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第15号 「ウォーター(飲料水)・ビジネス」

第15号 「ウォーター(飲料水)・ビジネス」

  アメリカの炭酸飲料市場は昨年マイナス成長を記録した。

  健康志向の高まりで水、スポーツドリンク、ジュースに切り替える消費者が増える中、販売量ベースでは
過去20年間で初めて0.2%の減少を記録。コークやペプシが大好きなアメリカ人という固定観念を持つ筆者などは
驚きをもってこのニュースに接した。

  929億ドル(約11兆400億円※2004年)の売上規模を有するアメリカ清涼飲料業界。
巨大マーケットの73.1%は今でも炭酸飲料が占めている。
  しかし、同飲料の個人消費量は1999年を境に減少がはじまり、この傾向はいまも続く。振り返れば、ここ数年、
小売店では通常のボトルウォーターに加えて、発泡性の水やフレーバーウォーターの展開が目立つようになった。


  アメリカの全飲料のシェア(消費量ベース)を調べてみると(表1)、10年前には嗜好飲料の消費量で第6位だった水が
2003年以降は炭酸飲料に次ぎ第2位に躍進していたのだ。

 

  トップブランドは「アクアフィナ」。ペプシコ社の傘下である。2004年には10億ドルブランド(約1200億円)に成長。
2005年の清涼飲料・販売量ランキングでは前年比29.2%増となっている。第2位は「ディサニ」。コカ・コーラ社傘下。
2005年にアクアフィナに次ぎ水市場2番目の10億ドルブランド(約1200億円)に成長。前年比26.9%増だ(表2参照)。

 

  ここにリージョナル・ブランドを集約し、ボトルウォーター市場の31%を牛耳るネスレも参戦して、同市場では、
「ビッグ3」がM&Aや製品のライン・エクステンションを駆使して熾烈な戦いを繰り広げている。
 

  筆者が興味深く見ているのは、大企業のウォータービジネス参入により、発泡性ウォーターや
フレーバーウォーターが一気に大衆化したことだ。老若男女が手に取りやすい場所、価格で売られている。

  コーク対ペプシは、舞台を変えて代理戦争をはじめた、いや、ここにはネスレもいて、三つ巴となり、
「高品質・低価格」の二律背反を可能にしてしまったといえる。健康志向が時代の要請である昨今、「水」は大衆という
巨大な顧客層の前に躍り出て、益々大きなビジネスへと成長していくことだろう。


【マス化のシーズ(種)は、どこに?】


  もとをたどれば、ボトルウォーターは、かつて富裕層がファインダイニングで気取って注文するというポジションにいた。
ほんの一部の人のための日常だったのだ。
  富裕層の日常をマス化(高品質・低価格のアンビバレントに挑戦して提案)した結果、大ヒットとなる製品は多く
見受けられる。我田引水で申し訳ないが、私はチェーンレストランの人々にも、ファインダイニングには、
次の時代をつくる「シーズ(種)」が眠っている
ことを強調している。
  最先端の全てが「マス化シーズ」になるとは限らないが、より大きな層が欲する日常が、
ファインダイニング(高級業態)のどこかにきっと今も眠っているにちがいない。


  さて、この秋、私と一緒に、アメリカのファインダイニングを視察検証しませんか。

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2010.06.10
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経営コラムニスト紹介

Food Information Technology フードビジネスコンサルタント 山本洋三氏

山本洋三氏
Food Information Technology
フードビジネス
コンサルタント

米国の成功法則を、どうすれば日本で横展開できるのか…。

独自の『業態ワンボイス(ひとこと集約)』論コンサルティングの応用で、
米国のビジネスモデルをアレンジ。無理のない方式で日本企業への導入に
成功している注目のコンサルタント。


常に“まず訪ねる、まず観る、まず触れる”の現場主義を貫きながら、
「業態論」と「ブランドマーケティング論」の理論的側面からの考察をも併せて、
成功要因とリスク回避の方策を分析。
食品メーカーや大手料飲サービスFCをクライアントに有し、社長直属の
“知恵袋”としての情報提供や、年2~3度の帰国に合わせた
「流行・定点観測セミナー」の開催など、日米をフィールドに活躍中。


1957年兵庫県生まれ。79年、京都外国語大学英米語学科卒業後、渡米。
ロサンゼルス地区にてレストランに勤務。
その間、ハリウッド(映画・音楽・テレビなど)の授与式や
オープニング式典等のケータリング・演出を数多く担当する。


97年、その手腕を請われて流通コーディネーターに転身。
00年、フードサービス専門コンサルタントとしてMDPアソシエーツ
(カリフォルニア州モントレーパーク)に参画・独立。
01年、『業態ワンボイス』論コンサルティングをさらに拡げるべく、
フード・インフォメーション・テクノロジー
(FIT社、アリゾナ州スコッツデール)を設立、現在に至る。

山本氏が代表を務めるFIT社は、フード・ビジネスを中心としたコンサルの他、
「日本経営合理化協会アメリカ視察団」等、一般公募視察の現地コーディネート、
また、企業ごとにカスタマイズするオーダーメイド現地研修、米国企業との
交渉・業務提携の仲介業務などを専門支援する。

『アメリカ社会と外食マーケット論考』
(柴田書店「月刊食堂」2004年9月号~2005年2月号)
MOOK『NYデリ・カフェ、LAファストカジュアル』
(柴田書店)の構成・執筆協力、 『フードビズ』(株式会社エフビー、 15号より連載)
他、専門レポート等の執筆多数。

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