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第45回
六本木「熟成肉ステーキ戦争」が勃発!
~本家アメリカの最高峰2店が激突し話題沸騰~

次の売れ筋をつかむ術

 
 
「熟成肉」が一大ブームとなり、霜降り肉を最上としてきた日本人のステーキに対する概念を
くつがえしつつあるが、本家アメリカのステーキハウス最高峰の
「Wolfgang's Steak House」(ウルフギャング・ステーキハウス)、
「BLT STEAK」(ビーエルティー・ステーキ)の2店が、相次いで、東京・六本木にオープンし、
グルメの間で話題が沸騰している。
 
「はじめ人間ギャートルズ」のように、「これぞ、肉!」という
ジューシーな肉汁がしたたり落ちるステーキを、ガッツリと食べまくろう!
 
◆「BLT STEAK東京」(ビーエルティー・ステーキ・トーキョウ)
 
2014年9月19日、六本木1丁目の泉ガーデン5階に、
「BLT STEAK東京」(ビーエルティー・ステーキ・トーキョウ)が、満を持してオープンした。

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「BLT STEAK」は、アメリカ・ニューヨークが本拠地のグローバルレストラン&ホスピタリーグループ
「ESquared Hospitality」
(イースクエアード・ホスピタリティ、マネージメントパートナー:ジミー・ハーバー氏、
 パートナー&プレジデント:キース・トライボール氏)
が、"期待を超える料理と最高のサービス"を信条に、2004年にニューヨークに1号店を開業した。
 
特にハワイ店は日本人観光客におなじみで、アメリカのみならず世界中で最も有名な
ステーキレストランの1つだ。その一番人気のステーキハウスが、
「BLT JAPAN」(沖 隆治社長)を設立し、ついに日本でオープンを遂げた。
 
「BLT」というと、Beacon、Lettuce、Tomatoをはさんだサンドイッチかと思ってしまうが、
まったく関係はない。
 
「BLT」とは、「Bistro Laurent Tourondel」(ビストロ・ローラン・トゥーロンデル)」の略で、
ケネディ家のプライベートシェフだったフランス出身のセレブシェフ、ローラン・トゥーロンデルが
料理のレシピを考案した。
 
熟成肉のアメリカン・ステーキはもちろん、彼の原点となるフランス料理と世界中を旅して得た
さまざまなレシピが融合したサイドメニューがキラリと光る。
 
クラシックなステーキハウスにビストロの要素を加えた「BLT STEAK」は、
質の高いサービスと心暖まるおもてなしで人気を呼んでいる。
 
「ザ・ニューヨークタイムズ」で2ツ星、
「ザ・ニューヨークポスト」、「ザ・デイリニュース」、「ザ・デイリーニュークレインズNY」で3ツ星、
「エスクァイア・マガジン」のベストニューレストランの評価を得ている。
 
自慢の最高級プライム・ビーフステーキは、USDA(アメリカ農務省認定)の格付け最高位の
プライムグレードの牛肉と、アメリカン・アンガス協会の認定を受けた最高品質の
CAB(サーティファイド・アンガス・ビーフ)を使用している。
 
じっくりと自然熟成させ、最高の柔らかさ、旨味、香りを封じ込めた肉を、
専用の釜で925度の高温で焼き上げる。
 
最後にハーブバターで仕上げたステーキは、そのままでも美味しいが、
お好みのBLTオリジナルソースを付けても食べられる。

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食事のはじめには、" BLTの顔"とも言える、グリュイエールチーズをかけて焼き上げた、
外はこんがり、中はフワフワの「ポップオーバー」(デニッシュパン)が出て来る。

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それに、ロブスターコブサラダ、マグロのタルタル、舌平目などの新鮮なサラダやシーフード類、
クレープスフレ、ピーナッツバターチョコレートムースなど、「BLT STAKE」の代表的なメニューも、
そのまま、そろっている。

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また、東京店オリジナルの旬の食材で作った週替わりのブラックボードスペシャルなども提供される。
 
食事に合わせてセレクトされた、選りすぐりのワイン、ビール、カクテルなどと一緒に楽しみたい。
 
店内は二層にわかれ、天井高6メートルの開放感あふれる空間が広がる。
大理石とシャンデリア、色彩豊かなアートがエレガントなリゾート感をかもし出している。
 
111席の広々とした1階のメインダイニングとウェイティングバー、
奥には6名から8名まで使える4つの個室があり、つなげれば最大20名までのグループでの利用も可能だ。
緑豊かなテラス席もあり、中2階には40席の喫煙スペースも設けられている。
プライベートからビジネスまで様々なダイニングシーンを演出する。
 
【店舗情報】
「BLT STEAK東京」(ビーエルティー・ステーキ・トーキョウ)
住所:東京都港区六本木1丁目6-1 泉ガーデン5階
営業時間: 無休、ディナー17:00~23:30(L.O.22:30)  ランチは11月スタート予定
TEL:03-3589-4129
URL:http://bltsteak.jp
 
◆「Wolfgang's Steak House」(ウルフギャング・ステーキハウス)
 
一方、同じく六本木に、2014年2月1日にオープンし、現在、東京で最も予約の取りにくいレストランと
なっているのが、「Wolfgang's Steak House」(ウルフギャング・ステーキハウス)の東京店だ。

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本店は、ニューヨークのステーキ文化の発祥地とも言えるブルックリンの老舗「Peter Lugers Steakhouse」
(ピータールーガー・ステーキハウス)」に41年勤めたウルフギャング・ズウィナー氏が
2004年にニューヨークのトライベッカにオープンしたお店である。
 
その徹底したこだわりの味は瞬く間に全米の美食家の間で人気を呼び、
現在、マンハッタンに4店舗、ハワイ、マイアミ、ビバリーヒルズにも店舗展開している、
アメリカで最も人気のレストラングループの一つだ。
 
なお、カリフォルニア料理のスターシェフとして知られる「Wolfgang Pack」(ウルフギャング・パック)氏が、
アメリカ国内や日本で展開する同名のレストランとは、まったく関係はない。
 
アメリカ本社と、イタリア料理「カプリチョーザ」や「ハードロックカフェ」などを経営する外食企業
「WDI JAPAN」(清水謙社長)とで設立した、「Wolfgang's Steakhouse Japan」がオペレーションしている。
 
店内は、極上ステーキを味わい至福の時を過ごすにふさわしい、格調高くエレガントな空間となっており、
総面積194坪の広々として店内に170もの席が広がっている。
10名収容可能な個室2部屋の他、バー18席も設けられている。
 
専用熟成庫で28日間を目安にじっくりとドライエイジングされた「プライムグレード」の牛肉を、
900℃のオーブンで焼き上げ、熱々の皿に乗せて提供されるステーキはまさに絶品だ。
 
サーロインとフィレを一度に楽しめる「Tボーン・ステーキ」が看板メニューになっている他、
ロブスターやサーモン等のシーフードの他、ステーキとピッタリなジャーマンポテトやクリームスピナッチ、
マッシュポテトも人気だ。

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また、店内には1千本のワインをストックするガラス張りのウォークイン・ワインセラーが用意されている。

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【店舗情報】
「Wolfgang's Steakhouse」(ウルフギャング・ステーキハウス)
住所:東京都港区六本木5-16-50六本木デュープレックスM's1F
営業時間: 無休、ディナー17時30分~23時(L.O.22時) ランチ11時30分~14時30分(L.O.)
TEL:03-5572-6341
URL:http://wolfgangssteakhouse.jp/
 
◆ニューヨークスタイル・ステーキハウス豆知識
 
霜降りの和牛ステーキも美味しいが、ニューヨークスタイルの赤身の「熟成肉」のステーキは、
また別のうまさがある。
脂身が少ないので、「こんなにたくさん食べられない!」と思っても、ペロッと平らげられる。
 
以下、ニューヨークスタイルのステーキを楽しむのに知っていると役立つ用語を解説しよう。
 
・ドライエイジング(Dry Aging)
エイジングとは、文字通り、肉に歳を取らせ熟成肉を作る手法のことだ。
赤身の牛の生肉を骨付きの大きなブロックのまま、温度1℃~3℃、湿度60%~80%で
常に肉の回りの空気が動く状態にコントロールした熟成庫で、4~8週間、じっくりと寝かせる。
その過程で骨からの旨みなども一緒になり、肉質はやわらかく、芳醇な香りを放つ。
 
熟成期間中、肉の表面はカビや酵母にびっしりとおおわれる。それが腐敗菌の雑菌の繁殖を妨げ、
ゆっくりと旨みを増していくという。
熟成が完了すると、周りのカビと酵母の部分を大胆にトリミング(削り取り)して提供される。
熟成によって乾燥も進むため、トリミングも含めてロス率は40%に及ぶぜいたくな肉。
 
一方、ウエットエイジングは、肉の乾きを抑えた状態でエイジングする方法。
布で巻いたり、真空パックなどの状態のまま、0℃~2℃の低温で15日~25日ほど寝かせる。
こちらは一般の冷蔵庫でも可能。
 
・ブロイル(Broil)
上からの直火で料理し、表面を香ばしく焼いて肉汁を閉じ込める調理法。
 
・ポーターハウス(Porterhouse)とTボーンステーキ(T-bone Stake)
どちらも、T字型の骨付き肉を意味する。骨を境にストリップ部分とフィレ部分に分かれ、
フィレ部分が肉の3分の1を占めるとポーターハウス、フィレ部分が少ないとTボーンステーキと呼ばれる。
 
いずれも、1つのステーキで脂身の多い部分とフィレ部分が楽しめる。
骨付き肉はみずみずしくジューシーで絶品。皿にあふれた肉汁を絡めながら食べる。
2人以上でオーダーするのが原則。
 
メニューには、ポーターハウスと記してある場合もあれば、ステーキ2人前(Steak for 2)、
ステーキ3人前(Steak for 3)と表記している店もある。
 
・リブアイ(Ribeye Steak)
アメリカで人気ナンバーワンのアバラ部分の肉。大きめの脂肪がまんべんなく広がった柔らかい肉質。
和牛の霜降り肉のような細かい脂とは異なり、ジューシーな赤味と脂身の香ばしさが堪能できる。
骨付き(Bone in)と骨なし (Boneless)の場合がある。
 
・プライムリブ(Prime Rib)
上記のリブアイとはまったく別の調理法。アバラ部分を大きなブロックのまま焼いて、
食べる直前に切り分けた肉。言わば、巨大なローストビーフ。
 
・サーロインステーキ(Sirloin Steak)
日本のステーキのお店でもおなじみのメニュー。腰部分の上部の肉で、肉の周囲を脂身が囲んでいる。
柔らかい肉質で、脂身はリブアイよりは少ないが、うまみもほどよくある。
 
・ニューヨーク・ストリップステーキ(NY Strip Steak)
腰部分の下部の肉。サーロインと似ているが、脂身が少なめで少し硬めの肉質。
 
・フィレ・ミニョン(Filet Mignon)
脂身が最も少ない部位。とても柔らかいが、旨みが薄いため、香辛料やソースを付けて食べる。
一頭の牛から取れる量が少ない希少な肉。
 
・シャトーブリアン(Chateaubriand)
フランス人の作家で外交官だったシャトーブリアン氏の大好物でだったため、その名が付いた。
彼のお抱えシェフが考案したフィレ部分のステーキ。フィレなので柔らかい肉質で脂身は少ない。
通常、2人以上からのオーダー。
 
・10段階の焼き加減
ロー(Raw):完全に生の肉。
ブルー(Blue):限りなく生に近い、片面または両面を数秒ほど焼いた状態
ブルーレア(Blue Rare):周囲は焼けているが内部はまったく生で温度は低い。
レア(Rare):周囲は焼けているが内部は生で温度は高くない。
ミディアムレア(Medium Rare):周囲は焼けているが中心部は赤色に近いまだ生の状態だが温かい。
ミディアム(Medium):中心部はピンク色で温かく、外側にかけて茶色によく焼けている。
ミディアムウェル(Medium Well):ほぼ全体が焼けているが内部は少しピンク色が残っている。
ウェル(Well):中心部まで焼けている。
ウェルダン(Welldone):中心部まで火が完全に通っている。
ベリーウェルダン(Very Welldone):完全に焼けている。
 
 

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