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コミュニケーション

2018.11.02

第123回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方44「社員教育全体の振り返り」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

 前回、「やってはいけない社員教育」についてお話しました。今回は「社員教育全体をふりかえって」をお話します。
 個人的なことになりますが、インストラクターを長くしている中で毎回必ず気をつけていることが三点あります。

1 これから研修する部屋に担当者のご案内で入室する時、研修を受ける方の後ろから入っても前から入っても、大きな笑顔と部屋に響く声の「失礼いたします」は必ず同時に表現しています。ここで、本日の研修の出来具合が左右されるといっても過言ではありません。ときには意識して言っても思ったような声の響きが出なかったりします。勿論そのようなときは出来るだけ早めにその穴埋めをして、研修生が話し手の私に気持ちをフォーカス出来るようにつとめます。ある意味ここが話をする前の大仕事です。先輩が後輩に教育をするとき、相手が一人であっても複数であってもその条件は同じと考えます。
 次に気をつけるのは、声の抑揚です。アナウンスはたくさんの人を対象に話しますが、何かを伝えようとするときは相手の心に言葉を届けることを意識します。アイコンタクトや目配りも必須です。
 ここまでが出来ていると、あなたの話すことには、説得力が加わります。

2 相手の褒められるところを瞬時に探して言葉で伝える。せっかく良いところを探しても、その事を言う声が小さければ言わなかったのと同じなのです。相手があなたの言葉を聞いてにっこりするくらい、しっかり褒めましょう。褒めるときは本気で褒めます。オーバーに褒めると表現がついていかず、かえって失敗してしまいます。本気で褒めた時は、その次にアドバイスしたいことにつなげることができます。アドバイスの言葉を耳に入れてもらえます。自分に置き換えても、ズバリここはこうですよと先に言われるより、先に褒められるほうが嬉しくありませんか。人の心はある程度同じ気がします。

3 アドバイスをした人のその後も見続けることはとても大切です。その後、伸びてきたら見逃さないでタイミングよく褒めます。あなたの尺度では、まだ2倍伸びていない、まだ褒めるに値しないと感じたとしても伸びているという事実は事実です。見逃さないで、その時点で中間ポイントの「褒める」をお願いします。ただときおり褒められると勘違いをしてしまう人もいるので、そこはあなたが相手の性格までしっかり観察しておいてください。

 「タイミングよく褒める」ということで、今でもある会社の新人研修のときの一人の女性の顔が浮かびます。「笑顔」について表情筋のトレーニングをし、その後笑顔の撮影をしましたが、その女性はとても緊張した顔で写っていました。彼女は午後になっても笑顔を気にしている様子でした。午後3時ごろの休憩タイムに廊下ですれ違った時、そっと私は「先ほどの発表のときの笑顔がよかったわね」と伝えました。彼女の「はい」を聞いて、私は笑顔がよくなったことを伝えられて良かったと思いました。何故発表をしたときその場で笑顔を褒めなかったかには、私なりの判断がありました。発表のとき笑顔を皆さんの前で褒めてしまうと、「その直前まであなたは笑顔がまだできていませんでした」も伝えることになると思ったからです。
 三時の休憩後、彼女一人が姿を現しませんでした。間もなく担当者からメモをもらいました。内容は「○○は、先生に褒められてすごく嬉しくて涙が一杯出てしまい、泣き顔で研修を受けるのが嫌、ということで少し遅れて参加します」でした。
 では、どのタイミングで褒めたらよかったのか、、、、、。どなたかアドバイスをお願いします。この件については、私の中でまだ答えが出ていません。

 今回の文頭に長くインストラクターをしていると書きましたが、つくづく「教えることは学ぶこと」だと感じています。皆さんの中で新人の研修は上司命令という方もいらっしゃるかも知れませんが、学ぶことに直結しています。是非頑張ってトライなさってください。

講師紹介

松尾友子(コミュニケーションインストラクター)

「お客様に好かれてはじめてお取引が始まる」。そのためにはお客様とのコミュニケーションの大切さを社員一人ひとりが意識することが重要だと主唱。好感をもたれる「ビジネスマナー」、的確な「電話応対」、当たり前ができる「仕事の基本」など、きめ細やかな指導で、新人からベテラン社員まで多くの企...>もっと見る

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