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第69回 日常とマーケティングを変える「ビーコン」とは?

第69回 日常とマーケティングを変える「ビーコン」とは?

今、スマホ界隈では、手軽に位置情報が得られる「Beacon」(ビーコン)をビジネスに活用する動きが広がっています。
そもそもビーコンとは、狼煙(のろし)のような意味を持つ言葉です。山登りやスキーを楽しまれている方なら、遭難時に自身の位置を知らせるためのビーコンを思い浮かべるかもしれません。
ビーコンは様々な用途に利用され、多種多様な技術がありますが、特に今注目すべきは、Bluetoothを利用したビーコンシステム。スマホで標準的に利用できることから低コスト用途に適し、応用範囲は広がっています。
今回は、Bluetoothビーコンの仕組みについて、用例を示しつつ分かり易くご紹介します。
ビーコンを活用した新しいビジネスプランを練ってみてはいかがでしょうか?
 
■置き忘れを防ぐ「ビーコン・タグ」
ビーコンの最も身近で分かり易い用途は、紛失物の捜索です。
既に製品はたくさん登場していますが、キーホルダーほどの大きさのタグ(電池を内蔵し、継続して電波を発信)を持ち物に取り付けておき、スマホと一定の距離が離れると、電波の強度低下を検知して知らせてくれるというモノです。
財布や鍵などの置き忘れが多い方には便利なグッズと言えるでしょう。
また、出張などで荷物が多く、目が行き届かないようなケースでも安心材料になるでしょう。
こうしたビーコン・タグは、Bluetooth LE(Low Energy)という規格に沿い、通信の超低消費電力化で実現しました。一般的に、キーホルダーサイズのコンパクトなタグでも、一度の電池交換で1年程度利用できる設計になっています。
 
一方、自身のスマホとタグが、Bluetooth電波の届かない距離まで離れてしまうと、原則、使い物になりません。
そうした弱点を補うため、多くのタグ製品では、利用者全体のスマホを利用して“探す”機能を提供していています。同じ製品を利用し、スマホにアプリをインストールしている“他人”が、ほかの誰かのタグの電波をキャッチした際、スマホのGPS機能を利用してインターネット経由でおおよその位置を知らせる仕組みです。現時点では、利用者の数が不十分でカバーできる範囲は限られ、実用性に乏しい感は否めませんが、優れたアイデアと言えます。
例えば、遺失物が集まる駅などでタグをスキャンできる体制を整えれば、遺失物の発見に繋がりやすいでしょう。また将来、利用者が爆発的に増えれば、発見できる確率が増し、大変便利になりそうです。
 

【製品例 1】MAMORIO  (https://mamorio.jp/)
 
digital20176no1.jpg
 
指先ほどの極小サイズで僅か3グラムと軽量。財布などに入れても苦にならない超コンパクトな製品。価格は3,500円(税抜)。他のユーザースマホ経由で紛失物の位置情報を得る「みんなで探す」機能を年額1,000円(税抜)で提供。
 
 
 
 
digittal20176no2.jpg
 
 
【製品例 2】TrackR  (https://get-trackr.io/index-07/)
見つからない時は、音で知らせてくれるなど機能が豊富。探し物が見つかりにくい方に便利。
他のユーザースマホ経由で紛失物の位置情報を得るクラウド機能を利用可能。価格はUS$29(日本から購入可能)
 
 
■位置情報をサービスに活かす
スマホはタグのビーコン電波をキャッチするだけでなく、逆に、自らビーコン電波を発信することもできます。
つまり、スマホを持つ大半のユーザーの位置情報を得ることも可能という訳です。
こうした仕組みを利用すると、商店なら店の前を通りがかった通行人に広告を送り込んだり、来店客にクーポンを配布することも簡単に行えるようになります。
また、商業施設や店舗内では、来店客の位置を把握することで、今までよりも効率的な売り場づくりに生かすことが可能でしょう。陳列製品毎の注目度合を調べたり、さらに、ユーザーの性別、年齢、購入履歴なども利用できれば、ラインナップの見直しも精度良く行え、売上げアップが期待できます。また、来店客の好みそうな商品を提案したり、クーポンを発行するといった積極的なマーケティングも行えます。
 
 
■さいごに
ビーコンの活用はまだはじまったばかりと言え、ビジネスにどう活かすかはアイデア次第。画期的なサービスの登場に期待がかかるとともに、同業他社に先んじて取り組むことで、大きな飛躍が望めるかもしれません。
 

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経営コラムニスト紹介

ディーエーシージャパン 鴻池賢三氏

鴻池 賢三氏  ディー・エー・シー・ジャパン

株式会社オンキヨーにてAV機器の商品企画職、米国シリコンバレーのデジタルAV機器用ICを手がけるベンチャー企業を経て独立。 現在、WEB・テレビ・雑誌等のメディアを通じて、AV機器の評論家/製品アドバイザーとして活躍中。その他、「ディー・エー・シー ジャパン」を設立し、AV機器関連企業の商品企画コンサルティングや、日本唯一のTHX/ISF認定ホームシアターデザイナーとして、商業施設から個人のホームシアターまで、AVの視点から空間の提案やアドバイスなども手がける。 2009年より、日本オーディオ協会「デジタルホームシアター普及委員会」委員、映像環境WG主査。 2010年より、ビジュアルグランプリ審査員(主催: 音元出版)

【主な著作】
オールアバウト「ホームシアター」
http://allabout.co.jp/gm/gt/53/
イミダス「オーディオ・ビジュアル」2007年~(集英社imidas) 「AV REVIEW」(音元出版) (鴻池賢三のハンズオン映像調整講座~画質が100倍良くなる映像調整術ほか)

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