井上和弘 (アイ・シー・オーコンサルティング会長)
古山喜章 (アイ・シー・オーコンサルティング社長)
第33回 売上高を追わず、粗利益を追いなさい
第33回 売上高を追わず、粗利益を追いなさい
今回のキーワード
「粗利益」(=売上総利益)
「粗利益」は「あらりえき」と読みます。決算書の損益計算書では、売上高から売上原価を差し引いたあとの利益として、「売上総利益」と記載されています。
別の見方をすれば、売上原価にどれだけの「粗利益」をのせて売値を付けれるのか、ということになります。
その点で、「粗利益」(=売上総利益)は売上原価に対する“付加価値”であり、“商品力”なのです。
「粗利益」が小さくなればそれは、商品力が落ちたことであり、
「粗利益」が大きくなればそれは、商品力が高まった、と言えるのです。
「売上高を追わず、粗利益を追いなさい」と言いたいのは、「粗利益」という商品力こそが、会社に残るお金の源泉だからです。
売上高が伸びても、粗利益が伸びないことは往々にしてあります。
粗利益を伸ばすのは、自社の商品・サービスに対して、「変える」「やめる」「始める」を繰り返すことです。
・同じ商品を売り続けずにデザインを変える、材料を変える
・稼がなくなった商品をやめる
・ライバルにはない、新たな商品・サービスを始める
「粗利益」を伸ばすために必要なのは、自社の商品・サービスを取り巻く環境をよく見てよく考え、商品力を磨くことなのです。売上高を追うことではないのです。

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経営コラムニスト紹介
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古山喜章(ふるやまよしあき) 氏
1965年大阪府生まれ。89年関西大学卒業後、高級洋菓子の超優良企業アンリ・シャルパンティエに入社。
アイ・シー・オー コンサルティング社長
同社が年商20億円から160億円へ事業発展をたどる中、経理、人事、生産管理、広報など、主たる管理部門でのキーマンとして、成長する会社に不可欠な様々な制度導入や経営改革を先陣で指揮する。
2005年著名実力コンサルタント 井上和弘氏の経営指導機関、アイ・シー・オー コンサルティングに参画。
自身が現場実務で携わってきた、地場の小企業が全国ブランドへと急速に事業が伸びる過程での、お金・人・製造・販売…の思いがけない諸問題や解決のやり方を体系化し、企業の黒子として経営指導をおこなっている。2014年代表取締役社長に就任。
著書に、「経営者の財務力を一気にアップさせる本」がある。
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