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第12号 「ビーガン(純粋菜食主義)ビジネス」

第12号 「ビーガン(純粋菜食主義)ビジネス」

   米国の都市部では、近年、『ビーガンビジネス』が散見されるようになった。

【カリフォルニア州・ウエストウッド / ネイティブ・フーズ】
NATIVE FOODS  http://www.nativefoods.com/

 


   ビーガンとは、極端な菜食主義者を指す言葉だ。彼らは、肉・魚の他、乳製品など動物性食材は一切口にしない。
   また、食事法だけに留まらず、環境保護、動物愛護、反戦などの主義・主張もともない、皮やダウンといった
動物性素材を用いた衣類も身に付けないといった徹底ぶりである。
 

 “EINSTEIN WAS A VEGETALIAN. THINK ABOUT IT.”
 左の写真はネイティブ・フーズの店内。
 余談ながら、エジソン、アインシュタイン、
マドンナはベジタリアン。

 オリンピック陸上競技で3大会連続金メダルを
獲得したカール・ル
イスは
ビーガン(純粋菜食)として有名である。


  とはいえ、主義・主張をあまり強く訴求した商品や店作りは、独り善がりでビジネスとしての広がりを感じない。
   例えば、セイタン(注1)を使ったハンバーガーを何店かのビーガンレストランで試食してみたが、食べやすい場合と
極端に食べにくい(不味い)場合があった。違いは、植物油を思い切って使っていたか・いなかったか、だけである。
   油(脂)類の旨みに慣れた現代人にはビーガン料理は物足らなく感じることがあるかもしれない。
(注1):グルテン粉でできた肉の食感に似た食べ物。「グルテンミート」とも呼ばれる

   ビーガンビジネスを展開する際のポイントは、マーチャンダイジングの着地点を「美味い(※1)」「心地よい」
「かっこいい」と定めることが大切ではなかろうか。

   そうすれば、普段は肉や魚を食べる人たちも有機野菜たっぷりのサラダや栄養豊富なビーガン料理に抵抗なく
手を出し、リサイクル素材のカバンやベルトを誇らしげに身に付けてくれる機会もあるはずだ。
(※1)健康志向が行き過ぎて、非ベジタリアンには極端に食べにくい料理が多いのも事実なのだ

【ホールフーズ・ライフスタイルストアー】
Wholefoods lifestyle store
http://www.wholefoodsmarket.com/stores/westhollywood/lifestyle.html

 

食品はない。
オーガニックコットン製の

ジーンズ、リサイクル
マテリアルで作られ
ハンドバッグ等、環境に
やさしいナチュ
ラル系
非食品を揃える。

 


   私の専門領域であるフードサービス業でも、健康志向の生活者やグルメ達まで巻き込めば、対象顧客と
動機・用途は広がり、業態化が可能ではないかと考える。

   その際、くれぐれも、ビーガン料理をあまり基本通り作らないこと。誰の舌にもなじみやすい「美味さ」の
落としどころを念頭に、ビーガン料理をどうしたらビジネスにできるかを考えることだ。

   乱暴な言い方だが、何が体に良いか悪いかなど時代と共にすぐ変わる。ビーガンという大きな思想に
忠誠を誓いすぎると利益を生み出す話(ビジネスの話)から遠ざかってしまう、という点にいつも注意を払っていく
必要があるだろう。

 



・・・■お役立ち 関連情報・・・

 

【ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト】

 3/22-23の2日間、
カリフォルニア州アナハイム市で開催された「NATURAL PRODUCTS EXPO WEST」へ行ってきました。
 私のブログで、レポートしております。

ご覧ください。

 http://blog.goo.ne.jp/yamamotoyozo/

【ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト】


 

棚に並ぶ「VEGAN」商品。
 レストランの出現と共に、企業も、
ビーガンを対象とした商品開発に
力を入れています。

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2010.06.10
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2010.06.10
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~ヒートアップするフローズンヨーグルト市場~
2010.06.10
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経営コラムニスト紹介

Food Information Technology フードビジネスコンサルタント 山本洋三氏

山本洋三氏
Food Information Technology
フードビジネス
コンサルタント

米国の成功法則を、どうすれば日本で横展開できるのか…。

独自の『業態ワンボイス(ひとこと集約)』論コンサルティングの応用で、
米国のビジネスモデルをアレンジ。無理のない方式で日本企業への導入に
成功している注目のコンサルタント。


常に“まず訪ねる、まず観る、まず触れる”の現場主義を貫きながら、
「業態論」と「ブランドマーケティング論」の理論的側面からの考察をも併せて、
成功要因とリスク回避の方策を分析。
食品メーカーや大手料飲サービスFCをクライアントに有し、社長直属の
“知恵袋”としての情報提供や、年2~3度の帰国に合わせた
「流行・定点観測セミナー」の開催など、日米をフィールドに活躍中。


1957年兵庫県生まれ。79年、京都外国語大学英米語学科卒業後、渡米。
ロサンゼルス地区にてレストランに勤務。
その間、ハリウッド(映画・音楽・テレビなど)の授与式や
オープニング式典等のケータリング・演出を数多く担当する。


97年、その手腕を請われて流通コーディネーターに転身。
00年、フードサービス専門コンサルタントとしてMDPアソシエーツ
(カリフォルニア州モントレーパーク)に参画・独立。
01年、『業態ワンボイス』論コンサルティングをさらに拡げるべく、
フード・インフォメーション・テクノロジー
(FIT社、アリゾナ州スコッツデール)を設立、現在に至る。

山本氏が代表を務めるFIT社は、フード・ビジネスを中心としたコンサルの他、
「日本経営合理化協会アメリカ視察団」等、一般公募視察の現地コーディネート、
また、企業ごとにカスタマイズするオーダーメイド現地研修、米国企業との
交渉・業務提携の仲介業務などを専門支援する。

『アメリカ社会と外食マーケット論考』
(柴田書店「月刊食堂」2004年9月号~2005年2月号)
MOOK『NYデリ・カフェ、LAファストカジュアル』
(柴田書店)の構成・執筆協力、 『フードビズ』(株式会社エフビー、 15号より連載)
他、専門レポート等の執筆多数。

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