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第79回 リアルと実店舗が補完し合い、顧客満足を高める「オーマイグラス」

第79回 リアルと実店舗が補完し合い、顧客満足を高める「オーマイグラス」

 ◆オーマイグラス◆ 


「リアルと実店舗が補完し合い、顧客満足を高める 

 

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形状や色によって検索でき、非常に見やすいウェブサイト。数多くの商品を用意し、ロングテールを狙えるのはネット通販の強みだ
 

 

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このような専用ケースに入って試着用メガネは届く。写真のオリジナル商品「+omg」はここでしか買えない。一番人気だ。 

 
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提携店にはこのロゴステッカーがはられている。『オーマイグラス』で購入したメガネの持ち込みOKの証だ。 「ソフトバンクのwi-fiスポットのようにしたい」(清川CEO) 

 

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今年3月には、マルイの2店舗で期間眼底のリアルショップもオープン。予想以上の集客に成功した
  

 

本、家電、靴、食材に至るまで、今やあらゆるものがネットを介して買えるようになった。しかし、未だネット通販と相性の悪い商材がある。

メガネだ。

メガネを買う際には、度をあわせる「視力測定」や、掛け心地を調整する「フィッティング」といった作業が不可欠なためだ。ネットでいくら気にいったデザインのフレームを見つけても、そう気楽には購入できなかったわけだ。

この常識を打ち破ったのが『Oh My Glasses(オーマイグラス)』である。

『オーマイグラス』は、2012年にオープンした“メガネ専門“の通販サイトだ。
世界有数のメガネ産地である福井県鯖江の製品や、オリジナルブランド「+omg」をはじめとした国内外の約100ブランド・3000種類に及ぶメガネフレームを扱う。売上は公表していないが、リピート率は30~40%。ちなみに通常のメガネ販売店のリピート率は5%程度だという。

同サイトは、ネット通販におけるメガネの弱点を、どのように乗り越えたのか?

まず1つは「フレーム5本までなら無料で試着できる」サービスを用意したことだ。
ネットで気になるフレームを選び、発注すれば自宅でゆっくり試着できる。その中で気に入った1本が見つかれば、それを選んで一度返却。サイト上で両眼の度数情報を入力するだけで、後日、度付きレンズを入れて納品される、という仕組みだ。

もっとも、それだけでは解決にならない。
そこでさらに斬新な仕掛けが既存のメガネ店と提携、「実店舗に購入したメガネを持ち込めば、検眼やフィッティングなどのサービスを無料で受けられる」というサービスを用意したことだ。

同社は『メガネドラッグ』、『ビジョンメガネ』といった大手メガネチェーン店を含めた全国約1100店舗と提携。提携店に『オーマイグラス』で購入したメガネを持ち込めばアフターサービスに対応してもらえる。

「たくさんのフレームを吟味して選べるのは店舗スペースに制限されないネット通販の強み。しかし、検眼や調整などはやはり実店舗で対面で受けたい、という人がほとんどです。一方でレンズのメーカーにまでこだわる方は非常に少ない。つまり『オーマイグラス』で選び、あとは近所のメガネ店でサービスを受ける。それがお客様の高い満足に直結した、と自負しています」(清川忠康CEO)

提携している既存のメガネ店にとってのメリットも大きい。
検眼や調整などのサービスは無料だが、修理とレンズ交換に関しては有料で、この売上が提携店舗に入る。また提携店にしてみたら、新たな見込み客の開拓にも繋がるからだ。

インターネットで集めた顧客を、実店舗の送客に繋げる「O2O(オンライン・トゥ・オフライン)」が注目されている。ネットと実店舗での統合ポイントカードや来店ポイントを加算するイベントなどがその代表だが、同社はECサイトと既存メガネ店との提携という形でO2Oを実践したわけだ。

周知の通り、既存メガネチェーン店は、低価格SPAの隆盛で、売上を下げていた。そんななかで、同社との提携は、願ってもないチャンスとなる。互いに補完関係を強く見いだせたからこそ、1年足らずで提携先1100店舗という発展をなしえたのだろう。ちなみにこの店舗数は、他の競合単体チェーン店を抜いて1位である。

「斜陽産業」「成熟産業」と形容される業界で、新たな集客の仕組みをつくれずにいる店舗は多い。その一端として、インターネットを敵視する声も聞こえる。

しかし、互いの強みと弱みをしっかりと認識して歩みよれば「ネット」と「成熟産業」の相性はもっと良いはずだ。オーマイグラスのO2O戦略をみると、そんな可能性を感じた。(カデナクリエイト/箱田高樹)
 

 

◆社長の繁盛トレンドデータ◆

『Oh My Glasses』 
http://www.ohmyglasses.jp/ 

 

 

 

 

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雑誌、書籍、PR誌の編集プロダクション。『月刊ビッグ・トゥモロウ』(青春出版社)、『週刊東洋経済』(東洋経済新報社)などで執筆。その他、PR誌、社内報などの制作を手がけている。著書『小資本で、でっかく儲ける法則』『「イベント」で繁盛店』(同文舘出版)。執筆協力には『大失業時代の勝ち残り経済学』(青春出版社)『とげぬき地蔵経済学』(メディアファクトリー)『かけがえのない「スキル人間」になる』(光文社)をはじめ多数。

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