第106回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方27 仕事の改善

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

コミュニケーション

2017.06.02

松尾友子(コミュニケーションインストラクター)

「仕事のすすめ方
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆

 

 前回「仕事の一つ一つに目標を持つ」についてお話しました。今回は「仕事の改善(いつもの仕事を工夫する)」についてお話します。
 皆様は「仕事の改善」という言葉を見て、その目的は瞬間何?と感じましたか。私は二つあると考えます。一つはお客様のため、もう一つが会社のためです。まず対象をはっきり定めて考えると工夫の具体例が頭に浮かびやすいです。
 
 また、工夫するにはその前の段階のこと、つまり基本がしっかり出来ているかどうかが大切です。何もないところに突然の工夫はできません。基本がきちんと出来ていてはじめてそれ以上が考えられるということです。
 
 朝テレビをつけたとき、たまたま「京都市動物園がリュニューアル後、入園者数V字回復」という音声が流れてきました。仕事でウィン・ウィン(両者にメリットがある)は大事なことですが、動物園がV字回復という言葉を聞いて、私はウィン・ウィン・ウィンだったと理解しました。つまり入園者と動物と動物園側三方向がハッピーな結果だったと。仕事にも重なる話と感じました。
 
 京都市動物園は上野動物園についで、1936年開園の歴史のある動物園です。敷地面積はサッカーコート6面ほどで、課題は限られた敷地ということでした。そのためリニューアルに際しては、キリンとシマウマはアフリカと同じような環境で考えると、飼育の場所を一カ所にまとめられ、飼育の面積の節約になりました。また入園者のことを考え、キリンが餌を食べている高さ近くにウッドデッキを作り、キリンの顔が目の前に見えるという工夫もしました。さらにゴリラ舎はリニューアル前より天井を高くして垂直の移動がより可能になり、飼育係が天井近くの格子に餌をぶら下げると、森のジャングルで餌をとるのと同じ動作ができるようになりました。入園者は自然の中で生きるゴリラの生態を見ることを楽しめます。工夫は虎舎においても然りでした。動物園側が入園者のため、動物にとって野性により近い環境を作る努力をすることが、V字回復という数字を出すことに結果として成功している。私は「行動の源は愛情」と京都市動物園のウィン・ウィン・ウィンから改めて学んだ気がします。
 
 では実際お客様に軸足をおいた改善、工夫はどうでしょうか。2,3年前の個人的体験ですが、飲料水を買って驚いたことがあります。ボトルの蓋が今までのサイズより1,5倍位広くなっていました。口の周りの筋肉をすぼめずに、まるでお茶碗から飲むのと同じような口元で飲めたのです。これは凄いと思いました。すぐにお客様目線の改善と感じました。ただ残念ながら私の期待に反してその業界全体への広がりは未だにないようです。
 
 次に自分たちの仕事については、どうでしょうか。一度ルール化された仕事をこれでよいのかと立ち止まって考えてみて下さい。時間が経つ中でそれらの進め方のすべてが今の状況に合うとは限りません。特に最近は時代の流れが速いです。対応・対策の見直しとして、これでよいのかと立ち止まって考えることは非常に重要です。
 
 改善点があがったら、それらの精査をします。優先順位を決めます。
➀無駄なものはすぐにやめる
②部分的に手を入れる
③やり方を新しくする
 
そして改めて社内の誰からも分かり易い「見える化」の環境を整えましょう。改善、工夫に携わらなかった人にも瞬時にわかるような表現も工夫します。新しい仕組みで動き始めたら、定着させるために周りの意見や感想を聞いて、より良いものに仕上げていきましょう。
 
 

 

講師紹介

松尾友子(コミュニケーションインストラクター)

「お客様に好かれてはじめてお取引が始まる」。そのためにはお客様とのコミュニケーションの大切さを社員一人ひとりが意識することが重要だと主唱。好感をもたれる「ビジネスマナー」、的確な「電話応対」、当たり前ができる「仕事の基本」など、きめ細やかな指導で、新人からベテラン社員まで多くの企...>もっと見る

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