事の覚え方と学び方、それを支える社内体制づくりが必須条件と主唱する人育てのプロ。デキル社員は、総じて仕事の覚えが早く、学び上手であることに着目し、仕事の教え方と社員教育の仕組みを開発。社員育成指導に採用したところ「指示待ち社員がいなくなった」「自ら...>もっと見る

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