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第9回 仕事の教え方2 説明する -言って聞かせる

学び上手な社員を育てる 社員教育のすすめ方

社員教育・マネジメント

2010.06.11

関根雅泰(ラーンウェル代表取締役)

社員に仕事を教える際には、「言って聞かせる」場面が多く出てくるでしょう。
そこで、今回は相手が納得する分かりやすい説 明の仕方について見ていきましょう。


【コップの大きさを量る】

相手に説明して「言って聞かせる」場合、大切なのは相手の「コップの大きさ」を量ることです。

・相手が理解できる分量はどのくらいなのか?

・どういう言葉を使えばよいのか?

・どのくらいのスピードで教えていってよいのか?

・今もっている知識や経験はどのくらいなのか?

それらを確認したうえで、説明に入らないと、すぐにコップがあふれてしまいます。
コップの大きさを量るために、説明の前に 質問をして確認しましょう。
「~についてどのくらい知っていますか?」「今まで~について聞いたことありますか?」など。

「このくらい知っているだろう」「言わなくてもわかるだろう」と、こちらが思っていても、意外とそうではありません。
一通り説明した後で「こんなことも知らないの」と説明をやり直すのは大変ですから、最初に確認しましょう。


【事前に質問を考えさせる】

説明する前に、相手に質問を出させるのも、一つの方法です。
人によっては、一から十まで説明されるのを嫌がる人もいます。 「そんなこと知ってますよ」と。
そんなときは、本人に質問を考えさせ、それに答える形で説明するのもよいでしょう。
また、事前に資料を読み込ませて、質問を考えさせるやり方もあります。
自分が知りたい点だけ教えてくれるわけですから、教わる側の意欲も高まります。


【説明の基本は「Why・What・How」】

相手が納得する分かりやすい説明をする為には、3つの要素を盛り込む必要があります。
 

Why:なぜやるのか? 目的、理由、全体の中の位置づけ

What:なにをやるのか? やるべきこと、内容、項目

How:どうやってやるのか? 方法、やり方、ノウハウ、技法

ここで特に大切なのが、「Why」です。
何故その仕事をやる必要があるのか?全体の中のどういう位置づけにあるのか?
ここ をしっかり説明できないと、教わる側に「有意義感」を持たせることができず
「やってみよう!」という意欲を引き出すことができません。

また相手によって、説明の仕方を変える必要があります。
ティーチングで教える場合は、細かい具体的な説明が必要になるで しょう。
経験がないので、考えさせようとしても答えが出てこないからです。
まずはこちらから情報を提供してあげましょう。
経験者に対するコーチングの場合 は、目的など大枠を伝えた上で、
あとは本人が考えることを手助けするといった教え方になるでしょう。


【全てを伝えようとしない】

教えていると気持ちよくなって、ついつい色々説明してしまいます。
ただ、多くの場合、こちらが説明すればするほど、相手の コップから情報はあふれ出していきます。
相手はわかったふりをするかもしれませんが、こちらが期待するほど伝えた内容は残らないものです。
いきなり多くのことは吸収できません。「今日はここまで!」と、
最初から説明しない部分を残しておくことも大切です。


【「確認+説明+確認」で一セット】

何かを説明する場合には、伝えっぱなしにならないように注意しましょう。
こちらは一生懸命伝えたつもりでも、相手に伝わっていなければ意味がありません。
相手がどのくらい理解してくれたのかを確認しましょう。説明する前に「コップの大きさ」を確認し、
説明した後にコップにどのくらい情報が入ったのかを確認する。「確認+説明+確認」の3つで一セットです。


【理解度を確認する方法】

教える側が苦労することの一つが「相手がどのくらいわかってくれたのか」わからないという点です。
こちらが教えた後、それがどのくらい伝わったのか、相手の理解度を確認する方法が、次の3つです。


●口で言わせる
教えたことをどのくらい理解したのか、口で言ってもらいます。
・復唱させる
 「今教えたポイントだけでいいので、復唱してみてくれる?」
・質問させる
 「深く掘り下げて聞きたい点を、3つだけ質問してみてくれる?」
・答えさせる
 「今教えたことに関連して、私が質問するから答えてみてくれる?」
・第三者に説明させる
 「今教えた内容を、他の人に説明してみてくれる?」


●手で書かせる
・記入させる
 「早速、この帳票に書いてみてよ」
・作成させる
 「このケースで、提案書を作ってみてよ」
・レポートを書かせる
 「研修で学んだことをレポートに書いて提出して」
・マニュアルを作らせる
 「今後のために教わったことをマニュアル化してみよう」


●試しにやらせる
・練習する
 「今教えたことを、ちょっとやってみてよ。」
・ロープレをする
 「私がお客様役をするから、営業役をやってみて。」
これらができれば、教えた内容が伝わったといえます。


以上、今回は「教え方の基本ステップ2説明する」を見てきました。次回もお楽しみに!

参考書籍:


「これだけはおさえておきたい仕事の教え方」
関根雅泰著 日本能率協会マネジメントセンター

以上

講師紹介

関根雅泰(ラーンウェル代表取締役)

 デキル社員を育成するためには仕事の覚え方と学び方、それを支える社内体制づくりが必須条件と主唱する人育てのプロ。デキル社員は、総じて仕事の覚えが早く、学び上手であることに着目し、仕事の教え方と社員教育の仕組みを開発。社員育成指導に採用したところ「指示待ち社員がいなくなった」「自ら...>もっと見る

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