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第19号 「つぎは麦茶」

第19号 「つぎは麦茶」

業態研修のつづく毎日。飛行機の中で面白い記事を発見した。

  「(アメリカお茶市場の中で)次は麦茶が有望株だ」という。

  もっとも、その談話のご当人。昨年から日本企業向けに麦茶の製造を開始したというサウスダコダの
ビジネスマンである。多少は希望的観測を割り引いて聞かなければならない。
  しかし、「チャイ(インドの煮出し式ミルクティー)」や「グリーンティー(緑茶)」という言葉がグルメコーヒー店の
カウンターを日常的に行き交う今日、これもあながち荒唐無稽な話でもないかと、思い直して調べてみた。

  するとどうだろう、確かにベースとなるお茶の需要は急増している。
「表1」をご覧いただきたい。


  お茶産業の市場規模は、'90年の18億4000万ドル(約2208億円)から'05年には61億6000万ドル(約7392億円)に
達している。15年で3.4倍に膨らんだ勘定だ。加えて、2010年まで毎年30~40%の成長が見込まれているという。
  お茶消費量の内訳は87%が紅茶。12.5%は緑茶。残りが、ウーロン茶、白茶、機能性茶、その他となる。

  さて、ここで注目したいのは消費量の87%を占める紅茶。中でもその飲み方だ。アメリカでは紅茶の85%は
アイスティーとして飲まれている。そしてこのアイスティー。1904年のセントルイス万博を機に普及した。
  つまり、アメリカでは、1世紀以上にわたりお茶の消費スタイルとして「アイスティー」=「お茶は冷やして飲む」が
定着しているのだ。
  これを麦茶に置き換えると、お茶は冷やして飲むのが好みのアメリカなら、元々冷やして飲む場合が多い麦茶は
アメリカで普及する素地があるとみてよいのではないだろうか。

  その昔、すしバーで包丁を握っていた頃、熱いお茶を出すと、よく「氷を入れてくれ」とリクエストされた。
  その時私は、「まったく、アメリカ人は猫舌だ。」と、「アツアツのものが苦手なアメリカ人」について確信を深めていった。
が、氷のリクエスト理由は、「猫舌」一辺倒なのではなく、「お茶=アイスティー」というスタイルの定着(愛着)を示す
側面でもあったのだろう。

  もし、その時、「すしには熱いお茶」という固定観念を捨てて、麦茶またはアイスグリーンティーをすすめていたら、
きっとお客の心を鷲づかみにできたに違いない。

  余談になるが、私の友人(中年の白人夫婦)は麦茶が大好き。拙宅へ招くとふたり揃って冷たい麦茶を
がぶ飲みする。(2時間もいると、なんとふたりで平均4リットル!近く飲んでしまうのだ)。
  味・色・飲み方・そして素材(大麦)そのものに対し、アメリカ人の心理的抵抗が少ないと思われる麦茶。
すでにFDA(食品医薬品局)から発表された健康への「効果・効能」が十分条件となり、緑茶につぐ大型商材に
化けるかもしれない。

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経営コラムニスト紹介

Food Information Technology フードビジネスコンサルタント 山本洋三氏

山本洋三氏
Food Information Technology
フードビジネス
コンサルタント

米国の成功法則を、どうすれば日本で横展開できるのか…。

独自の『業態ワンボイス(ひとこと集約)』論コンサルティングの応用で、
米国のビジネスモデルをアレンジ。無理のない方式で日本企業への導入に
成功している注目のコンサルタント。


常に“まず訪ねる、まず観る、まず触れる”の現場主義を貫きながら、
「業態論」と「ブランドマーケティング論」の理論的側面からの考察をも併せて、
成功要因とリスク回避の方策を分析。
食品メーカーや大手料飲サービスFCをクライアントに有し、社長直属の
“知恵袋”としての情報提供や、年2~3度の帰国に合わせた
「流行・定点観測セミナー」の開催など、日米をフィールドに活躍中。


1957年兵庫県生まれ。79年、京都外国語大学英米語学科卒業後、渡米。
ロサンゼルス地区にてレストランに勤務。
その間、ハリウッド(映画・音楽・テレビなど)の授与式や
オープニング式典等のケータリング・演出を数多く担当する。


97年、その手腕を請われて流通コーディネーターに転身。
00年、フードサービス専門コンサルタントとしてMDPアソシエーツ
(カリフォルニア州モントレーパーク)に参画・独立。
01年、『業態ワンボイス』論コンサルティングをさらに拡げるべく、
フード・インフォメーション・テクノロジー
(FIT社、アリゾナ州スコッツデール)を設立、現在に至る。

山本氏が代表を務めるFIT社は、フード・ビジネスを中心としたコンサルの他、
「日本経営合理化協会アメリカ視察団」等、一般公募視察の現地コーディネート、
また、企業ごとにカスタマイズするオーダーメイド現地研修、米国企業との
交渉・業務提携の仲介業務などを専門支援する。

『アメリカ社会と外食マーケット論考』
(柴田書店「月刊食堂」2004年9月号~2005年2月号)
MOOK『NYデリ・カフェ、LAファストカジュアル』
(柴田書店)の構成・執筆協力、 『フードビズ』(株式会社エフビー、 15号より連載)
他、専門レポート等の執筆多数。

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