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第59回
《りゅうじん流「女性ファッション新トレンド」》
~レディースの注目ニューアイテムをご紹介!~

次の売れ筋をつかむ術

 

 
マリリン・モンローが、
「あなたはどういう人であるかではなく、どう見えるかによって判断される」と述べたように、
いつの世もファッションは女性にとって最大の関心事だ。
 
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あらゆるビジネス市場の中でも、女性ファッションが最も巨大な市場の一つであることは言うまでもない。
 
日本国内におけるファッション産業における消費者向け小売業の市場規模は約9兆円で、
そのうち、女性向けの婦人服・洋品市場は3分の2に当たる約6兆円にのぼる。
 
国内すべての証券業の市場規模が4兆円、印刷業が5.5兆円、旅行業が6兆円、
鉄道業が6.5兆円であることを考えれば、女性ファッションが、いかに巨大な市場であるかがわかる。
 
成長著しい女性ファッションのEC(電子商取引)の市場は、
2015年末現在、6兆円の3分の1に相当する2兆円ほどだと考えられる。
 
私も自分の情けない体験からアッシー・メッシーといった言葉を造語したが、
5千年にわたって生き抜いて来たユダヤの商法でも「女を狙え」と伝わる通りだ。
 
しかし、ファッションとは、まさにファッション。女性ファッションの流行は目まぐるしく変わる。
 
歌は世に連れ、世は歌に連れと言われるのと同じく、あるいはそれ以上に、服は世に連れ、
世は服に連れ、日々、変化し続けている。
 
流行の女性ファッションアイテムは、オシャレな女性には当たり前の話でしかないだろうが、
男性には消費市場に関する感度を磨く最適の教材だ。
 
以下、りゅうじんが注目している、2015年~2016年の女性ファッションのニューアイテムを
5つご紹介しよう!
 
 
■「ガウチョパンツ」~2015年、大ブレイクの万能アイテム~
 
女性ファッションの中で、2015年に入って大ブレイクしたアイテムと言えば、
「ガウチョパンツ」だ。
 
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ガウチョとは、南米の草原地帯のカウボーイのことで、彼らが着用している、
裾(すそ)の広がったパンツをガウチョパンツと呼ぶ。
 
ワイドな裾が女性のスタイルを良く魅せてくれることから取り入れられたと思われる。
 
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ゆったりしていて履き心地が良く、動きやすい機能的なファッションアイテムだ。
体型を選ばず、楽に着こなせる。
 
カラーもデザインも柄も豊富で、無地、花柄、ストライプなど、自分の好みで選べる上に、
気分やTPOでチョイスできる。
 
素材も、綿、麻混、コーデュロイ、デニムなど、薄手から厚手までいろいろあり、
夏から冬まで年中着回し可能。
 
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言わば、スカートでもジーンズでもない、フェミニンな第3の万能ボトムス・アイテムだ。
 
 
■「スカーチョ」~より女性らしいシルエットになったガウチョパンツ進化形~
 
大流行中のガウチョパンツが、より女性らしいシルエットに進化したのが「スカーチョ」だ。
 
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「スカーチョ」とは、スカート+ガウチョのこと。
 
パッと見はミドル丈のスカートと見間違えるようなガウチョパンツである。
 
スカート派やガウチョがちょっと苦手だという人もOKな、
よりフェミニンな印象の新ボトムスだ。
 
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見た目はガーリーな(ガールっぽい)スカートであるにもかかわらず、
スカートよりも周りを気にせず動きやすいガウチョの利点を合わせ持った、
スカートとガウチョの良いとこ取りアイテムが「スカーチョ」である。
 
スカートより着心地が良く、下腹ポッコリ体型もカバーしてくれ、
さらに女らしく見える女性の新たな強い味方だ。
 
ドレープが入ったタイプはフレアスカートのようで、
大人の女性を感じさせる着こなしもできる。
 
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また、ガウチョパンツよりカジュアルにならず、オフィスでのビジネスユースにも使える。
 
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■「コーディガン」~コートとカーディガンの中間の一石二鳥スタイルアップ・アウター~
 
「コーディガン」とは、その名の通り、コートとカーディガンを合わせた造語で、
まさに両方の中間のアイテムだ。
 
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コートの温かさとスタイル感、カーディガンの身軽さとやわらかさが両立した、
アウター(外着)のニューフェイスである。
 
朝夕で寒暖の差が激しかったり、建物の中も場所によって暑かったり寒かったりすることもある。
 
トップス1枚じゃ寒いけど、コートを羽織ると暑くなってしまうといった
微妙なシチュエーションも少なくない。
 
そんな中、季節感もオシャレ感も大事にしたい近頃の女子にピッタリの、
ちょこっと羽織るだけで温かく、その上、スタイルもアップするアウターだ。
 
コートほど分厚くなく、カーディガンのようにサラッと羽織れる。
温かければ袖をまくったり折り返したりし、寒くなってきたら袖を伸ばせばいい。

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日本女性には小柄な人も少なくないが、ロング丈のコートは「背が低いと難しい」と
敬遠されがちだ。
 
しかし、「コーディガン」は、ロングと言っても、膝上からふくらはぎまで
さまざまな丈があるので身長を選ばない。
 
だから、誰にでもピッタリの長さの1着が見つかるに違いない。
 
縦長シルエットの「コーディガン」は、着る人の印象を、ワンランク、スタイルアップしてくれる。
 
カラーリングは、キャメルやグレーの定番カラーが何にでも合わせやすいが、
この秋のトレンドカラーと言われるカーキも人気を呼んでいる。
 
フード付き、襟あり、ノーカラー(襟なし)などデザインもバリエ(バリエーション)豊富。
 
どんなインナーやボトムスとも合い、普段のデニムスタイルなどカジュアルな着こなしも
新鮮な印象に変身する。
 
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オシャレに見えて温度調節もできる、一石二鳥の「コーディガン」は、秋・冬・春と大活躍することだろう。
 
 
■「襟付きニット(セーター)」~寒い日も着ぶくれしない女性の強い味方!~
 
寒くなって来ると、誰しも、ニットを上に着たくなる。
 
しかし、ブラウスにニットをレイヤード(重ね着)すると、着膨れしてしまう。
 
ぽっちゃり体型はますますぽっちゃりに見えるし、
痩せている人も全体の見た目のバランスが崩れないか心配になる。
 
そこに登場した強い味方が「襟付きニット(セーター)」だ。
 
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1枚だけで、着膨れの心配なく、ブラウスの上にニットを着ているかのような
レイヤード風の着こなしが楽しめる。
 
いろいろなボトムスと組み合わせたコーディネートも簡単で、着回しできる便利アイテムだ。
 
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襟が付いていると清楚なお嬢様感も漂うため、男子受けも良い。
 
また、きっちりした雰囲気も出るので、ビジネス用のオフィスユースにも使える。
 
 
■「チェスターコート」~男性用コートを可愛らしく着こなすニューアイテム~
 
「チェスターコート」とは、チェスターフィールドコートの略で、男性用の定番コートの一種だ。
 
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19世紀、英国でチェスターフィールド伯爵が初めて着たのが由来とされる。
ヴィクトリア女王時代、ロンドンで男性のアウター(外套)として流行し、その後、定着した。
 
シングルまたはダブルのコートで、素材はウールが中心だが、カシミア、ポリエステル混紡などもある。
 
現代の日本においても、フォーマルにも、ビジネスやカジュアルにも、さまざまな場面で着回せるため、
人気が定着している。
 
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「チェスターコート」は、丈が長めで、ウエストをやや絞ったシルエットのドレッシーな
メンズの定番アウターコートだが、近年、欧米や日本で、レディース用が人気を博しているのだ。
 
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そのメンズライクなコートで、レディースのファッションアイテムを包み込むことによって、
より女性らしさ、可愛いらしさが際立つのである。
 
ファッション上級者には、持てるファッションセンスとワードローブを総動員して、
他の女性を寄せ付けないコーディネート力、着回し力を醸し出す強力な武器となるに違いない。
 
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■りゅうじん流「女性ファッション新3大トレンド」
 
近年の女性ファッションには、上記の5つのアイテム以外にも、
都会的なファッションにフリンジを一点合わせる「控えめフリンジ」、
ローファーやオックスフォードなどヒモで結ぶ靴「マニッシュシューズ」など、
新たな注目アイテムが続々と登場している。
 
現在進行形のそういった個別の現象面は、街場やネット、女性誌などでウォッチできるが、
それらを総合的に鳥瞰図として捉えた、りゅうじん流の「女性ファッション・トレンド」は、
以下の3つに要約できると考えている。
 
  1. メンズ・ファッションとのジェンダーレス化
 
  2. 組合せによるハイブリッド化
 
  3. フワッ・ゆるっ・ダボッとしたオーバーシルエット化
 
上記の5つのアイテムを見直していただければ、おのおの当てはまることがおわかりいただけるだろう。
 
 
■アナタが男性であれば念のため申し上げておく
 
本コラムを最後まで読んでいただいたアナタが男性であれば、念のため申し上げておく。
 
女性のファッションを知ることは情報感度をアップするのに最適の方法だ。
 
なぜなら、自分と異なる視点を持つ訓練は、
あらゆるビジネスにとって最も大切な顧客視点を養うことにつながるからだ。
 
私は、毎週末、恵比寿~代官山~渋谷~キャットストリート~表参道~原宿~裏原宿
~青山~六本木~銀座など、都心の街を実地に歩いて、
女性に人気のショップになるべく足を運ぶようにしている。
 
美容室で散髪してもらう際には女性誌しか読まない。少しでも女性の視点を学ぼうと努めている。
 
しかし、男たるもの、女性のファッションに関する知識を持ってはいても、
決してひけらかしてはならない。
 
ここぞとばかりウンチクを垂れたりすると、女性の多くからは、
新宿2丁目系か女装の趣味があるのでは・・・などと思われて、引かれるのがオチだ。
 
女性がオシャレを楽しんでいるときに、さりげなくキーワードを交えて軽くほめるだけにとどめよう。
 
それが男のたしなみに違いない。
 
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