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第122講 「論語その22」
後生、畏るべし。来者の今に如(し)かざるを知らんや。

第122講 「論語その22」
後生、畏るべし。来者の今に如(し)かざるを知らんや。


【意味】
自分より年下の者を畏敬し、後に生まれてくる者を未熟者として卑下するな。



【解説】
 一定の年齢になると、未来変化に追いつけない不安感情から、「この頃の若者は・・」という若者批判の言葉が出てしまいます。自分の若い時の未熟さを忘れての批判では困りますが、歳が離れていれば生きる時代も違い、考えが異なるのも仕方がない面もあります。
 掲句は年配者に対する戒めの言葉ですが、若年者側も年配者側に合わせる余裕を持ちたいものです。俗諺に「子供叱るな、来た道ぞ。年寄り叱るな、行く道ぞ」とありますが、自分の立場が上だと思いますと、どうしても叱り言葉や見下し言葉が出やすくなります。

 人間は一回限りの掛け替えのない人生を歩んでいますから、時々視点を変えて「自分の命」を眺めることが大切です。不思議なことに「命の見方」が変わりますと「人生の視野」も広がり、見えなかったものが見えて人生観が一変するような場合もあります。
(注:できれば数か月を掛けて坐禅をし、「我命根源」に取り組むとよいでしょう。取り敢えずこの紙上では、以下の(1)と(2)の見方を比較してみますから、参考にしてください)

(1)まず80年の一限人生から、我が命を見てみます。この一限人生期間の中に、男女の別の生を受け、青年・壮年・老年の人生時期を過ごし、幸せを求めて喜び、悲しみに涙します。特に最近の経済社会では「幸せ=金銭又は利益」と考えますから、「金欲しさの欲望人生」となり、あくせくした日々の一生を送ることになりかねません。

(2)これに対して、人類の歴史の中から自分の命を眺めてみますと、その視界は一変します。人類は猿族から進化し700万年が経過しました。地球誕生以来の46億年から見れば700万年はほんの一瞬ですが、各人の80年人生から見れば何万代の生死の繰り返しになります。
 そして当り前のことですが、我々は700万年の永い歴史の最先端に生き、たった一つしかない地球星の上で生活しています。現在の地球人口は73億人と云われますが、その人々と手を携えて「人類の未来を築くべく大きな使命」を担って生きているのです。
 もし我々現代人が下手な生き方をすれば、人類の未来は暗くなります。上手に生きれば人類の未来は明るくなり、人類子孫の幸不幸は我々の現在に掛かっているとなれば、自分の生き方に責任が生まれ緊張感のある一生を送れることになるでしょう。

 人類の歩みを地球星での進行形として捉えますと、地球人の生きる姿勢としては、(1)老若男女が共にいたわり尊敬し合い、(2)人類や地球の破壊に繋がる戦争を止め、(3)地球星の自然環境を保つことになります。これらは当然の地球人相互の人類愛ということです。すると掲句も孔子様からの人類相互愛の教えと理解できます。
 「聖人は、九族(九代)を親しむ」(言志四録)とあります。孔子のような聖人君子は、自分の世代を中心に前後4世代の9世代を考えるといいますが、一世代25年としますと先祖から子孫の(※注)225年に思いが及ぶということになります。
(※注)225年=(前4代×25年)+(自分世代25年)+(後4代×25年)

 

杉山巌海

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経営コラムニスト紹介

(学)名古屋大原学園 学園長・税理士 「100万人の心の緑化作戦」提唱者 杉山 巌海氏

杉山 巌海氏 (学)名古屋大原学園 学園長・税理士

銀行勤務を経た後、大原学園グループの創始者青木靖明氏の薫陶を受け、税理士等10数種類の資格を取得。 現在、学校法人名古屋大原学園のTOPとして大原簿記情報医療専門学校、大原法律公務員 専門学校、大原トラベル・ホテル・ブライダル専門学校…など15校を経営。

経営の傍ら、30年以上にわたり禅宗・儒教・道教などをもとに、東洋思想からみた 人間学や経営学を研究、多くの先人の教えを自らの事業経営に活かす。

現在、「100万人の心の緑化作戦」を提唱し、名古屋・浜松・静岡・沼津の4地区で20年以上にわたり、開催回数350回、参加延人数51,000人にのぼる古典を通した「人間学読書会」を主宰。

著書に「心の基礎力1宋名臣言行録・貞観政要・論語編」、「心の基礎力2言志四録編」、「心の基礎力3老子・菜根譚・三国志編」、「名句名言の味わい方・活かし方」。経営CDシリーズとして、東洋思想に学ぶ社長の行動哲理と人間学シリーズ最新刊「社長の大義と実践経営」をはじめ、「菜根譚CD」「帝王学CD」「言志四録CD」「韓非子CD」「論語CD」「老子CD」。

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