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第12回 教わる側の意欲を引き出すために(1)

学び上手な社員を育てる 社員教育のすすめ方

社員教育・マネジメント

2010.06.11

関根雅泰(ラーンウェル代表取締役)

今回から「一対一(マンツーマン)で学ばせる」際に重要になる、教わる側の意欲の引き出し方について、
3回に分けて見ていきます。

教わる側の意欲を引き出すためのキーワードは、「有意義感」「達成感」「自己重要感」の3つです。
第8回
でご紹介した「教え方の基本 フレームワーク」に基づいて、今回は仕事をやらせる前に「有意義感」を
もたせるという方法について見ていきましょう。


【有意義感をもたせる】

仕事を教える際には、相手の教わろうとする気持ちや「やってみよう!」という意欲を引き出す必要があります。
そのためには 「有意義感」をもたせることが重要です。
教わる側が「これはやる価値がある」と感じられるようにするということです。
本人が「やる意味ないじゃん」と思っ ていることを一生懸命やろうとはしませんからね。


Whyを伝える

有意義感をもたせるには「Why」(目的・理由)を伝えることです。何のためにこの仕事をやるのか?
どういう価値があるのか?これらをきちんと伝えてあげないと、教わる側のやる気は引き出せません。
Whyを伝えるためにも、その仕事が全体にどう関わっているのか、全体像を理解しておく
必要があります。

また、第7回で確認したように、「Why」(目的・理由)さえ明確に伝えておけば、彼ら自身がやり方を
工夫することもできます。自ら考え行動できるようにするためには、
細かいやり方よりも本質である目的を理解させるほうがよいのです。



仕事におもしろみを見出させる

「自分の仕事は、なんの役に立っているんだろう」これがわからなくなると、仕事がつまらなくなり
やる気が出なく なります。特に、ずっと中にいて同じ仕事をする事務、管理系の業務や、
成果が見えづらいルーティーン作業に従事している社員には気をつける必要があります。

仕事におもしろみを見出すのは、本人がやるべきことですが、教える側の私たちが
手助けできることもあります。それは彼・彼女らの視野を広げてあげることです。
彼らの仕事が、他部署にどう役立っているのか、お客様や社会にどう貢献しているのか。
話して聞かせたり、実際に現場を見せたり、お客様に会わせたりなどして、
視野を広げてあげるのです。



本人のやりたいことと結びつける

今やっている仕事が、自分の将来と結びつかないと考えると、やる気が失せるものです。
特に、自分のキャリアプラ ンを明確にもっている若手社員の場合、その傾向が強くでます。
長い眼で見れば、必ず本人の役に立つと周囲は思っていても、本人はそうは思えないんですね。
「今この仕事をしている時間がもったいない」と考えてしまうのです。

そこで、私たちにできることは、彼らが将来やろうと考えていることやキャリアプランなどを聞き、
それと今の仕事 を結びつけて考えられるよう手助けすることです。実際に、仕事に価値を見出し
意味づけをするのは彼ら自身です。

私たちが安易に「今こういう仕事をやっておけば将来役に立つよ」と言っても、彼らにしてみれば
「またか。何度も いわれているよ。」と反発するだけです。大事なのは、彼らの将来に
配慮しているというこちらの姿勢です。
「今、直接手は打てないけど、君が考えていることはわかっているよ。」それが伝わるだけで、
多くの若手社員は満足します。「あの人は、自分のことをわかってくれている」と。

以上、今回は教わる側の意欲を引き出すために「有意義感」を持たせる方法について見てきました。
次回もお楽しみに!


参考書籍:


「これだけはおさえておきたい仕事の教え方」
関根雅泰著 日本能率協会マネジメントセンター

講師紹介

関根雅泰(ラーンウェル代表取締役)

 デキル社員を育成するためには仕事の覚え方と学び方、それを支える社内体制づくりが必須条件と主唱する人育てのプロ。デキル社員は、総じて仕事の覚えが早く、学び上手であることに着目し、仕事の教え方と社員教育の仕組みを開発。社員育成指導に採用したところ「指示待ち社員がいなくなった」「自ら...>もっと見る

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