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マネジメント

第154回 『エクセレントカンパニーの条件は「CPM」』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

 
エクセレントカンパニー(超優良企業)については、
一般にその要件などいろいろ議論しつくされている感がある。
 
私がこれについて特に強調したいのは、
一般に行われている総花的議論は、
ある程度を過ぎるとまったく意味を持たない、
不毛の議論になってしまうという点である。。
 
それぞれの会社によって歴史も違えば、売っている商品も違う。
市場も顧客も社員の平均年齢も成熟度も……といった具合に
さまざまな要素が異なっている。
 
こうした数多くの可変要素を伴なった各企業を総論のワクの中で閉じ込めて議論しても、
ある程度までは参考になっても、それ以上は知的ゲーム、または、
議論のための議論以外の何物でもなくなってしまうといってもいいのである。
 
私たちビジネスに携わるものは評論家であってはならないので、
常に、「各論」で勝負する必要がある。
 
 
しかし、そうはいっても最小限のエクセレントカンパニーの条件はある。
私の40年間のビジネス経験に基づいてもはっきり言えることなので、
これを紹介しておきたい。
 
「条件」は3つで、頭文字をとって「CPM」と呼ぶ。
 
第一番目は、C《Culture》があるかどうかという点である。
 
家に家風があるように、企業に《社風》があってもいい。
しかも、この社風なるものは、放っておいてできるものではない。
トップをはじめとする全管理者側が
意識的に努力してはじめて作りあげることができるもので、
そう簡単にできるものではない。
 
こんな統計がある。
アメリカの調査で、20企業を長期間追跡調査した。
 
結果は、企業文化が無く長い間利益だけに目標を置いてきた企業と、
企業文化づくりにも熱心だった企業とでは、
前者の年間売上の伸びが4~5%であったのに対し、
後者は、14~16%と出ている。
 
第二番目に、中・短期を含めた戦略計画:P《Plan》のあることである。
 
それも、とかくありがちな社長を含む2、3人で、
ちょこちょこと作り上げたプランではなくて、
組織内の機能別代表者の参画を得た、
真に「吟味」した性格のものでなければならない。
 
第三番目に、M《MAN(社員)》。
 
社員に対する見方・扱い方が、
短期的目標を達成するだけの「道具」としてではなく
重要な「資産」として考えているという点である。
 
これは採用の時の姿勢、教育、訓練に対するコミットメントや、
不況時の社員に対する対応などに、ハッキリと現れてくる。
 
 
以上のように、CPMが厳然と存在し、しかも紙に書かれており、
社員全員が理解していることが、
エクセレントカンパニーになれるかどうかの、決め手である。
 
 
 
 
 
 

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